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スタンスを持ったスタイルがあれば成功する

先日、いつも通っているところとは違うサロンでまつげパーマをかけてもらった。

いつもお願いしているAサロンの担当の方は予約が取りにくいのと、たまたま別のBサロンでは少しお安く施術してもらえるとわかったからだ。

Bサロンはお家サロンで、私と同年代くらいのワーママアイリストさんが経営されている。接客はさっぱりしていて、一通り説明を終えて施術に入っても無理に話題を探す感じもなく、だが穏やかに進んでいった。

BサロンではAサロンにはなかった驚きがあった。それはサロンもお客さんを選ぶというスタンスが明確だったこと。

まず驚いたのは、どんなパーマにしたいかを写真を見せながらお伝えしたところ、「んー、できるだけやってみます。」と言われた。私は「わかりました!(お客様のニーズを満たすために全力でがんばります!)」というような返事が返ってくると思っていたので少し戸惑った。

しかしこれはアイリストさんの技術的にお客のニーズを満たせなかった場合はそれは現時点で仕方がないし、双方にはどうしようもないこと。そこを正しく把握されているのだなという印象を受けたが、嫌な気持ちには全くならなかった。

次に驚いたのは、施術中に私の椅子の横でアイリストさんの子どもが歌を歌いながら絵を描いていたこと。そしてアイリストさんもそれに受け応えしながら、無理に別室へ行かせなかったこと。そこで私はこのサロンのコンセプトを思い出した。

「働く女性、頑張るお母さんをちょっと元気にする」。

他サロンではあまりない、子連れ予約OK、ぐずりもOK(←本当にこう書いてある笑)、施術予約時間も一通り家事が済んでからの夜スタートの枠もあり。何よりアイリストさん自身がお子さんを育てながら頑張るお母さんとしての働き方を選び、コンセプトを体現している。そこに気付いたときは、こんなサロンがあってもいいんだ、という発見と、どことなく癒される感じがしていたのはBサロンの意思のある自由さや緩さだったんだとわかった。

施術が21時頃からだったので私は正直少し眠たかったのだが、可愛い声とそれに応じるアイリストさんのやりとりに癒され、いつのまにか1時間ほど寝てしまっていた。

そして施術が終わって支払いになった際、「ちょっと一緒に遊びませんか?」とアイリストさんがおもむろにアンパンマンのトランプを出してきた。数枚のカードから引いたカードによって割引があるという嬉しいゲーム。毎月ゲームの内容は変わり、先月は縄跳びの二重飛びチャレンジだったそう。

ゲームのときにもアイリストさんのお子さんは私たちの横で一緒にお喋りしていて、「あー、これは元気出るなあ」と一貫したスタンスからくるBサロンのスタイルを感じた。

もちろんこのスタンスに合わないお客さんもいるだろう。しかしここではそういうお客さんに無理に来てもらう必要はないんだという思想が見えた。アイリストさんがいいと思うスタイルを提供し、それをいいと思うお客さんが集まる。そういったお客さんはコアなファンになるだろうし、アイリストさんにとっても嫌なお客さんではない。

アイリストさんのスキルやサイトから見ておそらくサロンを始められて2年ほどだが、きっとこれからもスタイルが変化することはあってもスタンスは変わらず、末長く愛されるサロンになるんだろうなと思った。

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