見出し画像

a perfect ten


https://esahubble.org/images/heic0820a/

これはArp 147銀河です。
くじら座の方向約4億4000万光年先にあります。

Arp
アメリカの天文学者、ホールトン・アープ(Halton Christian Arp;1927-2013 )は、特異銀河(特異な形を持つ銀河)338例を集めたがまとめた、『アープ・アトラス』(Atlas of Peculiar Galaxies)を作った。
Arp○○は、そのカタログに載っている特異銀河の番号を表す。今回のArp 147は、その147番目に載っている銀河だということになる。

ちなみに、アープ・アトラスに乗っている銀河は、特異銀河集めたというだけあって、いろいろな形の銀河あって、みていて飽きない。

さて、perfect tenと言われるくらい、この二つの銀河を見ると数字の10のような形になっている。

これは、二つの銀河が衝突し、その密度波が円形に広がって、星形成領域を刺激した結果、右側の0の形の銀河ができたものと考えられている。

右側の銀河は、青い星で溢れており、活発な星形成作用によって若く高温(高質量)の星がたくさんできていることがわかる。

これらの星は、数百万年のうちに超新星爆発を起こし、中性子星あるいはブラックホールになります。


https://chandra.harvard.edu/photo/2011/arp147/

この写真をArp147をNASA のチャンドラ X 線天文台からの X 線 (ピンク) とハッブル宇宙望遠鏡からの光学データ (赤、緑、青) を合成して作ったものです。

中性子星とブラック ホールの一部には伴星があり、伴星から物質を引き込むときに明るい X 線を発する源となる可能性があります。

Arp 147 のリングの周りに散在する 9 つの X 線源は非常に明るいため、おそらく太陽の 10 倍から 20 倍の質量を持つブラック ホールに違いないと推測されています。

X 線源は左の楕円銀河の中心にもあり、超巨大ブラックホールがあるものと考えられています。

ちなみに、
画像の左下にある前景の星と、赤い銀河の左上にあるピンク色の源としての背景のクエーサーです。

サポートしていただけるなんて、金額の多寡に関係なく、記事発信者冥利に尽きます。