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ねこの大福シリーズ

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ねこの大福と、その仲間たちのお話です。
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記事一覧

固定された記事

「ねこの大福」 はらまさかず

1 大福 ねこの大福は、大福もちそっくりです。 白くてもっちりしています。 動くのがきらい…

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「鏡餅ではありません」 はらまさかず

ねこの大福は、元旦から仕事です。 初詣に来てくれた人たちに、「大」の字を書いて配るのです…

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「メリークリスマス!」 はらまさかず

ねこの大福とうさぎのメイは、毎年、おばあちゃん家のイルミネーションを見に来ます。でも、今…

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「夜の町を、星といっしょに」 はらまさかず

甘い香りにつつまれて、 ねこの大福は、つい眠ってしまいました。 目をさましたら、夜がひっそ…

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「エリザベスの話(4)」 はらまさかず

ある日、大福はエリザベスに最後のお別れをしました。 エリザベスがまだきれいなうち、 だまっ…

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「エリザベスの話(3)」 はらまさかず

「じゃあ、おんぶするかわりに、なにか外のこと話して」 エリザベスはいいました。 「よし、ま…

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「エリザベスの話(2)」 はらまさかず

大福とエリザベスは、窓越しに話をするようになりました。 「外へ行こうよ」 「いや」 エリザベスは思い悩み、ある日、大福に打ち明けます。 「あたし、歩けない」 すると、大福は 「知ってるさ」 「うそ?」 「ほんと」 大福は、ふふんとひげをゆらしました。 「だから、おんぶしてやるよ」 「い、いやよ」 エリザベスは、はずかしそうにいいました。 大福は町をぶらぶらしていた時、窓辺でさみしそうにしているエリザベスを見つけたのです。その、さみしそうな目がとっても気になって、ここまで通

「エリザベスの話(1)」 はらまさかず

シャム猫のエリザベスは、マンションの3階の窓からいつも外をながめいました。エリザベスはマ…

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「月見大福」 はらまさかず

ねこの大福が、ぼんやりと、屋根の上で月を見ています。 いくら大福のように太っているからっ…

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「大福メダル」 はらまさかず

毎日毎日、暑いし、 何もやる気がおこりません。 大福は、クーラーがきいているもっちゃんちで…

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「まあまあ、時には ひと休み」 はらまさかず

さいきん、なんだか、ねこの大福の元気がありません。 春になって、陽気がいいからか、なんだ…

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「大福、おめでとう!」 はらまさかず

神社からの帰り道。 「大福くん!」 先生が待っていました。 大福は、おじぎをします。 「大福…

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「思いは通じるニャ」 はらまさかず

 それは、ちょうど、大福がぐっすり、ねむっている時のことでした。  とつぜん、地面が大き…

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「まねき猫」 はらまさかず

 いつのまにか、2月もなかば。  時が過ぎ去るのは、早いですね。    久しぶりの喫茶ギンガ。  「マスター、なにこれ? いいねえ。  もしかしてマスターが書いたの? なーんて」  「ちがうちがう。あー、知らないんだ。これは、有名な先生が書いたんだよ」  「えっ、だれ?」  マスターは、わらっている。  なかなか立派な字だ。  力強くて、見ていると、なんだか元気がわいてくる。  「だれが書いたか。そこに書いてあるよ」  「どこに?」  「そこに」  目の前には、『大福』の文字