【伊達ルネッサンス塾 第4期/第3回セミナー レポート】「真っ白なキャンパスに、未来に必要な価値を自由に描き出す」

今回は、いつものレポート担当が別の用件で不在だったため、初の試みとして一般聴講で参加いただいた方によるレポートをお送りします。鈴木さん、どうぞよろしくお願いいたします!

「はじめまして。第3回セミナーに一般聴講として参加させていただいた宮城大学3年の鈴木沙菜と申します。今回、レポートの担当をさせていただくことになりました!どうぞよろしくお願いいたします」

■2017/9/23(土)@天然藍染 伽藍(丸森町)

すっかりと秋の天候になり、朝方に降った雨もどこか秋らしく涼しげでした。そんな中、丸森の澄んだ空気に包まれた「天然藍染 伽藍」にて、第3回のセミナーがアットホームな空気の中で行われました。

今回のメニューは、以下の通りです。
○オープニング
◯ゲストトーク:
・和田智行さん(株式会社小高ワーカーズベース 代表取締役)
・谷津智里さん(伊達ルネッサンス塾2期生)
◯塾生マイプランの発表とフィードバック
◯まとめ

■地域の100の課題から100のビジネスを創出する

ゲストトークの一人目は、和田智行さん。原発避難区域である福島県南相馬市小高区にて避難区域初のコワーキングスペース「小高ワーカーズベース」を創業し、さまざまな事業を通して小高の再生に尽力しています。

原発事故によって全住民強制避難を強いられた小高区。避難指示解除後は住民の減少と高齢化が問題となっていました。たくさんの課題がある中、住民の皆さんが帰還できるようにするにはどうすべきか。そこで「事業を起こす」ことで震災によって失われた地域経済をゼロから作り出し、住民も事業者も暮らせる地域を取り戻そうと動き出しました。

まず和田さんが始めたのが、小高に再び明かりを灯す拠点としてのコワーキングスペースの設置でした。また、除染作業のために小高で働いてくれていた人々のために温かいご飯を提供する食堂「おだかのひるごはん」を地元の主婦の皆さんと一緒に立ち上げました。その他にも小高で食料や日用品を調達できる仮設スーパーや、若い女性たちの雇用を生むためのおしゃれなガラス細工工房の設立という4つの事業に取り組みました。

このように多くの事業を創出してきたのは、1つの事業に依存する社会ではなく、多様な事業が躍進できる社会を作り出すことが理想であると考えたからだそうです。

震災ですべてを奪われた小高区。しかし考え方を変えれば小高は、未来に必要な価値だけを自由に積み上げていくことができる真っ白なキャンパスである、と和田さんはおっしゃっていました。

2人目のゲストは、伊達ルネッサンス塾2期生の谷津智里さん。東京出身で、結婚を期に旦那さんの故郷である宮城県白石市に移住しました。

谷津さんが生まれ育った東京の故郷はどんどん発展していき、「知らない誰かの計画に塗り替えられた故郷」となってしまいました。そのことから、「自分たちの暮らすまちのことは自分たちで考えていきたい!」と考えており、田舎の地域特性から生まれる暮らしや文化はとても豊かである、と地方への移住にはとても前向きな考えを持っていました。

しかし地方には地方の問題が…。知り合いもおらず、土地勘もなく、近くでやりたい仕事もない…。そんな中でやれることをやってみよう、と谷津さんはミニコミ誌の発行を皮切りに、被災地支援事業のコーディネートや松島湾の「つながる湾プロジェクト」の運営など、さまざまなことに取り組みました。「しかし自分は最終的に何をしていくのだろう?」と考え、伊達ルネッサンス塾に入塾しました。

最終発表会では「こどもの城」という、地域の人が子どもを支える環境づくりのプランを発表しました。現在、地元の白石市でコミュニティカフェを作る構想を立てているそうです。

「アイデアのコア(=核)さえぶれなければ、方法は全く違うものになっても構わない」と谷津さんは話していました。「伊達ルネ塾を通して自分のコアを見つけ、自分らしい人生を送れますように」と塾生にアドバイスしてくださいました。

お二人からは、まず何かをするにはいろんなことをやってみる、チャレンジすることの大切さを学ばせてもらいました。

■「きく」ということについて~「はなす」と「きく」

マイプラン発表の前に、参加者の皆さんでアイスブレイクの時間。「きく」ことをテーマにしたワークを行いました。

二人一組になって、相手の話を無視したり、過剰にリアクションを取ってみたりなど、いくつかの「きく」「はなす」のパターンを実践しました。お互いが「きく」「はなす」をしっかり行わないと気持ちの良いコミュニケーションが成り立ちません。自分の話を相手にどう聴いてもらうか、相手に共感して後押ししながら聴く、それぞれのチカラを持つことを大事だと感じました。

会場が温まったところでマイプラン発表の時間です。今回は、4人の塾生の方々からマイプランを発表してもらいました。

自分はどんな人なのか、自分がやりたいことは何なのか。たくさん悩み、考えてきた皆さんの今までを見ることが出来ました。それぞれのマイプランに対し、意見やアドバイスなどが交わされ、プランの実現や内容を固めていく一歩になったことと思います。

学生目線で聴講させてもらった率直な意見として、「大人でもこんなに悩むんだ。悩んでいいんだ」と感じました。

大学では「自分の将来について考えなさい」「自分のやりたいことを見つけなさい」と言われていますが、「大人になってもまだ分からなくなることってたくさんあるんだろうな、悩んだっていいじゃないか」と、今回の聴講を通して重くネガティブに捉えていたことを楽な気持ちで考えられるきっかけとなりました。初の参加でしたがとても有意義な時間になりました。本当にありがとうございました!

■次回セミナーの予告~一般聴講のご参加、お待ちしています!

鈴木さん、レポートありがとうございました!

そして、第4回セミナーは角田市に舞台を移します。11月4日(土)、伊達ルネ塾ではすっかりおなじみ、角田市西根地区で開催します。

主な内容は、ゲストトークと塾生マイプランの発表&フィードバック。

ゲストには、西根地区の活性化に取り組む「にしね未来プロジェクト」のみなさんをお迎えします。

ぜひご参加ください!

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