よんのばいすう2-20 2021.2.20

4大大会4度めのおめでとう‼

全豪オープンで2度目の優勝を果たした大坂なおみさん。TVで試合と表彰式を観ました。決勝戦のブレイディには手こずりながらも、終わってみれば2-0。準決勝ではセリーナ・ウィリアムズもストレートに下し、世代交代を強烈に印象づけたし、まるでシナリオがあらかじめ決められていたかのように、チャンピオンの座につきました。といっても、既に4大大会では4度目の優勝ですから、何の不思議がありましょう。

それだけの強さを見せつけながら、表彰式では一転、「借りてきた猫」のようにどこか恥ずかしげ。おおよそウィナーらしからぬ大人しい佇まいでした。ところが、ひとたびスピーチとなると、飾り気のない言葉でブレイディを称え、彼女のコーチ陣を称賛しました。そして、締めくくりには試合を見守った観客への感謝を忘れませんでした。昨年優勝した全米オープンは無観客だったそうで。やはり応援の声が選手にとってどれだけのモチベーションになるかを、彼女は身をもって感じたのでしょう。そして求められる間はサインに応じていたそうです。チャンピオンらしい強いオーラも素敵でしょうけど、彼女の最大の魅力は得も言えぬ優しい人柄なんだと思います。会場でもきっとなおみファンを増やしたと思われます。そんな彼女が日本人でいてくれて、こちらまでも誇らしい気持ちになりました。

スポーツの世界では、スピーチで敗者は勝者を、勝者が敗者を称えるのは当たり前のことですが、聞いていてもこれほど清々しいものはありません。負ける辛さを何度も経験している人達だから、たとえ優勝しても、謙虚に素直に感謝を言葉にすることができるんだなぁと思います。たった一人の勝者が存在するまでには何百何千という敗者がいるんですよね。テニスの4大大会など、その最たるものでしょう。

以前の大坂さんには、何かと精神的な弱さが指摘されていました。またコーチとの関係もあれこれ噂されましたね。昨年2月は今のコーチ陣とのコミュニケーションもうまくいかず、試合にも負けてどん底を味わったそうです。その中で、「負けても人生は変わらない。自分でどうしようもない人生もある。でも、ベストを尽くせば、必ず結果はついてくる」というコーチの言葉を聞いてから、変化していったと言われています。それがあったから、今回のピンチにも動揺しない試合スタイルを貫けたのかもしれません。

優勝の翌日には、カメラマンたちのリクエストに応えるように、優勝カップを手に芝生で撮影を行っている様子もTVで観ましたが、アンバサダーを務めているというルイ・ヴィトンのヴィヴィッドなワンピースとショルダーバッグもお似合いでした。髪を下すスタイルは本当に美しかった!ハイブランドを着こなすのもある種のお仕事なんでしょうけど、名実ともに一番輝いている人に着てもらえたら、ヴィトンさんもさぞかしお喜びでしょう。次はぜひ全仏オープンで勝ち、ウィンブルドンでグランドスラムを達成してほしい。な~んて、全くの部外者が勝手に夢みたいなことを言っております(笑) もちろん、いいことばかりは続かないかもしれません。まだ23歳というから、これからもさまざまな壁が立ちはだかることでしょう。いつかはセリーナのようにトップの座を後進に譲る日も来るでしょう。それでも、優しくも強い大坂なおみさんらしく、何ものにもとらわれず思いっきり我が道を進んでほしいものです。

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