人生損してる(エッセイ)

何かをしていなかったことで言われることがある。

自分のことでいうと、学生の頃まだブラックコーヒーが飲めない時に、一つか二つ上の先輩に言われた。

ブラックコーヒーが飲めないくらいで人生損することになるのかと思った。

先輩が20歳そこそこで、ブラックコーヒーを飲めるということを自慢したかった、大人ぶりたかっただけだったのかもしれない。

多分深く考えては言ってなかったとは思う。

でも私は、先輩は人生を損得で判断してるのか〜と思った。

自分に直接言われたのはそのくらいしかないけど、テレビなどで誰かが言ってるのをたまに聞く。

そして、そう言っている人にどういう意味で言ってます?と問い詰めたくなる衝動に駆られる。

自分では使わない言葉だから。

自分の中で損得を考えることはあるけど他人には言わないから、そういう言葉が会話の中で出てくると、気になってしまうのかもしれない。

怒っているのではなく、どういう意味で言ってます?と聞きたくなる。

自分がやっていて、誰かがやっていない。

やっている人の方に価値がある?得している?

これから興味を持つかもしれないし、これから経験することかもしれないのに、人生損してる、と言われたが故にそのタイミングが遅れるかもしれない。

人生損しているって言う人とは仲良くなれそうにない。

言い方って大事。


もう一つ、言い方に気をつけたほうがいいなと思う言葉がある。

それって楽しいの?

聞いた人にとっては楽しそうに思えなくて何となく言っているのかもしれない。

それぞれに楽しいと思えることは違うけどさ。

聞き方ひとつでどう思っているかは伝わることもあるんだよ。

興味がないからその話はするなってことなのかもしれない。

それって楽しいの?と聞く人とも仲良くなれそうにはない。


それって楽しいの?って聞かれた時には、

人生損してる、って返すことにしよう。

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