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『色の結び』発端の理念とは?

ダニエル・モロー著 初鹿野ひろみ訳


レベル3エピローグより


様々に異なる視点から、色と時間の関係を学ぶのが、

このレベル3の目的でした。

そしてこの関係性こそが「色の結び」の発端となる理念なのです!


過去から現在へ、そして未来から現在へと至る、

2つの異なる時の次元(あるいは流れ)という考えは、

バラ十字会のオカルト的教義になりますが、

それはルドルフ・シュタイナーの研究に、いっそう明確な形で

表れているように思えます。


第一の次元:普段の感情は命の過程をたどります。

足で歩きながら、一歩一歩を感じます。

食べながら、一口一口を感じます。

第二の次元:社会の動きと関わりをもちながら、

多くの部分を予測する形で感じています。

ドイツ語の「Vorfreude」という言葉は、これからやって来る

出来事の前に、私たちが感じる幸せ(喜び)のことです。

この感情は未来に開いており、私たちが「カウントダウン」するのと

同じ方向で予見するものです。



人智学(アントロポゾフィー)では、私たちが物事を予見するのに

用いる器官を「アストラル体」と呼んでいます。

ですから、時間を察知する感情は、アストラル体と生命体の間に

横たわっています。

その「中間」の位置に、私たちは決して手の届かない現在を体験します。

そしてここに、全ての色存在たちが居合わせるのです。


ゲーテは色を理解した英雄です。

彼は色を私たちの感情と結びつけることによって、

そのアストラル的な本質を紹介してくれました。

ゲーテの色環は、この色のアストラル的本性の表象であると

考えることができます。



『光が形態を創造する(Das Light als Schopher der Gestalt )』という

私の本は、ゲーテの研究を芸術的な次元において発展させる試みでした。

そのさらなる一歩を踏み出したのが「色の結び」です。

これは感情を目覚めさせる瞑想的な方法です。

白と黒の間のバランス、緑と肌色が構成する中央の位置、

その他の色たちによる時のダイナミックな動き等々を感じることです。


このスクールで行うそれぞれのエクササイズは、

新たな創造へのテーマとも萌芽とも、受けとれることでしょう。


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