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死にたい夜に効く話【0冊目】はじめに


この世界は自分が思っていたようにはできていない。

そう気づいたのは、中学生の時。
学校生活で色々あって、メンタルがズタズタになった時でした。

そうだ、本を読もう。

当時なぜその発想に至ったのかは謎ですが、有名作家の名前も大手出版社がどこかも知らない、別に読書が好きでもなかった中学生が、今では本に関係する仕事をしています。

そんなわたしですが、noteで「死にたい夜に効く話」と題して、10代の人たちに向けて本の紹介をしていくことにしました。

本のジャンルは、フィクションもノンフィクションも、文系も理系も、時代も国もごちゃ混ぜでいきます。


わたしがこうしたことを始めようと思ったのは、わたしが本好きだからというわけでも、若者の読書推進に貢献したいわけでもありません。

これまでの人生で、

「10代でメンタルを潰されないためにはどうすればいいのか」

と考え続けてきた結果、もし今の10代の人たちに向けて自分にできることがあるとしたら、精々これぐらいだろうという結論に至ったからです。


中学でメンタルを潰された経験をしてからは、「どうすれば社会に潰されずに生きていけるか」が自分の人生で一番の重要課題でした。

そしてここ数年、ようやくいろいろと生きやすい状況になって思ったのは、自分が苦しんできた経験って、自分だけに限った話じゃないよね?ということです。

今この瞬間も、あの頃の自分のように、生きることに辛さを感じている10代の人たちは日本中にたくさんいる。のほほんと生きてる今の自分の姿を中学生の時の自分が見たら、間違いなくブチ切れる。

でもなぁ。自分は医学や心理学の専門家でもないし。
何かの活動に参加するにしても、そんな特別なスキルがあるわけでもないし。ていうか何をすればいいかわかんないし。

これまでの人生、本ばっかり読んできて、本に関係する研究を大学でひたすらして、本に関係する仕事をしているぐらいで、何か発信できることなんて、本関係のことと自分の経験ぐらいだしなぁ。

…できそうなことあった!!灯台下暗し!!

そういうわけで今、深夜にちまちまnoteを書いている次第です。


わたしは、メンタルを潰されずに生き延びていくための手段の一つとして、「本を読む」という選択肢を伝えたいと思います。

本を読むことで得られるものは、人によって違うでしょう。


自分が知らなかった世界の見方や物事の捉え方を知ることができるかもしれないし、本から得た知識や技術を実生活で役立たせることができるかもしれない。

面白くて夢中になることでストレス発散になるかもしれないし、自分でも気づいていないような精神的な深い部分を癒してくれることもあるかもしれない。

将来自分が目指したい業界や仕事が見つかるかもしれないし、いつか会ってみたい憧れの人ができるかもしれない。


本を読めば、人生が全てうまくいくとは思っていません。
本を読めば、今、直面している辛い状況が解決するとも思っていません。

それでも、「本を読む」という一つの手段が、ストレスまみれの現実を生きていく上での、武器になったり、回復になったり、未来に対してほんの少しでも前向きな気持ちにさせてくれたり。
そんな効果を与えてくれる可能性を持っていることを経験として知っています。

これから書いていくnoteが、誰かが必要としている本と出会うきっかけになれたら、とてもうれしいです。

中学生の時の自分に、「なになに?お嬢さん、今キツいの?んじゃあ、こんな本があるんだがどうよ?」と声をかけてあげるぐらいの気持ちで書いていきたいなぁ、と思っています。