35.ラマダンはじまる
ヒジュラ暦1439.09.18 (2018.6.2)
今年もラマダンが始まった。ラマダンというのはヒジュラ(イスラム)暦の「第9の月」という意味だ。つまり9月。今日はヒジュラ暦の9月18日ということで、ラマダンも半分を過ぎたところ。
今年のラマダンの始まりは不思議だった。私のGoogleカレンダーには西暦の5月16日がラマダンの1日となっていた。今年も断食をしようと思っていたため、ラマダン数日前から、少し緊張というか、断食に向け、いよいよか~と思っていた。
5月15日に職場の先生方(大半がムスリム)が、明日(16日)からラマダンなのか、明後日(17日)からラマダンなのかで、混乱していた(笑)最初、私は意味がわからなかった。暦では16日からだし、googleカレンダーにも16日のところに<Ramadan bigins>書いてあるし、アラビア語の現地のカレンダーにも16日からがラマダンになっているのに、何を言ってるんだと。
どういうことかというと、ラマダンの始まりは厳密には、宗教関係者が新月を確認することにより正式に決まるとのこと。最終的には人による目視で、ラマダンの始まる日を決めている。
で、結局、15日の夕方に、カレンダーに書いてある16日(9月1日)ではなく、翌日の17日からラマダンが始まることが決まったとニュースで流れていた。面白いことに、googleカレンダーも、しれっと<Ramadan bigins>という表示が17日にずれていた。
1日ずれようが大した問題ではないだろうと思うかもしれないが、これがけっこう問題で、ラマダンに入ると社会ががらっと変わる。勤務時間は10:00-14:00ぐらいに短縮され、お店も基本は夕方以降しか開いてない。そして、もちろん、ムスリムの方たちは日中は飲食を一切してはいけない。だから、それが明日なのか明後日なのかはけっこう大きい。
さて、西暦の5月17日からラマダンが始まり、私は今年も自分ルールの断食(水は飲んでもよい)を始めている。私の場合は宗教的な意味合いは全くなく、減量、胃腸を休める、生活習慣のリセットを目的とした断食だ。普段、途切れることなく間食をし、朝昼晩、甘いものを食べていると、少しずつ体重が増えていく。今年はラマダン中に体重を落とし、終了後に体を鍛え、夏休みの健康診断で良い結果を出すという3か月計画を打ち立てた(笑)予定では一日100g減量し、1か月で3キロやせようと思っている。さて、これがどうなるか。また、次回にでも書いてみたい。
ラマダンが始まって、数日、近所のサウジ人の友だちから電話がかかってきた。
「どうして、うちに来ないの?」
「うちに来て、断食明けの夕食をいっしょに食べよう」
「今からおいでよ」
リヤド生活3年目にして慣れてきた。この感じ(笑)何事も突然だ。
この日は既に食事をしていたので、「明日、行きます」と言って、電話を切った。
翌日、夕方6:30に行くと、今年は離れではなく、母屋の方に呼ばれて日没後の最初の食事。(男性家族だけ)
この時は食事と言っても、甘いものばかりが出てくる。定番のデーツから、揚げたお菓子がたくさん。一気に血糖値があがりそうなものばかり。15分ぐらい食べた後、日没後のお祈りをして、今度は夕食となる。今年もご家族といっしょにごちそうをいただいた。
そして食べた後は、いつもの離れで各々好きなことをして過ごす。これも慣れてきた。「放置」(笑)。これぞ、アットホームな雰囲気。もうね、誰も私に見向きもしない。私もくつろいで、寝そべり、砂糖のたっぷり入った紅茶を飲みながら、テレビを見ている。午後10:00、全く意味がわからないアラビア語のホームドラマにも飽きたので、「そろそろ帰りま~す」と言って、おいとました。「また、いつでも、おいで」と。慣れてくると、これぐらいほっとかれる方が楽だったりする(笑)
ラマダンはムスリムにとっては、とても大事な月で、この月は特に人に優しくした方がよく、また人の悪口などネガティブな言動を行うことは特に慎むべきとされている。確かにこの時期は私も何となく、人に優しくされる率が高いなと感じている。このご家族からは、いつもいただいてばかりなので、何か返せるといいなと思っている。
いつもより、ちょっとよい茶葉や甘味をいただくのに使わせていただきます。よいインプットのおかげで、よいアウトプットができるはずです!