宇宙の雪片
元記事には、無数の雪片が舞っているようだと書いてある。
確かに、そんな感じだ。
これは、球状星団NGC6441の写真だ。
天の川銀河の中心から、13,000光年の位置にある。
天の川銀河には、およそ150の球状星団があるが、その中でも、最も明る物の一つだ。
これだけ星が密集していると、一体どれだけの星が集まっているのか実際に数えられない。
ただ、総計で太陽の1600万倍の質量があるものと推計されている。
この球状星団には、4つのパルサーが発見されている。
パルサーは、数ミリ秒で回転し、強力な電磁波を放射している。それは、パルサーが強力な磁場を持つ中性子星が高速で回転しているためだと考えられている。
その回転周期は、非常に規則正しく、宇宙の電波時計と言われるくらいだ。
また、この星団には、JaFu 2という惑星状星雲がある。
惑星と名前がついているが、惑星とは全然関係ない。
中程度の恒星(太陽の1~8倍)が、進化の過程で赤色巨星となり、その最終段階で吹き出した外層が、高温の中心星からの紫外線で電離されて光って見えるものだ。
最初発見された時、惑星のように見えたので、それ以来この名前がついている。
惑星状星雲の寿命は短く、数万年しかない。
天文学てスケールからいえば、一瞬だ。
球状星団には、銀河で作られる最初の星を含んでいると考えられているが、その形成過程や進化の過程は、以前謎に包まれている。
何にしても、その美しさと、謎に包まれた球状星団は、私がもっとも好きな天体の一つだ。
サポートしていただけるなんて、金額の多寡に関係なく、記事発信者冥利に尽きます。