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Aperture Finance に投資した理由

オンチェーンプロダクトのデカすぎる課題

ブロックチェーンのオンチェーンプロダクトは、「圧倒的な使いにくさ」という課題を抱えています。今アクティブなユーザーは、華やかなインセンティブがあることで、この不具合に近い作業を乗り越えて目的を達成しているにすぎません。

「新しいL2 ABCチェーンに注目のアプリがローンチされた。それをいち早く試したい。いつもの感覚でETHをブリッジしたあと、ガストークンがETHではなく、ABCであることに気づく。アプリが使えないどころか、前のチェーンに戻すこともできず、結局、ため息をついてCEXの画面を開く。」

こんな経験を何度もしたことがあります。今だにやります。

コンビニの決済で、ほんの少しの接触不良エラーでも不便さを感じてしまう現代人が、現状のオンチェーンのプロダクトを使うはずがありません。

オンチェーンプロダクトのUXは、いち早く改善するべき課題です。

インテントとAperture Finance

そんな時に、業界を賑わせたのが「インテント」です。
インテントとは「意図」という意味の言葉です。現状の取引を「命令型」とすると、インテントによる取引は「宣言型」と表現できます。

当時、UX改善の代名詞だったアカウントアブストラクションへの熱が一服した頃でした。その時に「トランザクションのアブストラクションとも言える」というコメントを見て、さらにこの領域に興味をもちました。

Aperture Financeは、チャットボットUXによってブロックチェーン操作を変化させるインテントベースのインフラストラクチャーです。

ユーザーは自然言語を用いて「意図を宣言」することで、ソルバーのネットワークにアクセスして現在の取引環境の中で可能な、最も優れた手順の実行ができるようなる世界を目指しています。

プロジェクトの詳細はプレスリリースをご覧ください。

技術とビジネス力のバランスをもったチーム

Apertureファイナンスのチームは、インテントの概念が業界で言語化される以前から、オンチェーンのプロダクトの UX を改善するために、独自で定義したアーキテクチャを元に開発と検証を繰り返していました。それは、2021年から始まっていました。

また、ファウンダーの Lian Zhu氏 は、当時「来月にはトークン上場をする」と説明をしていました。そして、注目を集めていた、Manta Pacific(L2)をパートナーに迎えていました。

Lian 氏は、「アパチャーの実現のためには、ソルバーのエコシステムを構築することが必要で、そのためにトークンの活用が必須だ」、「上場はあくまで通過点で、インテントが実装される世界を実現していく」と、説明ました。

この時、私は、「技術的に優位なチーム」という印象が変わり、ビジネス進捗やロードマップの実現力も備えているチームでもあると感じました。

ユーザーが触れるプロダクトを作っていた

Aperture Financeは、自分たちのプロジェクトをインフラストラクチャーと言い、API提供を主なビジネスモデルにしていました。ファットプロトコル理論に縛られるオンチェーンの世界で、インフラにポジションを取るのは合理的な考えです。

ですが、実際にユーザーに使われないと、そのインフラにも価値は生まれません。したがって、自社でDappも作るという流れがありました。

Aperture は、Dexとしての基本となるSwapとLP Managerを用意していました。その結果、当時注目を集めていた、MantaのDEX Swapのパートナーとして、多くのユーザーに使ってもらう体験を積み上げることに成功したように見えました。

パートナーシップを組む上でも、ユーザーに触ってもらえるものを用意しておくのは、大きな武器になると思います。ユーザーを抱えられることは最大の強みです。

Aperture Financeの旅は続く

Lian 氏が、「TGEとトークン上場は通過点に過ぎない」と言ったように、私もこの意見に賛同します。ここから、さらに多くのステークホルダーを集め、プロダクトの完成をリードしつつ、より分散型の組織へ向かっていくというロードマップが広がっています。

また、インテントの実装は、まだブロックチェーン全体として実装に課題があるのも事実で、その進化には時間が必要です。

近い将来、Aperture Financeは、そのビジョンを達成すると信じいますし、引き続き、支援を続けたいと思います。

おめでとうございます!!


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