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正しい姿勢

姿勢について考えてみた。
正しい姿勢というのは、どういうものだろう。
もちろん、正しい、正しくないは、倫理的・価値的要素は含まない。

だから、合理的な姿勢と言い換えてもいい。
何が合理的かというと、体の構造から考えて、理に適っているという意味だ。

我々は、体を骨と筋肉で支えている。
ここで注目するべきなのは、骨だ。

筋肉がなくても、体は支えられるが(実際は不可能。後で説明する。)、骨がなくては、体の形を維持できない。
いわば、人体は骨で作られた構造物だとも言える。

だから、骨を正しく・合理的に使う、あるいは、正しい位置に置くことが必要になってくる。

骨の正しい使い方、位置とはどういうものか。

骨は、構造上長尺方向(縦方向)に対する圧力には強いが横方向には弱い。

したがって、骨を縦方向に使うようにすることが合理的だと言えると思う。

また、骨で体を支えている限り力を出す必要がない。
したがって、立っている時、座っている時、ともに骨がしっかり積み重なり、筋肉の力がなくても、姿勢が保てるのが理想だ。

つまり、骨だけで立ち、骨だけで座り、骨で歩ければいい。
これが理想だ。

そんなことができるか、と聞いたら、筋肉の無い鉛筆が立つではないかと言われたことがある。
即座に反論できなかった。

しかし、これは原理的に不可能だ。
なぜなら、骨だけで、立っていたり座っているためには、骨が重心の真上に乗っている状態でなければならない。

しかし、人間の体は、骨や筋肉以外に内臓がある。
内臓は、時々刻々、食べ物を消化したり、吸収したり等をしている。

その度に、内臓の形・重心が変わる。
つまりは、体全体の重心も変わる。
この変化する重心に合わせるために骨の位置を変えなければならない。

骨の位置を変えるには、筋肉の力が必要になるのだ。

しかし、鉛筆の例えは極端だとしても、この筋肉の作用を必要最小限にすることはできる。
これが、理想で正しい姿勢の取り方だと思う。





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