人に好かれる人が幸せな人

私は君に幸福な生涯を過ごして欲しい。

私も実にたくさんの人を見てきた。たくさんの人と語った。多くの女性に恋い焦がれた。……それを全部混ぜ合わせて思うことは、周りの人に好かれる人がいちばん幸せだということだ。

残念ながら、人は誰にも好かれるというのは有り得ない。
全ての人に好かれたいという想いは早く捨てたほうがよい。

しかし、人に好かれる努力は大いにしなさい。
約束を守ること、身なりが清潔であること、失礼な振る舞いはしないこと……、他にいくらでも思い当たるだろう。

　⇒　人の振り見て我が振り直せ理論

中学校の同級生に何十年振りかで会ったとき、「野中君は親切だったよねえ」と言われたなら、君の半生は間違いなく人に恵まれ、公私ともに充実したものだったと言えるだろう。

私は中学卒業後何十年も経ったときの同窓会で、「野中君は頭良かったよねえ」とは何人もの同級生から言われたが、誰からも「野中君は親切だった」とは言われなかった。

私は、これまで数多くの失敗を重ねてきた。
その失敗の中でも大きな失敗のひとつは、このことだ。
もっともっと周囲の人に親切にするのだった、と強く反省している。
私が他の人よりもそんなに不親切だったということは決してないと思うが、もっともっと親切にすることができた！

私は四十代に３年間、タイで暮らしたことがある。
タイの人々を身近につぶさに見てきた。
タイの人たちが信頼し好きになる人とは、やはり誠実で親切な人だった。
最上の徳は、誠実・親切！

幸せに生きる極意の第一は、誠実で親切な人であり続けることだよ。