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「確かにあるが気づかぬ瞬間」

本を読むことに飽きた時。
僕は声ッセイを書こうと携帯を手に取った。
メモ帳に向かう前に、LINEのチェックをした。

 [出来るオンナの黒スキニー]
という、確実に僕に向けては書かれてないであろう記事に目も心も奪われ没頭、何分が過ぎただろうか。
無駄なものを見た。

 その数分で得るものはなかった。
自然と真っ暗になった画面。
熟読するほどでもない記事を熱に読み込む男が映し出されていた事実だが残った。

気分屋な部分が出た結果
メモ帳までの道のりが長くなってしまった。
取り掛かりが遅くなる。

文字を書くというのは細々と続けている。
ただ、最近は個人的にハマらない事が多く
感覚的にイマイチなものが多かった。
世に出てない下書きがそれこそ無数にある。

おまけに、考えて書くのが苦手。
日をまたいで書く事はない。
でも、推敲はしたが良いとは思っているよ。

そんな訳で今回も
うむ〜と、頭をひねる。

僕もエンジンかかってきた感覚ってのは何となくわかる。
覚えがあるって言ったが正しいかも。

スポーツをやっていた時にゾーンなる体験をした事もあった。

そんな事を少し書いてみるか!
と始めてはみたものの、なにか違う。
こんなもんはボツだ。
結果、下書きを一つ増やすこととなった。

なぜだろうと考える。
何となくわかっていた事だが
なんかリアリティーに欠ける。
過去の話はリアリティーに欠ける。
そこにいる気がしないんだ。
何となくだけど。

嘘っぽく聞こえる。
テメェ本当に当時そう思ってたかぁ?
と凄まれれば
ひいぃぃ〜おたすけ〜となる気がするのだ。

思えば初めはそうだったじゃないか
何を書いたらいいのか、よくわからなかった。
書いては消してを繰り返したじゃないか。
もういいや〜と、なって思った事つらつら書いたじゃないか。
それこそ、リアリティー
書くのを繰り返す度に
褒められるという事を覚え、その春風が如き心地よさに溺れていた。
不覚。。。

企画の最後の最後に、そんな声ッセイ玄冬期を思いだし、少しスッキリした。

こうやって物を書くなんて全くもって想像していなかった訳で、すごく楽しい。

たぶん、こんだけ楽しくワクワクしてやれるんだから、エンジンが掛かってんだとは思う。
しかし、'どこで'なんて、そんな瞬間は全部終わってからでもよくわからない。
それ位没頭してる。
それはコレまで経験して来た、ゾーン的な体験も同じ事が言える。
キッカケも瞬間も確かにあるはず。
でもよくわからない。
そんなやつだ。
その時にはやっぱり気づかない。
入り込んで、気づいたら終わってるのだ。

スポーツを引退して数年経った。
こんな没頭できる瞬間が訪れるとは思わなかった。
幸せだよな、と何となく感じた。

でも、序盤から黒スキニーに没頭していた僕は案外ずっと幸せで、そんな没頭してる瞬間にはやっぱり気がつかないのかもしれない。

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