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pork rillettes

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dis記事集(主に学問・言論関連)です。マガジン名の由来は、1本目の内容をご覧ください。なお、すべての批判対象をひとしなみに、その人物と同様に見なしているわけではありません。
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記事一覧

東野篤子氏が誹謗中傷問題について「語っていない」こと

率直に言って、私の主たるテーマではなく、もうあまり関わりたくないのだが、インターネットで…

Yonaha Jun
3日前
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『ウクライナ戦争は起こらなかった』

フランスの現代思想家だったボードリヤールに、『湾岸戦争は起こらなかった』という有名な本が…

Yonaha Jun
5日前
80

「読み書き」するほど賢くなくなる人は、どこが問題なのか

ぼくも隔月で載せていただいている『文藝春秋』の書評欄で、平山周吉さんが、その月でイチ推し…

Yonaha Jun
12日前
103

政党か、人物か?: 投票前に想い出す過去

いよいよ久々の衆院選の投票日が来るけど、こんなに妙な選挙は有権者として、記憶がない。 ど…

Yonaha Jun
2週間前
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オープンレター前史: それは「鍵をかけた」ことで始まった

昨日の記事に対しては、おそらく見えないところで(いや、公然とかな?)揶揄する人が出てくる…

Yonaha Jun
3週間前
57

「極端主義」の時代: 文学が政治学よりも役に立つとき

前回の記事の補足と、別の出演情報の紹介。先月に続き『創価新報』の10月号で、創価学会青年部…

Yonaha Jun
3週間前
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なぜ学者は、いくらSNSを使っても世の中をよくできないのか

週末に新潟の温泉旅館・嵐渓荘で開かれたイベント「らんまる」は、最終的に70人近くが宿泊を伴う参加で、大いに盛り上がった(ヘッダー写真は〆の朝食)。個人的にもこんなに素敵な宿に泊めてもらう体験は、もうない気がする。旅館主の大竹啓五さんはじめ運営スタッフのみなさん、参加者のみなさん、心よりありがとうございます。 私と綿野恵太さんの対談も、「シラス」で早速配信されている。運営メンバーが始めたチャンネルごと契約すると、開催に至る舞台裏や、前泊した東浩紀さんを囲んで飲み明かす前夜祭の

「日米安保かNATOか?」: 自民党総裁選の埋もれた争点

9月27日、実質的には次の首相を決める自民党総裁選が行われる。 本命だった小泉進次郎氏が失…

Yonaha Jun
1か月前
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資料室: ポリコレは、いかに「歴史学と反差別」を弱体化させたか

一昨日の辻田真佐憲さん・安田峰俊さんとの配信は、議論が「歴史を語る際のポリコレの流行は、…

Yonaha Jun
1か月前
56

嘘でも他人を「ミソジニー」呼ばわりすることの意外な効用

はてなブックマーク(はてブ)というサービスをご存じだろうか。利用者はどこのサイトに載った…

Yonaha Jun
1か月前
67

「タダコロナ」のつけ払い請求書が、来月から国民に届きます。

週末にクリニックに行って、薬局に処方箋を渡した後、なんていうか「お喋り好き」っぽいおばあ…

Yonaha Jun
2か月前
74

なぜ、学問を修めた「意識の高い人」がネットリンチに加わってしまうのか

8月27日付で、筑波大学は所属する東野篤子教授のTwitter利用に関し、「コンプライアンス違反に…

Yonaha Jun
2か月前
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資料室:「共産党話法」はいかに生まれ、世界に広まったか

前回の記事の続き。このところも松竹信幸氏や紙屋高雪(神谷貴行)氏の除名騒動があって、『日…

Yonaha Jun
2か月前
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共産党化する日本?: 誰でもキャンセルできる「無敵の論法」の正体

今月はTVなど人目を惹く業界でも、SNSでの失言で仕事をなくす例が続き、「キャンセルカルチャーの猛威」がようやく国民の肌感覚になったようだ。3年前から議論を提起していたこの問題の第一人者としては、実に感慨をもよおす夏であった。 そうはいっても因果なもので、もともと歴史学者をしていると、オンラインでの近日の流行に見えるキャンカルにもまた、過去から続く人類史の暗い伏流が流れていることに気づいてしまう。 立花隆『日本共産党の研究』(連載1976〜77年。ヘッダーも同書より)とい