読むこと、書くこと(エッセイ)


誰かの書いた文章を読むと、その人の頭の中を少し覗いている気分になる。

自分にない発想もあれば、自分と似たようなことを考えていると感じることもある。

読んでいて、これを書いた人と話してみたい、と思うこともある。

自分もそう思われるような文章を書きたい。

書きたいと思ってはいるけど、書き始めると、そんな考えは頭の片隅に追いやられて、ただ思いつくままに書いている。

頭の中では文章として浮かんでいるわけではないけど、少しでも読める形になるように考えながら書くので、話すよりもスピード感がない。

考えていることの半分も書けている気がしない。

大したことは考えていないけど。

思い浮かんだこと全てを文章にするのは難しい。

でも文章にすることで伝わることもある。

同じ言葉であっても通じないこともあるけれど。

絵で表現する人もいれば、音楽で表現する人もいる。

これらは私にとっては言葉よりも難しく感じる。

誰かを知るために文章を読む。

自分を知るために文章を書く。

自分のことは一番よく知っているようで、知らない。

誰かのことを知る前にまず自分のことを知るために書いている。

頭の中で考えていたつもりが、書いてみるとそこまで考えられていないことに気づく。

ただ同じようなことを、繰り返し思い出しているだけなのかもしれない。

それは、結局は何も考えていないということにならないか。

今まで考えていたつもりで、過去のことを思い出していただけだったのか?

まぁ別に何でもいいか。

こう書くことで、考えていることを断ち切ることもできる。

本当はまだまだ頭の中には浮かんできても、文章ならいつでもやめられる。

そしていつでも読み返せる。

ということは、いつも同じようなことを考えなくなる?

そうすれば、私の新しい一面が切り開かれるかもしれない。

そんな自分が見れたら楽しそうだ。

とりあえず、飽きるまでやってみよう。



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