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★ 自分との約束を守ることがいちばん大切


(中学生向け極意塾:今の私が中学生だった私にアドバイスするというシリーズを掲載しています。)

60年以上生きてきて振り返ってみると、中学時代には考え付きもしなかったことを「ああ、そうなんだ」と納得することがあるヨ。

ストレスについてもそう。

いちばんストレスになることは、自分との約束が破られることだ。
意外に思うだろう。
しかし、これが私の今の実感だ。

約束を破った犯人は自分自身だから、そこがやっかいなところ。

理由を付けて逃れようとしても、けっして許さない自分がいる。

甘やかす自分がいる一方で、厳しく監視し客観的に評価している自分もいる。

結局、逃れようがないのだ。

そういう時は、直ちに、その約束事を見直す必要がある。そこが大事だ。

私は、とくに高校時代、これで失敗した。

自分に過大な期待をかけ、人間離れした修行を課していた。

実際には、顕在意識でわかってやっていたのではなく、潜在意識でそうしていた。

現実には、思った程のことがほとんど出来なかった。

そして「今日はせいぜい1勝14敗だな」というような敗北感、焦燥感に包まれて眠りにつくのがいつものことだった。

過剰なストレスになるようでは、すでに間違っている。

スリルとして楽しめる程度に、自分との約束事を調整する必要がある。

約束事を見直す。
うまくいかなかったら直ちに見直す。
これはよりよく生きるうえでとても大切なことなのだよ。

話が抽象的すぎるようだ。具体的な事例を語ろう。

私は、中学時代、陸上競技で相当なことをやろうと志した。

走り幅跳びでは、6メートルを跳べたら県大会でも上位で争えると思った。

思った瞬間、無意識レベルで、6メートルが目標、すなわち、自分との約束事になった。

ところが、現実問題として、中学2年の段階で、5メートルを超すのがやっとだった。

その話にならない差!

ところが、私は6メートルを跳ぶ約束を見直すことをしなかった。

現実問題として、5メートル50も跳べれば、私の走力からして望みうる最高の結果だった。そのレベルだった。

だから何が起こったか?

練習する度に、非常に面白くない思いをすることになった。

できもしないことを夢見て、現実に打ちひしがれる……よくありそうだが、こんなのはただの馬鹿としか言いようがない。

設定が間違っているから、ろくでもないことばかりが起きる。

設定し直すのだ。リセットするのだ。
そして、自分との約束が守れるかどうか、際どい線を見つけ、それに向かって楽しむのだ。

例えば、練習の度に、自己ベスト更新を目指してやったらどうだ?

5メートル25が自己ベストなら、5メートル26を目指して跳ぶのだ。
やれそうじゃないか!
6メートル? そんなのは今日明日の話じゃない。
そんなことより、5メートル26だ!
さあ、今日達成できるか!……というような具合にだ。

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