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太陽の構造


https://www.nasa.gov/mission_pages/sunearth/multimedia/Sunlayers.html

ざっと太陽の構造についてまとめてみました。

Solar wind(太陽風)
太陽から吹き出すプラズマ(電気を帯びた希薄なガス)の流れ。

約6000度の太陽表面のまわりには温度が100万度にも達する高温のプラズマ(コロナ)が広がっている。この高温のために外向きに働く圧力がプラズマを押し出して太陽風を作り出していると考えられている。

速度は、300Km/s〜800Km/sの幅がある。

Corona(コロナ)
太陽の外層大気の一番外側にある、太陽の大気。
温度は、100万k〜300万Kある。

コロナの密度は光球の10^-12倍程度と非常に希薄なため、可視光での光度は光球の約100万分の1しかない。
したがって、通常皆既日食によって、光球からの光が遮られるような時にしか見えない。

太陽の表面(光球)が約6000Kなのに、その上空2000Kmで100万Kに達する原因については、まだ明確にわかっていない。
(熱源である太陽から、離れるのに何故熱源より熱くなるのか?)

Prominense(プロミネンス:紅炎)
太陽コロナ中に存在する5000K〜10,000Kのプラズマ。
皆既日食時には、赤く見えるため紅炎とも呼ばれる。

太陽表面で観測されると、暗い筋状の構造として見えるためダークフィラメントと呼ばれる。

プロミネンスの密度は、10^11/㎤程度で、コロナの密度10^9/㎤の100倍位の高密度である。

プロミネンスには、数週間同じ形を保つものと、数分から数時間で形を変えるか消滅するものがある。

前者は、コロナ物質が冷却して凝縮したもの、後者は彩層の物質がコロナに持ち上げられてできたものと、考えられている。

Flar(Solar flare:フレア)
太陽外装大気において発生する現象で、数分から数時間という時間に10^29ergから10^32ergもの巨大な磁気エネルギーが、熱エネルギー、運動エネルギー、粒子加速エネルギーなどに変換される。

フレアは、コロナ中に蓄積された磁場のエネルギーが解放される現象である。

フレアの初期には、電子が10keVから1MeV程度まで加速され、硬X線(X線で波長の短いもの)、マイクロ波、ガンマ線がさまざまな過程で放射される。

大型のフレアは、地球近傍の宇宙環境に大きな環境変動を及ぼし人間の社会基盤に悪影響を及ぼすことがある。
(電気や電子機器がぶっ飛ぶ。)

Sunspot(黒点)
太陽表面にあって温度が約4000Kと低い(光球の温度は、約6000K)ために暗く見える構造。

黒点は、太陽内部から浮上してきた磁束管(プラズマ中で磁力線が集まってた場になっている円柱城の領域)がギリシャ文字のΩのように光球から顔を出した時の断面だと考えられている。

この強力な磁力が太陽内部からの対流を抑え、内部からの熱い物質が表面に出てこられないようにしているため、黒点の温度が低くなると考えられている。

一般的には温度が低いのは、不活発と思われるだろうが、黒点は斯様に激しい活動をしている領域なのだ。


Chromosphere(彩層)
光球の上にある層で、皆既日食直後とその終了時直前に十数秒現れる薄紅色に輝く層のこと。

光球から温度最低層と呼ばれる、約500Km上空までは温度が下降し約4200Kとなるが、その後上昇し数千度から25000度t程度になる。

この温度最低層から上空1500Kmまでの、光球とコロナの間に挟まれた層をいう。

スピキュールと呼ばれる彩層ガスの尖塔は、高さ10,000kmに達することもある。


Photoshere(光球)
太陽や恒星を光で見たときに表面として見える層。
厚さは300~500kmで、温度は4,500~6,000と深度によって変化する。

Convection zoon(対流層)
太陽の内部で、対流によってエネルギー輸送が行われている領域。より深い放射帯と光球の間にある。

対流圏の深さは20万km。表層は光球と同じ温度(4500〜6000℃)だが、対流圏の底部は200万℃に達する。底部のプラズマは急激に加熱される。このため、プラズマは浮力を得て急速に上昇し、沸騰した鍋のような乱流対流パターンを形成する。

Radiative zone(放射層)
コアの上にある層。
コアほど密度が高くないものの、放射領域ではプラズマがぎっしりと詰まっているため、対流が起きない。

その代わり、コアで作られたエネルギーは、プラズマの中をゆっくりと拡散していきます。光子は放射層を通過するのに約17万年かかる。

光子は光速で移動するが、一度に数ミリしか移動できず、原子に吸収された後、任意の方向に再放出される。このゾーンの最上部では、温度は約200万度。太陽のコアに隣接する底部では、温度は約700万度である。


Core(コア)
太陽がエネルギーを生み出す場所。
太陽の中心から太陽半径のおよそ0.2倍から0.25倍の範囲に広がっていると考えられている。

核の温度は約1500万度。中心圧力は、2500億気圧。中心密度は、約15万 (kg/m3)に達する。

1秒間に太陽から放出されるエネルギーは3.82×10の26乗ジュール。世界で1年間で消費される総エネルギーは、4.26×10の20乗ジュールと見積もられているそうな。

これと比較すると、太陽1秒分のエネルギーを現在の人間が消費使用とした場合、90万年かかる計算になるという。

このエネルギーを太陽半径の24%(ある定義では「核」の外)までの範囲で99%が生産する。太陽半径の30%までになると、核融合はほぼ完全に停止する。






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