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3泊4日がキライ

 私は3泊4日の旅行が嫌いだ。人との旅行は2泊3日が限界である。そこまで長いと友人の嫌なところがどんどん目につくようになるからだ。 

 そもそも、私もそれから友人もお互い普段から全く素なわけがなく、どこか繕って接している。それが「ちょっと食事」とか短い間ならよいが、これが長いこといるとみるみるメッキが剥がれはじめ、友人の本性を嫌でも拝むことになる。 

 似たような話で、最初は「かっこいい」「かわいい」とか「頼れる」と思っていたあんなに好きだった彼女ないし彼氏が、やれ同棲だ、やれ結婚だすると嫌なところが目につき始めて、しまいには嫌いになるという話をちょこちょこ聞くが、まさに同じ部類で、これが私の場合3泊4日なんなら2泊3日の3日目がそのボーダーラインなのである。 

 それで「旅行までしてるのに意外とケチ臭いな」「あれコイツのノリなんか違うな」「すごい鼻かむな」とか、3日目あたりからそんなところが気になってくる。 

 最初は積もる話もあって意気揚々としてたくせに、段々と会話のタネもなくなっていって、終いには出がらしのようになる(もちろん私も)。こうなると出がらし同士が会話しているわけで、さっきまで多少味がしていただけに、味の薄いのがどうも気になる。 

 それで恐ろしいことに、これは旅行に限った話ではなくて、私の地元や今住んでいる場所ももちろん3泊4日以上住んでいるわけで、はっきり言ってしまうと好きではない。 

 ことほど次第に、私は最初に良いところを見つけて期待するせいで、蓋開けてしっかり向き合ってみると「あれ?」という感じがどうしてもついて回る。 

 それで、私も「わたし」のなかに3泊4日以上いるわけで、もう嫌になる。 

 やっぱり大事なのは程よい距離感だと思う。見えないことはときに功を奏すのである。だから、同じ場所でも旅行で知るのと、実際住むのとで大違いなのはそこである。 

 さて、こうなると生きてて面白くなくなっていくのが目に見えるのでどうにかしたい。この思考共々なんとかなりませんか? 

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