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ハービック-ハロー天体(Herbig–Haro (HH) object)


https://esahubble.org/images/potw1551a/

この画面右上から、左下に向かっているように見える、一連の光輝くものは、何か。
波動砲かカメハメ波か。

アホな、と思うかも知れないが、実際は似たようなものなのです。(もっとも、波動砲もカメハメ波もイメージでしか知らないのだけど。)

右上の光り輝く点は、星の幼児。
これから、成長して我々の太陽のような恒星になる前段階のガスの塊です。
そこから、猛烈にガスを噴き出しているのです。

おりゃ〜、我は星になるぞ!と
虚空に向かって、派手に打ち上げ花火を上げているようなものですかな。

その超音速で噴き出したガスが、星間物質(つまり、宇宙に漂っているチリ)に、衝突して、熱せられて、光を放っている姿が、これなのです。
(だから、波動砲・カメハメ波に似ているでしょうが。)

この現象というか、光る縞をハービック-ハロー天体(Herbig–Haro  object)、略してHHと言います。

ハービック-ハロー天体(Herbig–Haro (HH) object)
この現象・天体を初めて詳しく研究した、アメリカの天文学者、ジョージ・ハービッグ(G. Herbig)とメキシコの天文学者のギイェルモ・ハロー(G. Haro)にちなんで名づけられている。

この天体の特異なところの一つは、その変化。
数年で変化する。また、存在するのは、せいぜい数千年と言われる。
何億年とか、何十億年というのを普通に聞く宇宙の現象としては、極めて短い。


https://esahubble.org/images/potw1551a/

この写真は、同じHH34(と名付けられている)を別に時期に撮影したもの。
いかに変化が激しいかわかると思う。

途中にある節や先端の弧状の形状は、衝撃波が、前方にあるガスに衝突して生じたもの。

このNH34は、オリオン大星雲の中に、1350光年ほどの距離にある。
オリオン大星雲は、星々がたくさん誕生している場所として知られている。
当然、HH天体も、沢山ある。
えっ、こんなに! と思うでしょう。私は、思った。

下の動画は、14年間にわたって撮影した静止画をコンピュータを使って、動画にしたもの。
私は、おお!波動砲と思ったものです。



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