6. さつまいもを見つける
ヒジュラ暦1437.5.03(2016.2.12)
近場の友人には打ち明けていたのだけど、私は、なかなかの「さつまいも好き」だ。といっても別に芋の種類に詳しいわけでもなく、ただただ、毎日、飽きもせず、さつまいもをレンジでチンして食べてるだけ。以前、いた国ではいわゆる日本の“さつまいも”が無くて、2年ほどさつまいもを食べずに過ごしていた。その反動からか、帰国してから、取り返すように毎日、さつまいもを食べていた。毎日、食べ続けていたら、徐々に、一緒に住んでいる父親から気持ち悪がられるようになった。こっちも気分が悪いので、父が外出中にさつまいもを食べるようにした。犬にもこっそりあげ、犬の忠誠心が父から私に移るように画策した。これは残念ながら、うまくいかなかった。父と犬の結束は固く、私は犬と“芋だけの関係”どまりだった。
そんな幸せな日々も過ぎ去り、こちらにやって来て、さつまいもはしばらく食べられないかと思っていたら、なんと、スーパーでエジプト産のさつまいもを発見。これは、なかなか日本のものに似ている。しかも値段も安い。期待できるかもと、買って帰り、さっそく電子レンジでチンしてみた。
結果から言うと、「悪くない」という感じ。水分が多いのか、チンすると安納芋のようなねっとりとした感じの仕上がり、見た目ははいい!食べてみると、水分が多いせいなのか甘さはまぁまぁ。舌の表面をささっと流れていく甘さ。舌の内部に深く浸透しない感じ。甘さが2Dなんだな。求めているのは3Dの甘さ。
その後、何度か電子レンジの熱量や加熱時間を調節して、水分をもっと抜けないものかと試してみたものの、あまりうまくいかず、毎日、食べるには不向きと判断した。
買い過ぎたいも。さぁ、このさつまいも、どうしてくれよう。
どうしようかと考えたあげく、干し芋を作ることにした。
水分が多いから、甘さがぱっとしないので、これを干して水分を抜けば、甘さが濃縮されるのではと考えた。何と言っても、ここは乾燥している。だいたい毎日、晴れている。“もう、干すしかない”。
こんなこともあろうかと、干し網は日本から持参していた(笑)我ながら用意周到だと思う。願わくば、仕事でこういう用意周到さを発揮してほしい。
これで、2,3日もすれば、干し芋が食べられるだろうと思っていたが、そこから3週間、苦闘の日々が続いた……
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