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土星のリングと衛星

暗黒の空間に浮かぶ、リングと衛星。
こういう白黒の写真も、「宇宙」という感じが出ていい。

いつも思うのだが、こんなのが(地球もだけど)暗黒の空間にポッカリと浮かんで存在しているというのが、なんとも不思議に思える。
なんなんだ、宇宙空間というのは・・・

https://apod.nasa.gov/apod/ap220104.html

さて、土星の輪の上に見えるのは、土星の衛星ヤヌス。
直径180km、土星から(中心から)151,000Km。
輪の下に見えるのは、レアで直径1500km。土星の中心から527,100kmのところにある。

従って、写真からは、小さいヤヌスの方が遠くにあるように見えるが、実際は、レアの方が遠い軌道を回っている。

前景に見えるリングはFリング。
土星のリングは、発見順にA ,B,C環の振り合いでついている。
だから、必ずしも外側、あるいは内側からアルファベット順に並んでいるわけではない。

https://www.neomag.jp/mailmagazines/topics/letter201901.html

と言っても、実際はA ,B C等のリングは、もっと細いリングが多数集まってできている。

https://apod.nasa.gov/apod/ap050622.html

さらに、赤外線天文衛星スピッツァーによる観測で、土星のまわりに直径が約3600万km(土星の300倍)、厚みが120万km(土星20個分)もある巨大な環(フェーべ環)が見つかっている。

これがどれくらい大きいかといいうと、もし肉眼で見えたら、土星のそばに満月の2倍ほどリングが見えることになるという。
見えたら、壮観だろう。

https://solarsystem.nasa.gov/news/513/10-things-spitzer-space-telescope/


さて、ヤヌス。
このじゃがいものような形をしている衛星は、表面は大きなクレーターに覆われているが、小さいクレーターがない。

宇宙には、大きなものより小さなものの方がたくさんあるので、これはおかしい。と天文学者は考える。

これは表面に細かいチリが堆積して、小さなクレーターを見えなくしているのであろうと考えられている。


https://apod.nasa.gov/apod/ap061107.html

ところで、このヤヌス、面白いことにエピメテウスという、平均直径51Kmほどの衛星と、軌道を共有している。
同じところを回っているのではなく、定期的(4年程)に軌道を交換しているのだ。

なんのことか分からないと思うので下記の図を見ていただきたい。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%94%E3%83%A1%E3%83%86%E3%82%A6%E3%82%B9_(%E8%A1%9B%E6%98%9F)

なぜこんな事が起き、なおかつ衝突しないのか、わかっているようだが、私の理解がついてきていないので、説明できない。

話が、あちこち飛ぶし、だいぶ疲れてきた。
でも、まあ、もう一つ。
レア。

https://apod.nasa.gov/apod/ap060530.html

土星の衛星では、タイタンに次ぐ大きさを誇る。
表面は画像のようにクレーターで覆われている。
クレーターが丸みを帯びていることから、クレーターは、古いもの(数十億年)であろうと考えられている。

また大半が氷でできていて、密度は1.23g程。核を構成する岩石は全体の1/3以下であろうと見積もられている。

表面には、極めて薄いが酸素の大気がある。
これは、土星の荷電粒子が氷を分解して発生させていると考えられている。
(要するに、水の電気分解ですな。)


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