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【富田美穂】2024.6.2 Mt.富士ヒルクライム

目標

ロードバイク(&YouTube)を始めた時に1番初めに目指したイベントがこの富士ヒル。
2年目でブロンズを目指して失敗。
3、4年目では無事にブロンズを獲得でき、最高記録は2021年の83分。

昨年8月に娘を出産した時に、「来年の富士ヒルにまた出たい。もう一度登れるようになりたい」と思い、このイベントを大きな目標にしようと決めた。

産後乗り始めた頃は体力低下も著しくて、制限時間内に登り切れれば御の字だと思っていたけれど、少しずつ体力が戻るにつれて「頑張ればブロンズを目指せるかもしれない」と希望が見えてきた。
そこで今年の3月から3ヶ月間自分なりにしっかりトレーニングして、ブロンズを目標にしようと思った。(厳しい目標なので、親しい人以外には公言していませんでした)

準備

まずは増えすぎた体重を戻すべくダイエットから。目標は妊娠前のほぼベスト体重45kg。

母乳もあげていたので、極端なダイエットはせず、食事はしっかりバランス良く摂ることを意識して、脂質はなるべく抑えめにしていた。
3ヶ月前からは、平日の昼食は鍋のみにして、間食は控え、夕飯は19時までに食べるように意識してみたところ、本番当日は目標の45kgぴったりで臨むことができた。

トレーニング面に関しては、難しいことはせずひたすらベース作りを徹底。
といってもなかなか長い時間走ることは難しく、平日のローラーは最長で1時間、ひどい時は10分で強制終了なんてことも…。
それでも夫や義両親の協力もあり、週末はしっかり走らせてもらうことができた。

ある程度ベースが出来てから、L3やSSTの練習も含めるようにして、強度に身体を少しずつ慣らすようにしていった。

5/12に行われたハルヒルでは、58:55でNP162wと自分比ではかなり好調で、この調子でいけばブロンズもいけるかもしれないと自信になった。

本番

今回は義両親も同行してくれて、前日EXPOから娘を預かってみてくれていた。
宿でも夜から預かってくれたので、おかげでしっかり睡眠を取ることができた。気圧の影響か、朝から頭痛があったが、会場に着くとアドレナリンが出てあまり気にならなくなった。

朝食にくるみ餅を食べ、直前にACTIVIKEのスピードジェルとカフェイン錠剤を摂取。
ボトルはパラチノースを2本入れてスタート。

超強力サポートメンバー

今回は夫がフルサポートしてくれることになっていたが、なんと4日前に日本縦断ギネス記録を更新したばかりの篠もサポートメンバーに加わってくれることに。
基本的に前を夫が牽き、後ろから篠が適宜声かけをしてくれる超強力システム。
コースを熟知しているからこそ、パワーを微調整して勾配に応じたベストな速度を選択してくれるのが本当に心強かったし、苦しくなってきた時に「深呼吸しよう」「肩の力抜いてみぞおち引き上げよう」「全然垂れてないよ!このままなら絶対行けるよ!」と的確なアドバイスや励ましをしてくれて、その言葉に何度も救われた。

今まで一度も誰かと一緒に走ったことがなかった富士ヒルで、夫と信頼できる友人と一緒に走れることが本当に楽しく、頼もしく、いつもならとてつもなく長く感じる大沢駐車場まであっという間に辿り着いた。

脚の調子も良く、ほとんど痛みや疲労を感じずに4合目まで淡々と来れていたが、さすがに4合目過ぎた頃から臀部とハムストリングスに痛みを感じ始めた。体幹にもほとんど力が入らない。
タイム的にかなりギリギリなことも分かっていたので、ここで踏みやめるわけにもいかず、声を出し合ってなんとか奥庭駐車場までやってきた。

あとは平坦の3kmを抜ければゴール。
ここで篠が前に出てくれて、2600km走った後とは思えない強烈な牽きを見せてくれる。
前を走ってる人を信じられないスピードでどんどん抜かしていく。凄い。
必死に食らいついていくが、苦しい…脚がパンパンで千切れそう…。一つ目のトンネルを抜けたくらいで限界を迎え、少し車間が空いてしまう。
が、ここで夫が後ろから「まだいける!!」と背中を押してくれて、もう一度踏み直す。篠も待っていてくれて、再度強烈な牽き。
目の前が白くなりながら、とにかくしがみついていくが、最後のトンネル手前で脚が動かなくなる。
でもあともうトンネルを抜けて、最後の急坂を登るだけ。時間はあと2分。
「いけるいける!!もう見えてる!諦めるな!」
2人が必死に声をかけてくれる。
ここで踏ん張らなくていつ踏ん張るんだと、最後の力を振り絞って駆け登り、ゴール。

手元のラップで89分18秒。
やった…!いけた…!!!
嬉しくて嬉しくて叫びながらゴールした。
夫も篠も大きくガッツポーズして、喜んでくれた。

ゴールの瞬間

記録

公式記録で89分18秒。
3年ぶり、3度目のブロンズを獲得できた。
でも今までで一番嬉しいブロンズだった。

最後に

育児、家事、仕事、そしてトレーニングの両立は自分が想像していたより何倍も辛くて、何度も心が折れそうになった。
「こんなにやらなくても、楽しめればいいじゃないか」と弱い自分が出てきてしまったり、夫にキツく当たってしまうこともあった。正直、自転車が嫌いになりそうなくらいしんどかった。

でもこうして最高の結果が得られたのは、普段から夫が献身的にサポートしてくれたり、お互いの両親の助けがあったり、応援してくれる方のおかげです。

今は心から頑張って良かったと思っているし、同じように産後また頑張りたいと思っているママさんの少しでも励みになれたら本当に嬉しいです。

たくさんの応援、ありがとうございました!

最高のメンバーありがとう!

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