【感想】"みんなのミュシャ"展〜ミュシャからマンガへ-線の魔術
2019.12.20. #155日目
京都文化博物館で開催されている「みんなのミュシャ展」に行ってきましたので、せっかくならば感想を書き留めておこうと思います。
京都の絵描きよねはん(米田遼一郎)です。
まず、圧倒的な線画と構図のバランス感覚が恐ろしかったです。
怖さを覚えたし、描きあげるまでの線の調整がいかに時間をかけているものかを肌で感じました。
そんな「ミュシャの絵」を知ることになったきっかけは横浜で再会した上野くんでした。彼は関西から東京に引っ越してグラフィティアートの独学を試みています。
そんな彼が心掛けているという「絵を見る時間を増やすこと」に、ぼくも興味を持ったのです。
普段、YouTubeを見ていた時間を絵を見る時間にすり替えることでアートや美術館や作品に触れる時間を増やす。
そして、睡眠時間を削ってでも絵を描く努力を怠らないと聞いたぼくは、とっさにInstagramを開き「art」を検索することとなります。
そこで偶然目にしたのが、「ゴッホ」と「ミュシャ」だったのです。
彼のことは詳しくありませんが、「ミュシャのファン」が相当な数いることは検索した段階でよくわかりました。
それもそうです。
圧倒的な線画に加えて、広告デザイン、そして、西洋画なのに、どこか現代アートに通ずる画法や構図の取り方。
「いや、目指すのは、これやん」
電車の中でつぶやきました。
色彩もそうですが、ぼくが惹かれたのは、その絵に圧倒的な力を加える輪郭線でした。
一つ一つが細かくて繊細な絵なのに、輪郭線に大胆なチカラのようなものを見せられている気がしたのです。
ミュシャ展で実際に目の前の絵を見たところ彼はペン画もかなりうまくて、文字のデザインもうまいのです。
「あー、これは、やられた」
そう思ってしまいました。
ミュシャの画法や構図の取り方は、アメコミから、ファイナルファンタジーまで、さまざまな場所で幅広く影響が及んでいるようで、現代アートのアーティストたちにも受け継がれています。
輪郭線を確認しましたが、強く縁取られいるやうに見えて線の太さが各パーツパーツで繊細に調整されていることがわかります。
「こんな線を描きたい」
そう思わされました。
多くの画家の絵に出会うことは、そのままぼくの吸収材料となるので、とてもとてもありがたいです。
「見る時間を増やす」
それは、描くことと同じくらいに、むしろ描くことよりも大事なのかもしれない。
そういう可能性を見出すことができました。
是非、今後のぼくの絵がどんな絵に生まれ変わるのか見ていてください。
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