言葉で人を傷つける メモ1

人を傷つけても平気な顔をしてるのは僕もだ。

けど一つ違うのは、「するつもりはなかった」なんてことは言わない。僕はやるきでやる。壊すつもりでやる。でなきゃ人なんて傷つけない。必要がなきゃやらない。興味のない相手にも言わない。必要な時だけ、リスクを覚悟してやる。それができなきゃ、下手な医者みたいに言葉のメスを振り回すだけで終わる。

言葉で人を壊せるは知ってるだろ?

じゃぁ、どうやって人を壊すのか、具体的な壊し方について考えてみたことはあるか?そう、マッドサイエンティストみたいな、狂気の「文章作法」について。

まず文章によってまっさきに壊れるのは、脳の中にある偏桃体。ここから人は壊れていく。言葉によって人を壊す、つまり「心の傷」をつけるってのは、ようはここに傷を付けるってことを覚えて置いて欲しい。

偏桃体ってのは人間の記憶と情動をつかさどってる。代表的な情動は恐怖。もちろん反対側も司ってる。

おまけに、この部位は脳の中でもっとも弱い。

ていうかタフじゃない。ヘタレ。たとえはPTSDなんかを受けた場合も、この部位から変異が始まり、やがて脳全体の萎縮につながる。いじめを受けた場合も同様だ。偏桃体に傷が出来て、他人に対して異常な恐怖反応を示すようになる。


この部位をどう破壊するか、どう傷つけるか、それが言葉を操る人間が意識すべき点だ。

がつんと殴るならこういう文字を使う。スパッといきたいなら文体を整える。実際はもっと複雑だ。


で、問題はどんな文章を書こうが、人間の「記憶」に残すなら、この偏桃体を変化させるつもりで書かなきゃならないってことだ。まぁ興味深い。これは調べがいがある。


例えば「心が揺さぶられる」っていう表現は死ぬほど曖昧だ。揺さぶられたものはすごくても、この言葉は比喩としても弱すぎて、この一文だけじゃ偏桃体はぜんぜん傷つかない。

で、記憶に残らせるなら、つまり偏桃体をがつんとぶん殴るなら「偏桃体を傷つける」だ。

さて、それじゃぁ偏桃体を傷つけるとして、お前はどう傷つける?ここは重要な問題だ。言葉はメスだ。下手に傷つけりゃ嫌われる。傷つけなきゃ記憶に残らない。さぁ、どうする?

ちなみに僕の偏桃体はどうもとっくにズタボロだ。

ある医者の研究によれば、子供の頃にいじめを受けた人間の脳の偏桃体は傷がひどいらしい。で、そいつがいうにはイジメってのは「脳の傷害」だってよ。

まぁいえてる。

だからって、慰謝料を請求するつもりはないし、はした金もらってもしょうがない。それに他人からもらう金なんて意味はない、自分の手でつかむ金じゃなきゃ、面倒なことばかり増える。いじめられたのは僕のせいってほうが、この傷を上手く使える。


言葉と脳の反応については、物書き連中は興味津々だろ。まぁそのあたりの「売れる文章術」よりよほど使えると思う。それに自分に正直に書くとか、個性を磨くために何をすべきか、表現とは何か、そいつを研究するのは良いことだ。

また何か見つけたらメモをしておく。見るのは勝手だ。好きに使え。

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