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ジェームズウエッブが見た天王星


https://www.nasa.gov/feature/goddard/2023/nasa-s-webb-scores-another-ringed-world-with-new-image-of-uranus

天王星は太陽系の第7番惑星として知られている、ガス惑星だ。この天王星をジェイムズウエッブ宇宙望遠鏡の近赤外線カメラで撮影したものが、この写真。

1.4 ミクロンと 3.0 ミクロンの 2 つのフィルター (F140M、F300M) からのデータを組み合わせて作成された、それぞれ青色とオレンジ色で示されている。

下の写真は、Voyager2宇宙探査機で1986年に撮影された天王星。

https://apod.nasa.gov/apod/ap010826.html

単調な薄い水色の惑星としか見えない。

今回の写真では、右側半分と左の縁の点が白く輝いている。
この白く輝く部分は、極冠と呼ばれているところで、興味深い性質を持っている。

そもそも、天王星は公転面に対して、自転軸が約90°になっている。その結果、天王星では、1年のうち(天王星の1年は地球時間で84年)半分は昼、半分は夜という我々からすると、極めて極端なことになっている。

ちなみに、ジェームズウエッブの写真は、天王星の北極が晩春の時の写真で、Voyager2の写真は、南極が夏の時の写真。

この極冠は天王星に特有のもので、夏になって太陽の直射日光が当たると現れ秋になると消えるという。
なお、写真で右側が白くなっているところが、太陽に向いているところ。

よく見ると、極冠の中心部が微妙に明るくなっている。
これも今回、ジェームズウエッブ宇宙望遠鏡が見つけた。

天王星を取り巻くリングは、全部で13個発見されている。
そのうちここでは11個が見える(と書いてあるが、私に10しか判別できない)。


また、天王星の衛星も視野に含む写真が下のもの。

https://www.nasa.gov/feature/goddard/2023/nasa-s-webb-scores-another-ringed-world-with-new-image-of-uranus

天王星の衛星27個のうち6個。
(他の衛生は小さすぎて、写ってない)


この中のMirandaという衛星もなかなか興味深い。
衛星の中では一番比重が小さい。
60%は水(氷)で、できていると考えられている。

https://en.wikipedia.org/wiki/Miranda_(moon)

また球形度が、一番低く、赤道面の方が大きい。
地形は、見ての通り、凄まじいことになっている。
どうして、こうなったのまだはっきりしたことは分かってない。


ここには、Verona Rupesという太陽系で一番高い崖がある。
その高さ、20Km。

ここから、飛び降りると、下に着くまで12分かかる計算になるらしい。

以前の記事で紹介した、動画の後半で崖からダイブするシーンがあるが、それは、このVerona Rupesをイメージしたものだ。


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