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ピカリングの三角ティッシュ


https://apod.nasa.gov/apod/ap231121.html

この星雲の形が薄いティシュ(wipes)をほぼ真横から見たイメージを起こさせるので、この名前がついたものと思う。

この星雲を発見した、ウイリアム・フレミングが務めていた、ハーバード大学天文台の所長ピカリングの名前にちなんで、ピカリングの三角ウイプスと呼ばれる。

しかし、発見者に名前こそ相応しいと、フレミングの三角ウイプスの方がいいのではと、元記事の作者は言っている。

まあ、こういう人間関係の問題があるというのは、科学の世界でも同じであるようで、当たり前と言えば当たり前だが、何とも悩ましいとも思える。

さて、この輝線星雲は、ベール星雲の一部だ。

https://archive.stsci.edu/fuse/scisumm/sci_cyglpstar.html

さらに、ベール星雲は、シグナスループ(白鳥座ループ)の一部を成している。

https://en.wikipedia.org/wiki/Cygnus_Loop

この星雲は、大質量の星が超新星爆発を起こした、残骸だと考えられている。

超新星爆発は、5,000年〜8,000年前に起きたと推測されている。赤く光っているのは、水素。青く光っているところは酸素の原子が発光している領域だ。

超新星爆発による、衝撃波によって星間物質が過熱され、このような発光をすることによって、冷却される。

距離が、約1,500光年(争いはある)という近い距離にあるため、我々の地球との間に、観測を邪魔するものが少ない。

そこで、通常は目に見えない宇宙領域が、可視化され、星間物質、つまり星と星の間にある広大な宇宙領域の特徴を研究することに役立つのだとか。



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