静けさの気配

アラームが鳴る1時間前に起きてシャワーを浴びる。たまにはきちんと朝ごはんを作ろうと思い、大きいカブの皮を剥き、きゅうりと赤パプリカも一緒に切ってツナ缶とオリーブオイルで和えた簡単なサラダを食べる。

昨日の夕方、大したことは何もしていないのに身体がとても疲れており、マッサージをしてもらいに行った。熱い蒸しタオルで背中を覆われ、その上からツボを押すものだから火傷するかと思うくらい熱くて痛かった。熱痛いのは初めてだったかもしれない。ひたすら耐え抜き、終わった。すると姿勢が良くなり、回復したことが分かるくらいには楽になっていた。ちょっとそこら辺を歩いてから帰ろうかな、と軽く散歩していくことにする。

池袋の西口を通り、東京芸術劇場の前でしばらく立ち止まっていた。劇場は、やっぱりいい。小劇場も好きだけど、こういう厳かな雰囲気の劇場も好きだ。舞台上での囁きのような小さな物音が、広々とした空間に伝って響く。その静けさの気配が外側にも表れている。心が充電されていくのを感じて、明日も頑張ろうと帰路につくのだった。