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昨日の鬱が嘘のように、今は洗いたてふわふわの枕に上機嫌で頭を預けている。 昼間のうちにお…
入社から2ヶ月が経とうとしている。 書店員として成長したか否かは不明だが、体は着実に成長し…
仕事を始めて二週間が経った。 これまでの半年ほどの昼頃まで暢気に眠っていた暮らしが嘘のよ…
夜、散歩をするとき、暗くて他人に見られないのをいいことに妊婦のふりをしている。下腹部のあ…
同じ空間で、私は仕事、彼は勉強をしている。 「分かんない分かんない・・・うわぁ~~~」と悶絶…
理性の箍が外れる瞬間が同じだと嬉しい。 目が合った時の熱、肩に触れた時の微かな震え、背後…
母親が死んだら、自動的に父親も死ぬことになるんだろう。 通帳管理も、ローンの手続きも、公共料金も、税金も、お金の管理はぜーんぶ母に任せっきり。最近やっとATMでお金の入出金ができるようになったばかりの父に、母が亡くなったあとの金銭管理なんてできるはずがない。 スーパーに行っても、どの野菜が新鮮でいいとか、そもそもレタスとキャベツの見分けとか、肉の種類とか、全然分かっていない。母が先陣切ってあれもこれもと選び取っていくのを、父はただ後ろからカートを押して追いかけているだけだ。先
浴槽に浮かぶ金魚を見つけても動じなくなって少女の終わり 「金魚」の比喩は宇佐美りん『かか…
日傘の似合う女の子になりたいと思っていたら夏が終わる音がした。焦る。 ていうか23ってもう…
相手のこういうところが好きとか、あの癖が可愛いとか、言いたいことは幾らでも見つかるけれど…
田舎は似合わないから都会に出なさい。 母にそう言われた。地元を嫌い、結婚を機に同じ県内の…
東武線の特急の車窓から見えるスカイツリーと荒川を目に焼き付ける。今日が最後だから。 卒業…
私には思春期の頃の思いを辿れる媒体がない。 中学時代、学校で毎日書かされていた「ライフ」…
今年の夏、7月22日金曜日。 はじめて自殺未遂をした日だ。 部屋のロフトの梯子に縄を括りつけ、子供の頃から一緒にいる子ぶたのぬいぐるみを抱きしめながら首を吊った。 でも結局、失敗に終わった。 縄が首に食い込んで擦れるのが痛かったから。 そんな理由で自殺をやめるなんて馬鹿みたいだと自分でも思う。 縄の結び方を変えてみたり、絞める位置を調整してみたり、吊る場所を変えてみたりと、いろいろ試行錯誤はしたけれど、上手くいかなかった。 最終的に、死ぬための行為に疲れてしまって、やめた