小善は大悪に似たり、大善は非情に似たり。
仕事仲間との交流も兼ねて、
よくBBQをやることが多いです。
今でこそ、
BBQやキャンプでの『火起こし』は得意ですが、昔は全然ダメでした。
人生で初めて『火起こし』を覚えたのは、学生の頃です。
学生の頃、
ボランティアを運営してたこともあり、
近所付き合いも大事にしてました。
そんなある日、
『子供会』と協力して、餅つき大会を開催することになりました。
ボク自身、
餅つき大会を開催することが初めてで、
要領もわかない状態だったので、
当日は、早起きして、朝7時くらいから準備を始めました。
まずは、『火起こし』から始めました。
が、、、
薪(まき)に火が付かない、、、。
『新聞紙に火を付けて燃やせば、その火が薪に移って、燃えるはず。』
何回チャレンジしても、
火が付かないどころか、煙がたくさん出て、ゴホゴホと咳き込んでばかりでした。
こんな感じで、頑張って火を付けようとしてました。
1)太い薪を重ねる。
2)薪の上に、新聞紙を丸めたものを置く。
3)新聞紙に火をつける。
そんな感じで、30分くらい奮闘してたら、
子供会の保護者の方がやって来ました。
子供会の方
『先生(近所の方に、このように呼ばれてました)、おはよう。』
『火、付きそう?』
『キャンプとかで慣れてるから大丈夫だよね?』
ボク
『任せてください。』
それから、
さらに30分後経ったくらいに、
再度、子供会の方がやってきました。
子供会の方
『先生、どう?火は付いた?』
ボク
『すみません、まだです。』
『でも、ボクのプライドにかけて、絶対に火を付けます。』
子供会の方
『ごめんね、先生のプライドなんて、どうでも良いのよ。』
『開始時間に間に合わないとダメなので、私がやるわ。』
『先生、邪魔。どいて』
正直、ショックでした。
そんなボクを横目に、
子供会の方は、火起こしの準備を始めました。
そして、さくっと、火が付きました。
『あれ??』
驚くと同時に、
根本的に、火起こしの仕方が違ってることに気づきました。
子供会の方は、こんな感じで火起こしをやってました。
1)新聞紙は、ふわっと空気が入る感じに丸める。
2)その上に、細い薪で櫓を組むように重ねる。
3)さらに、その上に、太い薪で櫓を組んでいく。
そうなんです、『火』は上に向かって燃えるんです。
最初、そのことを知らずに、
薪の上に新聞紙を置いて、火を付けようとしてたから、
新聞紙だけ燃えて、薪に火が付かなかったんです。
原因は明確でした。
もし、あのまま我を通してたら、
開始時間になっても、火は付いてなかったと思います。
聞くは一時(いっとき)の恥、聞かぬは末代の恥。
そして、子供会の方が、デッドラインを見極め、言いづらいことでも、はっきりと伝えてくれたから、すべてが上手くいったように思います。
小善は大悪に似たり、大善は非情に似たり。
目の前の人のことを本当に想って、信念をもって尽くすこと(大善)は、時には、厳しく情け容赦がないこと(非情)のように、誤解されることもありますが、結果として、大きな成果を生み出すことになると思います。
いち経営者として、
経営哲学を大切にして、事業を拡張させていきます。
向山雄治
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