ケンカ

僕は もう一人の僕といっつも勝負する

でも たいてい負ける

てか 速攻でやられる

勝負にもならず

戦うことすらゆるされず

なんて言ってる僕はさっきも勝負をしかけて

今ちょうどボロボロに負けてきた所だ

なんせ アイツはひどく頭がいい

手段も選ばない

口も立つ

情けもかけない

まるで化け物

けどこれ本当

マジな話 ソイツは僕を見ていつも嗤う

「弱くてバカなやつは生き残れねーよ」

嘲笑われて速攻絶望

そのまま頷くのが利口

だから、今日も首を縦に振りそうになるけれど

「でも」「それでも」「だけど」

そう呟けるから、まだあきらめたことはない

てか、諦めるつもりなんてない。

絶対にやってやる

絶対にあいつをブッ倒す

絶対に正面からブッ叩く

後退のネジを外して

足に食らいついて

歯茎から血が出て

だからなんだって

知ったことじゃねぇって

何度でも 何度でも 何度でも 何度でも

何回でも あいつが音をあげるまでやる

だって アイツは僕のことをいつも馬鹿にしてる

マジな話、クソほど腹が立つ

「なにマジになってるんだよ」

「サミーよ」

といってゲラゲラと笑う

でも、その笑顔はいつも偽物だし

たぶん心の底から笑うことなんか一度も無いし

そいつが一番悲しいし痛い

痛いよなほんと

笑ったって、ただの愉悦か何か

頬の筋肉が吊り上がるだけ

信じてるものもない

愛されたこともない

ここには、僕とお前しか居ないってのに


だから、僕はお前を必ずブッ倒してやらなきゃならない

まってろ 今行くよ 

まてよコラ 終わってねぇよ 

笑ってんじゃねぇよ こっち向けよ 

なぁ 目を見ろよ

僕のこの目を見ろよろ

そうだよ そのままだ

逃げんなよ そこに居ろよ 

今 目覚ましてやるよ

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