弁護士 米盛太紀

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弁護士 米盛太紀

福岡県弁護士会所属 /ターンアラウンドアドバイザリー合同会社代表役員 https://fukuoka-ta.com/

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事業再生の手法【第二会社方式の概略】

分類新型コロナウイルス感染症拡大により、債務超過(借金が資産を上回る状態)に陥る企業が増えています。 債務超過の企業(破綻企業)については、早期に専門家に相談し速やかに事業再生に着手することが不可欠です。 以下では、事業再生の手法として、大きく分けて①破綻企業を存続させる方法と②第二会社を利用する方法に分類することが可能です。 破綻企業を存続させる場合従来の企業が金融機関から債権放棄を受ける方法です。 金融機関との交渉により債権放棄を受けることになりますので、極めて単純な

    • 【弁護士が解説】中小企業経営者の相続対策 #2

      株式を譲渡する場合には、将来、他の相続人から遺留分に関する権利行使がなされることへの対策が必要です。 遺留分とは? 遺留分とは、相続人(兄弟姉妹は除く)に認められるもので、相続財産に2分の1〜3分の1を乗じた額のことです。 ※遺留分の詳細については、別記事に譲ります。 平成30年の相続法の改正により、遺留分に関する権利行使によっても、株式譲渡が無効になることはありませんが、後継者が相続人に対し相当額を支払う必要があることは変わりません。 経営承継円滑化の遺

      • 【弁護士が解説】中小企業経営者の相続対策 #1

        中小企業経営者が相続対策を行う場合、最も気をつけなければならない問題が「事業承継」です。 金銭的な財産(現金や預金など)については、相続時に分割を行うことは難しくありません(もちろん、分割方法で揉めることは多々ありますが)が、経営権の承継については生前に計画的に行わなければ、経営者の死後に相続人や会社関係者が混乱することが避けられません。 後継者を代表取締役に選任後継者に経営を任せるためにはその者に対し経営権を承継する必要がありますが、そのためには、後継者を代表取締役に選

        • 【弁護士が解説】社外取締役の役割と責任

          最近では聞くことが多くなった「コーポレート・ガバナンス」ですが、「企業統治」などと和訳されます。 今回は、知っているようで理解していない「コーポレート・ガバナンス」について、社外取締役という視点で解説します。 そもそも、なぜコーポレート・ガバナンスが必要か? 株式会社の所有者は、出資者である株主です。 株主から委託を受けた経営陣が会社を運営し、得た利益を株主に配当するという仕組みが株式会社です。 本来であれば株式会社は「所有と経営の分離」を前提としていますが、この点

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