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惑星ホタル 2

頂(いただき)菊子はアラウンド40の平凡な主婦、穏やかな性格の夫、マスオと平和に暮らしている。

2人とも早くに両親をなくしていて、平凡だが平穏な毎日を過ごしていた。

菊子は、ちょっとした喧嘩や行き違いから、音信不通になってしまった両親の最期に会うことができなかった。誤解や行き違いの理由なんて、些細なことだ。節目節目に、両親のことを思い出したり、親戚の集まりなんかで面白おかしい話題が出たりすればそれとなく思い出したり懐かしんだりはした。仕事で忙しい日々を過ごしていると、ゆっくりそんな思い出や眠っていた記憶に向き合う暇はない。かえってそんな忙しさって、人間にとっては救いになったりする。

最近長らく勤めていた、事務職をやめてちょっと家にいる時間が出来た時だった。

叔母から、小包が届いた。 中を開けてみると、若い頃の母親の写真と母親の形見だという流れ星みたいな形の可愛いネックレスが入っていた。叔母が家を片付けていると、偶然押し入れから出てきたのだと手紙に書いてあった。

懐かしさで、思わず涙してしまった菊子だったが、その日からなぜか頻繁に両親が夢に出てくるようになった。

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