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あいをしる

 間違いだらけの人生だった。

 周りの環境に耐えられず地元を捨てて数年が経ち、今だにあの選択が正しかったのかと自問自答することがある。あの時、どの選択にしていれば私は楽しく生きることが出来て、自らに傷を付ける事もなく綺麗なままで笑っていられたのか。考えても仕方のない事だ。分かっている。解っている。何が正しかったのか間違いだったのかなんて、全て自分が決める事も。死ぬまで変わることのない過去に嘆いても何の意味のない事も。

 過去に某男性アイドルグループや舞台俳優を推してきた中、コロナで現場に足を運ぶことが出来なくなり、色々と熱が冷めてきた頃にSNSがきっかけでHIPHOPの世界に触れた。

 この出会いは人生の転機だった。
 今年2月に初めて行ったライブから、3月の戦極29章を皮切りに、本人が出演するライブやイベント全てに足を運んだ。あまりに足を運ぶため、連続で来るから迷惑だとライブ中にイジられた事もある。年内最後のライブまでずっと楽しかったのは、周りの存在が大きかったに違いない。

 7月の初めまで、ライブはずっと1人で観に行っていた。音楽はひとりで聴くことが多かったし、それで良かったと思っていた。余計なしがらみが無いようにと、周りと関わりを作らないようにしようとした。それでも、人生分からないものだと常々感じる。

 あの時アカウントに鍵をつけていたら。
 あの時モバイルバッテリーを持ち合わせていなかったら。

 今こうして現場を共に行動する仲間として、隣にいなかっただろう。

 生まれも育ちも年齢も異なるのに、好きになったアーティストが同じだった。たったそれだけの共通点で、繋がる世界があると知った。ひとりで聴いていた音楽から、周りと楽しむ音楽に変わっていった。みんなと共有する音楽が楽しいなんて知らなかった。それを教えてくれたのは今現場で一緒に遊んでくれるヘッズの子たちであるし、その縁を繋げてくれたのは舟平さんがいてくださったから。

 この場を借りて改めて伝えたい。みんな、いつもありがとう。
 マイペースだし大ヤニ吸いだしすぐふざけるし変人だし社会不適合者だし。どうしようもない人間だけど、名前を呼んでくれて、一緒に遊んでくれて、隣にいてくれて、居場所をくれて、心からありがとう。今が楽しいって胸を張って言えるよ。

 2023年が終わるまであと少し。振り返れば、たった12ヶ月でこんなに自分の環境が変わるとは思わなかった。ずっと楽しかった訳ではないけど、それでも今日まで笑っていられたのはたくさんの愛をもらったから。それに気づくことが出来たから。本当にありがとう。2024年も共に楽しめることを願って。

 今関わってくれる方々に、愛と敬意を。

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