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寄居若者会議メンバーインタビュー:木附桃さん

「寄居をもっと盛り上げたい」「寄居のために何かやりたい」
そんな思いを持つ若い世代が集まり、意見やアイディアを出しあって寄居の魅力発信やイベント等の活動を行う寄居若者会議。
そのメンバーの素顔や寄居町への想いなどについてインタビューさせていただきました。

今回のインタビューは若者会議メンバーにしてダンス講師、現役アイドルなど多くの肩書きを持つ木附桃さんです。

- 木附さんは寄居町出身とのことですが、ずっと寄居町に住んでいるのですか?

大学の時にちょっとだけ一人暮らしをしていました。週3日くらいですけど(笑)
学校は川崎だったのですが、家が好きで寄居も大好きなので、できる限り寄居の実家には帰っていましたね。

- 寄居愛がとても強いですが、昔から寄居のことが好きだったのでしょうか?

小さい頃から好きでしたね。
お祭りも好きで、それも良い思い出になっています。

でも高校生の時は都会への憧れもあって絶対に寄居から出てやろうと思っていたんですよ。

ところがいざ卒業すると凄くホームシックのような気持ちになってしまったんです。それで結局、大学は一人暮らしをせずに寄居から通うことになったのですが、舞台の稽古が23時くらいまでかかってしまうことがあって……そうなると終電に間に合わないので、その時だけ泊まれるようにマンションを借りていました。

- かなり距離がある中で、ほぼ寄居から通っていらっしゃったというところに想いの強さを感じます。通われていた大学では何を勉強されていたのですか?

音大のミュージカル課で歌って踊ったり、舞台系の勉強をしていました。

- 昔から音楽が好きだったのですか?

そうですね。
ピアノは3歳くらいからで、歌は高校生くらいから始めました。
でも実は高校3年生の5月くらいまで文学部を目指していたんです(笑)

- 高校3年生の5月というと進路を変更するギリギリの時期だと思いますが、その時点まで文学部志望だったのはなぜですか?

ただただ古典や昔の文化が好きで、本気で勉強したくて文学部を志望していました。志望校も決めていて、将来は学校の先生になるつもりで。
でも家族に反対されてしまって。
うちは家族がみんな学校の先生なのですが、「とりあえず先生は止やめておけ」と言われました(笑)

あとは「今まで習ってきたことを全て“無し”にするのか」と。
「それで悔いが残らないならいいよ」とは言われたのですが、考えた時に確かにそれは悔いが残るなと思ったんです。
バレエも4歳からしていましたし、せっかくなら生かしたいと思って。
それで音大の、歌って踊れるミュージカル課に進路変更しました。

- 将来の仕事について、大学在学中から何か考えていましたか?

就職はそこまで深く考えていなかったですね。
同期も40人くらいいるのですが、就職したのは2人くらいしかいなくて。
それも結局劇場系で、あとはみんないわゆる芸能界を目指して芸能事務所に入ったりしていました。

私はダンスの先生になろうとは思っていて、今もお世話になっているところで話が決まっていたと思います。
私も一応芸能事務所には入っているのですが、今はコロナなので芸能活動はひっそりとしています(笑)

- 今はダンスの先生が主なお仕事となっているようですが、やはりどこかで先生の血が流れているのでしょうか(笑)

そうかもしれませんね(笑)
私は昔から怪我が多くて、バレエでもすぐに足が真っ青になったりしていたんです。骨にヒビが入ったり、骨折もいっぱいしました。
その度に様々なケアの仕方を経験してきましたが、それでも結果的に続けることができているので、他の人にも怪我で諦めて欲しくないなと思って。
そういう経験も含めて教えていけたらと思っています。

あと、地元に戻って仕事をしたいと思った理由は、ダンススタジオがあまりないからです。
今はもう都会に出ないとできないことは少なくなっていて、芸能活動も田舎では無理という時代ではなくなってきています。
やっぱり小さい頃って芸能人になりたい人って一定数いるじゃないですか。
そういう人たちをちょっと応援したいというか、田舎だからって諦めないで、ということを私が伝えたいなと思いながら活動しています。

- 教えていらっしゃる生徒さんの年齢層はどのくらいですか?

下は3歳から上は……年齢を直接聞いたことはないのですが、おそらく80歳くらいまでいらっしゃいます。
幅広く教えているので、バレエもあればジャズダンスもあり、ストレッチ専門のクラスもあります。あとはダンスを使ったエクササイズみたいなものを勝手に考えて教えています。

- 木附さんは寄居町内のこんにゃく店「大黒屋」が運営するカフェでもお仕事されていますよね

アルバイトで入っているのですが、もともと私が初めてレッスンした生徒の親御さんのお店なんですよ(笑)
「うちでかき氷やらない?」と誘われて、「はい、行きます〜」みたいな始まりでした。

- さまざまなご経験をされていますね

「自分にできることで、好きなことをしよう」と思っています。
とにかく今のうちは経験だと思って。
家族がみんな先生なので、外の世界のことをあまり知らずに生きてきてしまったので。

でもそろそろ落ち着かないといけないと思ってはいますね。

- ダンスの先生など、今でも十分ご立派だと思いますが……

それが生き甲斐で、内容について責任は当然感じていますが、自分も楽しんでいるのであまり仕事と思っていないですね。

若者会議で見えてきた寄居町の良さと、ハードルの高さ

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- 様々なお仕事を経験されている木附さんですが、若者会議に参加されたのはどんなきっかけからですか?

大学生の頃に成人式の実行委員会に入っていたのですが、その打ち合わせの時の写真が若者会議の募集ポスターに使われていたんです。
ご近所さんに「桃ちゃん載ってるよ!」と教えてもらって、そこで初めて自分が掲載されているのを知って。
それが若者会議を知るきっかけでした。

私自身も少しだけ寄居を離れていた分、町に関わりたい気持ちが凄くありましたし、町を知ったり、町の人と仲良くなる良い機会だなと思って参加をしました。

- 参加する際、実現したいことなど具体的なアイデアはありましたか?

その時は特になかったですね。
町の人と接することができて、かつ、何かすることができればいいなくらいで。

でも、昔ライフの駐車場で開催していたマルシェが私の中で凄く「寄居で楽しかった思い出」として残っているので、そういったイベントができたらいいなとは思っていました。
あとこの町は芸術家がとても多いので、そういった方を集めて何かできればとも思っていましたね。

- 実際に若者会議ではどんな活動をされてきましたか?

私が一番関わったのは動画作成ですね。
街中を歩いて撮影をして、Youtuberっぽく編集してFacebookに載せるという活動です。
出演してくれる方々も面白おかしくしてくれるので、それが楽しくて。

写真も良いのですが、実際に動いている風景を見せられるのはやっぱり良いですよね。
寄居は私たちくらいの世代が外に出てしまっているので、動画を見てもらうことで懐かしく思ってもらえたらという想いもあります。

- 若者会議の活動をしていく中で、木附さんにとって寄居町の印象に変化はありましたか?

寄居は良くも悪くもなく「普通」で、突出していることもなくて、そこまで地味でもないというイメージでした。
でも活動していると、やっぱり面白い人がいっぱいいて、そういう人がいることでやっと「普通」に見えるように成り立っているんだなと思うようになりました。

ただ、初めて来た人にはちょっとハードルが高いかもしれません。
コミュニティが出来上がり過ぎてしまって中々入れない印象がありますね。
私も若者会議に参加していなかったら入れなかったかもしれません。
なのでそのガードが少し緩くなれば、もっとみんな入りやすくなるのかなと。
コミュニティの中に入ってしまえば楽しいし、とても大切にしてくれるので。

あとは何よりみんなお酒が強いです(笑)
それまでは全然飲まなかったのですが、若者会議に参加して皆さんにお酒を教えていただいてかなり強くなりましたね。
それが一番びっくりしたことかもしれません。

寄居に帰ってきた人に伝わるコンテンツを

- 若者会議の活動の中で特に印象に残っていることはなんでしょうか?

そもそも寄居に若者が集まったことが衝撃でした。
「あ、いるんだ!?」って。
寄居に興味を持って、寄居以外から参加してくれる人がいるのも驚きでしたし。
今までどこにいたんだろうって感じですよね(笑)

- これから若者会議でしたいことはありますか?

やっぱり一番したいのはイベント系ですね。
もともとそれが根本にあるので、主催でもサポートでも良いのでまた開催できたらいいなと思っています。
お祭りは決まった季節に開催されますが、その合間、何もない時にもみんなが集まれる機会を作れるといいですよね。
美味しいお店もたくさんあるけれど、普段はなかなか入れなくて、でもイベントなら入りやすいじゃないですか。それをきっかけに行ってもらえるように。

- 木附さん個人としては将来の展望などありますか?

体が動く限りはダンスのお仕事をしていきたいですね。
今はジムで教えていますが、ワークショップなど個人的な活動も少しずつしていけたらいいなと思っています。

- 若者会議はこれからどのように進むべきだと思われますか?

人数を増やすのはなかなか難しいと思うのですが、一人でも二人でも、できることをとにかくやってみることが大切かなと。
今はコロナでかなり行動が制限されているので、とりあえずこれからしてみたいことをみんなで出し合って、計画を立てていくとか。
あとはコロナを機に寄居に帰ってきた人もいると思うので、そういった人たちに伝えられるコンテンツを出していけるといいかもしれませんね。

- 同じ若者会議メンバーの石田さんが、最近木附さんと一緒に活動する機会がなくて心配だとおっしゃっていました(笑)

気持ちが離れているわけではなくて、時間が合わないだけです(笑)
SNSのグループ投稿とか凄く見ていますし!
ちょっと仕事が増えてしまって時間がないだけなので大丈夫です!

- それでは、そんな思いも含めて若者会議のメンバーにメッセージをお願いします

気持ちは離れていませんよ!
寄居も好きです!
仕事で時間が取れないだけなので、そのせいですから(笑)
時間が合えばみんなに会いたいと思っていますので安心してください!

【編集後記】
木附さんの表情や言葉の節々から寄居町への深い愛情が感じられるインタビューでした。
地元で育ち、その地元を盛り上げるために行動ができる人というのはとても貴重です。そんな木附さんのこれからの活躍がとても楽しみですし、そう遠くない未来、寄居町から時代を代表する芸能人が生まれるのではないか?とワクワクするお話をお聞きすることができました。