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太陽の周りを1日で公転する惑星

WASR

https://www.syfy.com/syfy-wire/bad-astronomy-super-earth-exoplanet-with-one-day-orbit

これは、WASP-132 cという惑星のイメージ画像です。
地球から400光年ほどのところにあり、大きさは地球の1.85倍、質量は37倍程である。それでスーパーアースと呼ばれる。

太陽系以外にある惑星である、系外惑星であることは、特筆すべき点だが、なんと、この惑星は、親星であるWASP-132の周りをほぼ1日で公転している。

親星の周りを1日という極めて短い周期で公転するということは、この惑星が親星に非常に近い位置にあるということを示している。

その距離、なんと200万km。
太陽系で太陽に一番近い惑星である水星の太陽までの距離は、約5800万kmある。
月までの距離が、38万kmほどであるから、その約5倍ほどでしかない。

これだけ、親星に近いと、当然、この惑星の表面温度も高くなり、1,150°Cに達するという。
これは鉄の融解温度、1,538°Cより低いので、鉄は溶けないが、岩石は溶ける。

従って、この惑星の表面は、溶けた溶岩のようになっているだろう。

https://www.syfy.com/syfy-wire/bad-astronomy-super-earth-exoplanet-with-one-day-orbit

まあ、大変なところに惑星があるものだと思うが、恒星に近い惑星としては、最も近いところにあるというわけではない。もっと、近いところにある系外惑星もある。

この惑星が珍しいのは、WASP-132の周囲で発見された2番目の惑星だということだ。最初の惑星はWASP-132 bと呼ばれ、主星のすぐ近くを回るガス惑星であるホットジュピターである。

このような木星型惑星は500個(既知の太陽系外惑星のおよそ10%)知られているが、ホットジュピターに近い軌道に第二惑星があることが確認されたのは、過去に3個だけである。

これは、本来あり得ないことだと言われる。
なぜなら惑星は若い星の周りを渦巻く物質の円盤からできる。

ホットジュピターの近くに、惑星があると軌道が不安定になり、恒星に落ち込むか、弾き出される。

ホットジュピターと同じ軌道に惑星ができることは考えられないのだ。

これに関しては、当初、星から遠くにできた惑星が、重力によって引き寄せられ、このような軌道を持つように至ったのではないかという説がある。

しかし、詳しいメカニズムは、わかっていないようだ。

ホットジュピータやこのような惑星の存在を知るにつけ、我々の太陽系、とりわけ、我が地球の存在というのは、極めて特殊な環境であるようだ。


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