つまらない時間を増やせ
こんにちは。yontageです。
この前、あまりにも暇すぎて響けユーフォニアムの3期とガールズバンドクライを見ました。
ユーフォ3期はストーリーが一部原作から改変された箇所があったらしく、当時一部で物議を醸し出したみたいですが、私はこの改変は主人公の久美子が何があっても信念を貫き通したという部分が、この改変により発生した葛藤と共により強調された結果になって個人的には好きでした。
ガールズバンドクライの方も、最終回に人間関係の小さな救いがあって、ラブライブ!サンシャインを思い出しました。というか、花田さんが脚本って気づいた時点からこの物語は少なくとも奇跡で大成功を収めるような話にはならず、Aqoursで廃校になってしまったように、彼女たちも大きな流れには逆らえない現実ライクな結末になるだろうと思ってましたが、その通りでした。でも、すごい面白かったです。
で、このアニメ見ていて思ったんですが、彼女たちは色々と常に悶々と葛藤しているんですが、彼女たちが楽器の練習をしている時間や作曲でもんもんと悩んでいる時間って描写されないんですよね。物語が語られる情報の中で重要度が相対的に低くなるので当然なんですが。
でも、最後に主人公がステージでギターを演奏したように、そこに行き着くまではすごい時間練習したと思うんです。
出来ない下手くそな自分と向き合って、簡単なフレーズすらコードすら抑えられないところから、ひたすら誰かと過ごす時間の裏側の影で、ふつふつと黙々と何度も失敗しながら、徐々に成長してると思うんです。
タイトルに戻るんですが、「つまらない時間を増やせ」というのは、わざとそういう「つまらない時間」に自ら飛び込めということです。
思い通りに演奏できないのも、一生懸命絞り出したフレーズが陳腐で輝かないのも、本当につまらないことです。
その退屈さに耐えきれず、簡単にアドレナリンを摂取できるゲームとかをしてしまうのは、たしかに一瞬の楽しさを感じることもできますが、それでは本当に欲しいものは手に入らない。
一瞬の快楽や娯楽や暇つぶしは簡単に手に入る。
だけど本当に欲しいものは、「つまらない時間」に挑んで、増やせば増やすほど近づくと思うんです。
人によっては「つまらない」なんて思わないかもしれませんが、私は自分が思い通りに演奏できないことはつまらないです。演奏が滑らかにできないこともつまらない。作り上げようとしている歌が陳腐なことがすごくつまらない。フレーズが思い浮かばない時もつまらない。やっと思いついたメロディが上手く録音できないのもつまらない。録音したら陳腐だと思って歌が完成しないのでつまらないです。
でも、そのつまらない、思い通りにいかない時間に自ら飛び込まないと、いつまで経っても上手くならない。
全力でつかもうとして伸ばした指先には、必ずなにかが掴めてるはずです。それが例え望んでいた物でなかったとしても、空っぽだった手には別の何かを掴めてるはずなんです。
誰もつまらない時間を物語で語ることはありません。
スポットライトのステージに至るまでの人間関係や葛藤はいくらでも描かれます。
なぜなら、彼女たちはつまらない時間を何度も乗り越えて持つべきものを持った前提があるからこそ、物語として語られる存在になっているので、当たり前なのです。
ちょっと脱線しかけてしまいましたが、「つまらない時間を増やす」をモットーに、しばらく過ごしていきたいと思います。
退屈で何もしない時間をボーッと過ごすよりも、「つまらない時間を増やすこと」
それが多分、前に話した心の氷河期を終わらせるために必要なことなんだと思いました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?