木の話11 光合成

光合成ってご存知ですか?…って、すみません、ご存知ですよね。

では、光合成をナニで学ばれましたか?
ナニで?というのもわかりにくいですね。ナニが言いたいかといいますと、私は光合成といえばジャガイモというイメージがあるのです。

光合成を初めて習ったのは小学校。
植物は日光と水を使って光合成をしてデンプンを作ります。そのデンプンはジャガイモになります。その証拠に、ジャガイモをすり潰したものにヨウ素液を加えるとヨウ素反応で色が変わります…という授業だったと思います。

理科室でジャガイモすり潰して、ヨウ素を垂らして、色が変わるのを確認する、という実験をやったのを覚えています。初めての理科室初めての実験だったかも知れません。

それで、そのジャガイモ。そのジャガイモが木育にとってよくない!…と、私の木育の師匠である山下先生はおっしゃいます。

上に書かせていただいたように、私は光合成といえばジャガイモを思い出します。でも、世界では光合成といえば木なんだそうです。

ジャガイモの実験のせいで日本では光合成と木が紐付けられていない!だから木が二酸化炭素を吸収するということがすぐに理解できないんだ!…というのが山下先生のお怒りポイントなわけです。

木は光合成で二酸化炭素を吸って酸素を放出します。その木が吸った二酸化炭素はどこへいくのでしょう?

光合成は二酸化炭素と水からブドウ糖と酸素を作ります。化学式で書くと、

6CO2(二酸化炭素)+6H2O(水)→C6H12O6(糖)+6O2 (酸素)

となります。

その出来上ったブドウ糖は木の本体になります。木が吸った二酸化炭素の中の炭素はブドウ糖の中に含まれるので木の本体に含まれることにまります。

これはどういうことかというと、空気中にあった二酸化炭素が木の本体に変わるということです。

二酸化炭素が増えた原因の一つは、土の中にあった炭素を含む石油や石炭を燃やしてしまったたため、空気中に二酸化炭素が増えたわです。

空気中にある二酸化炭素を木の本体に変えるというのは、その逆の働きになるわけです。

つまり、光合成は空気中の二酸化炭素を減らすことに繋がるのです!!!

…と、これが言いたくて長々と書いてしまいました。
山下先生の教えも、木、つまり森林が光合成によって二酸化炭素を吸収している、ジャガイモよりも子どもたちにそっちを教えたほうが良い、という話です。

ただ、森林さえあれば二酸化炭素を吸収してくる、というわではありません。荒れた森は二酸化炭素の吸収源とはなれません。

森林には資源の供給や国土保全やいろんな役割がありますが、この二酸化炭素の吸収源としての役割も重要な役割の一つで、そのためにも森林の整備は重要であると言えると思います。

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