一歩踏み出す勇気。 『風のクロノア2 世界が望んだ忘れもの』
思い出ばなし
10歳の誕生日にプレステ2とあわせて買ってもらったのを覚えています。
独特な世界観と音楽、物語も演出もすべてが素晴らしいゲームです。
何度も繰り返し遊びましたが、心に残っているのは今も昔も同じシーンです。
物語も終盤に差しかかる場面。
ヒロインのロロは、主人公のクロノアを自分のために利用していたことを自覚し、自己嫌悪におちいります。
心が折れたロロは最後の試練に立ち向かうことができず、クロノアは単身での戦いを強いられます。
苦戦するクロノアを遠くから眺めるロロに、このままでいいのかと相棒のポプカが問いかけます。
「自分に世界を救う資格なんてない」と落ち込むロロに、「資格なんかどうたっていいだろ」とポプカが語ったのが前述のセリフです。
背中を押され、再び闘う決意をしたロロは、クロノアのもとに駆け寄ります。
最近Switch版にリメイクされていたので久々にプレイしてみたのですが、つまらないことを気にして一歩が踏み出せない自分を、ロロと重ねてしまいました。
「おまえもバカなんだから、とりあえず前にくらい進んどけよ」と、ポプカに背中を叩かれたような気がしたのです。
試練を乗り越えた一行に、老木が語りかけます。
「それで良い。世界など、しょせんは結果だ」と。
前に進むために必要なのは、理由ではなく勇気なのだと信じていたいですね。