「いい文章とは何か?」

自分が執筆した文章で初めてお金をいただいてから1年が経ち、今ではマンガサイト「アル」でライターとして活動しており、もう一つ別のwebメディアで連載も持てるようになりました。

ライターと名乗る以上一度は、きちんと考えなくてはいけない「いい文章とは何か?」。

このテーマを今回改めて考えていきます。

「いい文章とは何か?」

私が考える「いい文章」の条件は3つあります。

1.誰にでもわかる言葉で書かれた文章
2.その人にしか書けない文章
3.読む人の感情を動かす文章

では、この3つの条件がどういうことなのか、具体的にお話していきます。

誰にでもわかる言葉で書かれた文章

まず、「誰にでも」とは、ある程度の日本語を習得し、自分で物事を考えられる小学校高学年くらいの子どもたちのことをイメージしています。

難解な文章で、素晴らしい文章は世の中にたくさん存在しています。しかし、その素晴らしさを理解できるのは限られた人だけです。
  
例えば日本三大随筆の一つ『枕草子』は、平安時代から現代まで多くの人に読まれてきたベストセラーです。しかしこれを原文そのまま読んで面白さを理解できる小学生は少ないと思います。読み方を学んだり、先人の研究者たちが誰が読んでもわかるように解説した現代語訳を読むことでようやく、多くの人がその面白さを体感できます。

このことから「いい文章」の条件の1つとして、特殊な勉強をしていなくてもその面白さが伝わる文章、つまり誰にでもわかる言葉で書かれていることを挙げています。

その人にしか書けない文章

次に「その人にしか書けない文章」についてですが、これは文章のリズムや言葉の選び方、くせなどによって書き手の個性が感じられ、読んだ人が誰が書いた文章なのか思い浮かぶような文章のことです。

どんなに読みやすく、わかりやすい文章であっても個性が全くない文章では読んだ人の印象にあまり残りません。

書く媒体によっては個性を抑える必要もありますが、「いい文章」は大なり小なり書き手の個性が絶妙なスパイスとなっていると思います。

読む人の感情を動かす文章

最後に、「読む人の感情を動かす文章」とは、読んでいる最中や読んだ後に読者に喜怒哀楽の感情の動きをもたらす文章のことです。

私がこれまでに「いい文章」だった!と心から感じた文章は読みやすさや、個性があるだけでなく、読んだ後に楽しい気持ちになったり、怒りを感じたり、言い知れぬ恐怖を感じたりと必ず感情を動かす力を持っていました。

「いい文章」との出会いがもたらすもの

わかりやすく、個性があるだけでなく、読み手の感情を動かす文章、これが私が考える「いい文章」です。

私はこれまでに多くの素晴らしい文章と出会ってきました。旅のエッセイを読んで旅行に行ってみたくなり、実際に飛行機に飛び乗ったり、インタビュー記事を読んでインタビューされている人の人柄が浮かび、ファンになったりと感情だけでなく行動に移すことも少なくありませんでした。「いい文章」との出会いは、新しい人や場所との出会いのきっかけにも繋がるのです。

私も書き手の端くれとして、1人でも誰かの感情を動かせるような文章を目指していきたいと思っています。

(☆現在わたしが活動しているマンガサイト「アル」では、マンガが好きなライターさんを大大大募集中です!初心者でも楽しく文章力を磨くチャンス!気になる方はチャレンジしてみてください♪)


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