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はじめてのさよならポニーテール

「あなた、誰?」

「わたしも知らない」

こんな映画的でもあり、演劇的でもあり、さらに緻密な世界観を持った、匿名のグループのおすすめの曲を紹介したいと思います。グループ自体の説明はWikipediaのより。(タイトル画像は https://tower.jp/article/feature_item/2019/10/04/0708 より引用)

さよならポニーテールは音楽活動を中心とし、みぃな、あゆみん、なっちゃん、ゆゆ、しゅか、をボーカルに置くグループである。略称はさよポニ。

はじめてさよポニを知った人は、まずこの曲(※1)というものではなく、自分のターニングポイントで心に残っていた曲を書き連ねたいと思います。だいたい古いのから順に10曲。


1.「魔法のメロディ」

いつもミュージック
きっとマジック

引用は好きな歌詞の部分です。

音楽と魔法をずっとテーマにして活動を続けていると認識しているのですが、この曲では音楽が魔法であったらいいなと願い続けているように感じられる曲です。

数年前、大森靖子さんの音楽は魔法なのか論争が巻き起こった時に、なんとなく聴いていたこの曲をより大切に聴きなおそうと思わせてくれました。
メロディ自体はさよポニの基礎となっているような、シンプルで聴きやすい感じですね。


2.ぼくらの季節

間違っていたとしてもこの手を伸ばしてみたんだ
そうやってあがいて重なる光の季節の群像

イントロでビュンって心が持ってかれる疾走感あるロックチューンです。
若い時の行いは間違っていてもいい、それが後になって眩しく光る青春になるからみたいな甘酸っぱい曲です。

3.星屑とコスモス

場面 空 青 風 声 影 夢 渦
手と手が触れ合うその瞬間に色が溢れた

運命の人と昔、結ばれなかったけどまた再会して結ばれたときの嬉しさみたいな。
場面からの歌詞の使い方は、情景が鮮明に想像できて斬新でいいですね。
イントロの感じとコーラスが優しい雰囲気を醸し出していて落ち着く一曲です。

4.飛行少女

光速のマシンで 夜空を駆け抜けて
きみとはきっともう さよならなんだ

なかなか無い歌詞に"さよなら"が出てくる曲。
秘密の時間という後の曲のタイトルになるワードも入っていたりしてマイルストーン的な曲なのかなと思っています。

なによりイントロがカッコ良すぎで、歌声とメロディの切なさのマッチ具合が最高です。ソニー時代の最高傑作だと思っています。
(後にT-Palette Recordsへ移籍します)

5.少し泣けたんだ(円盤ゆ〜とぴあ収録版)

枕にあの人の匂い
嫌な夢の跡

この曲は円盤ゆ〜とぴあというアルバムでセルフカバーしているのですが、原曲とは違い少し悲しげにしてあるのがたまらないですね。歌詞と同じ音を入れてみたりとか。

恋人と別れて強がってるけど、少し泣けちゃうの"少し"みたいのを丁寧にじっくり描けるところがさよポニの魅力だなと再認識させられます。

6.さいごのやさしさ

あと少しだけでいい
このまま

最後のわがままを受け入れてくれるさいごのやさしさ。
恋人に別れを告げられて、自分から身を引こうと思っている人の切なさったらないよなあと。
この曲のみぃなが泣いている動画もおすすめ。(※2)

7.夜間飛行

ナイトフライ 世界の果てで きみと
映画のエンディングシーンみたいに 踊り明かすのさ

ありそうでなかったさよポニらしい曲のタイトルに脱帽。
ナイトフライの言い方がとても気に入ってます。
ただの勘でしかないのですがこの映画のエンディングシーンは「LA LA LAND」を指してるかなとも思ってみたり。


8.王国のベッドルーム(窓の外を眺めながらリミックス)

声も色も影も透明になってしまって、じょうずに思い出せないんだ

歌詞カードに歌詞がなかったんですが、記録用のTumblrに載っていました。(※3)
制作当時は「さよならを言ってみても」というタイトルだったようですね。
不思議な感じで浮遊感のある、何故か懐かしく感じられる曲です。


9.眠れ、シロクマ

できるだけ長くきみと 一緒にいたいと思った
きみがいなくなることは わかっていたから

忘れたいと思っても忘れられないことを指すシロクマ効果から来ている一曲ですね。
失恋の痛みは時が解決してくれると言いますが、そんな忘れる作業すらも愛おしいという苦しい曲。
初期の雰囲気よりも温かみのあり、ほろ苦い感じがとても好きです。


10.わ〜るど(みたいな)/わ〜るど2

退屈な世の中を 「音楽と魔法で塗り替えるんだ」
あれはマボロシ そんな感じ

いわゆるわ~るどシリーズ。これをやりたいがためにさよポニを作ったのかと思っちゃうくらいの発明です。
曲自体が映画のような構成に感じられて過去の曲名やオマージュがたっぷり盛り込んでいます。

走馬灯のように感じられるのが面白いですね。それでいて曲自体の完成度も高い。
関係ない話ですが、この曲の間奏部分はジングル集(※4)とも似てるかなと思ったり。謎がちりばめられてる感じがたまらないです。

以下、紹介曲をリンクしています。


(※1)・・・人気ランキングやキャッチ―な目線で見ると「新世界交響楽」「ヘイ!!にゃん♡」「無気力スイッチ」「ナタリー」「空も飛べるはず」「すーぱーすたー」「放課後てれぽ~と」あたりがおすすめです。
(※2)・・・https://youtu.be/pfcGaWE-Xyc (2020/5/26現在)
(※3)・・・https://www.youtube.com/redirect?event=video_description&v=qVkJ9Oq0srs&redir_token=nh6DNuXKwLjLuyheOCYskX4XLQF8MTU5MDU0NzQ4NkAxNTkwNDYxMDg2&q=http%3A%2F%2Fblackcatsbox.tumblr.com%2Fpost%2F52534120142%EF%BC%89
(2020/5/26現在)
(※4)・・・https://youtu.be/2-lA4xLtAok https://youtu.be/oPZ0CTf3NnM
(2020/5/26現在)

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