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海王星


https://apod.nasa.gov/apod/ap220923.html

ジェイムズウエッブ宇宙望遠鏡で撮影した海王星。
近赤外線(波長1~3μm)で撮影された。

赤外線写真のせいもあるが、こうやってみるとSFのイラストのようで神秘的な感じがする。

本体も惹きつけられるが、リングも美しい。
このリングは、1998年8月ヴォイジャー2号によって発見されたものだ。

11時方向でスパイク(スパイクは、望遠鏡の)を発しているのは、海王星最大の衛星トリトン。凍った窒素で覆われているため、太陽光の反射が大きく、海王星より明るく光っている。

https://apod.nasa.gov/apod/ap140515.html

これは、ボイジャー2号が 、1989年8月25日撮影した海王星の写真。リングが微かに写っている。
実に綺麗だ。

南極を取り囲むように、円状(6角形?)の雲がある。
そういえば、海王星の大気は暴風状態なんだそうだ。
実に、風速は600 m/s(2,200 km/h)に達するという。
音速より速いではないか!

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E7%8E%8B%E6%98%9F#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Neptune_-_Voyager_2_(29347980845)_flatten_crop.jpg

これもボイジャー2号が撮影した海王星。
青いビー玉のようで美しい。
私は、惑星の中で一番美しいと思っている。

美しいと言ってもそれは外面で、この海王星かなり激烈な星だ。遠くで眺めるだけで、とても突入とかできない。

先に書いたように、場所によっては風速は600 m/s(2,200 km/h)の暴風が吹いている。

海王星の大気圏は、惑星全体の質量の5~10%を占めている。
厚さは、半径の10~20%で、最下層の大気圧は、約10GPaで、これは地球の大気圧の10万倍だ。

その下にマントルがある。
このマントル、水、アンモニア、メタンが高温高密度になっているものだ。

ここでは、水分子が水素と酸素のイオンに分解して、イオン水(water-ammonia ocean)という層になっている。
それがより深部にいくと、酸素が結晶化し、水素イオンがその結晶格子の中を漂うという超イオン水(superionic water)状態になっているという。むむ・・・。

その上、7000Kmぐらいになると、なんとマントルの中でメタンがダイヤモンドの結晶になって雹の様な形で中心核に降り注いでいるという。

つまり、ダイヤモンドが雹(ヒョウ)のように降っているのだ。羨ましい・・・・くない!

そして、核。
鉄、ニッケル、珪酸塩で構成されていて、質量は地球の1.2倍。圧力は7Mbarで地球の2倍。温度は、5,400K(5,100°C)、太陽の表面温度に近い温度だ。
ちなみに、大気の雲頂の温度は、55K(-218°C)。

ところで、海王星の磁場がこれまた興味深い。
磁場が海王星の自転軸に対して47°も傾いており、磁気軸が海王星の物理的中心から少なくとも海王星の半径の0.55倍(約13,500 km)もずれているのだ。

0.55倍となる地球に直すと北緯40°。
つまり、ニューヨークや八郎潟干拓地、北京、バクー(アゼルバイジャン)、アンカラ、マドリード辺り(調べたのだ)が磁北極になることになる。

磁石のNの針が、ここを向く。
まあ、慣れればなんてことないかもしれないが、ちょっと面倒臭い。

なんでこんなことになるか。
これは、内部で伝導性の液体(アンモニア、メタン、水)が対流運動によって、発電して、磁場を発生していてこうなっているのではないか、と考えられている。




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