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乾燥を迎え撃つ人々【LINE】

すごく楽しいことが起こったので、笑いすぎて乱れた息が整わないうちから妹にLINEする。



<以下、わたしと妹のLINEの転記> ※2月の記録です


「クロマニヨンシリーズの新作がリリースされました」

「待ってました」

「こないだ雪積もった日にキリが風呂場に持ち込んで溶かして、ハトムギ化粧水の空瓶に詰めて放置してた泥まじりの雪解け水を、この2週間ダンナは丹念に顔にぬってたそうです。『あれってやっぱ、風呂場でぬった方がいいものなの?』って訊かれて発覚した」
※キリはうちの娘の名前です

「なんでいつもそうなるww」

「雪解け水で保湿は空想上の所業。おひめさまか妖精がやるやつ」

「現実でそれやって荒れない屈強な肌は保湿など不要」

「ハトムギの中身、そろそろ腐ってそうだから捨てようと思ってた矢先だったのに。『こういうのって続けることに意味があるんだろうな』って志高く保湿してたらしい。珍しいことするからこうなる。夫婦で崩れ落ちて笑った」

「おもろすぎる」

「風呂上がりに保湿するたびに、丁寧に雪解け水を肌に染み込ませてるクロマニヨンの絵面が眼裏によぎってしまう」

「私は今日、多分人生で初めて普段使いするようなパックを買ったよ!貰い物か一発屋のパックしかしてこなかった人生だったけど」

「一発屋のパックw」

「フェイスマスクを買って何が分かるかって、自分の顔のどの部分が平均値と違うかってことだと思うんですよ。私は口と目の横幅と、目頭の位置がいつも合わない。目が離れており、かつ横に長い目。これはどう考えても一般人より視野が広いはず。」

「ここがサバンナならマウントとれる」

「サバンナじゃなくてもマウントとる。混んだ駅で後方から来たやつも避けられる」

「隣のひとが食べてるおいしそうな何かを正面見ながら観察できる」

「そのとき正面から見た顔どうなるんだろう、って想像して笑った」

「正面向いてても観察してることはバレてそう」

「フェイスパック、お姉さんはいつもフィットしますか?」

「最近パックしてないけど、すると目頭が染みるイメージ。わたしは目頭同士が近いんだな。サバンナの草食動物にディスられる顔立ち。人間でよかった」

「わたしが今日買ったパック、グレイでも使えそうなくらい目頭狭いからおすすめ」

「めちゃめちゃ笑ってる」

「そういえば、こないだ会ったとき聞こうと思って忘れてたんだけど」

「なんでしょう」

「なんか最近、顔が四角くなった気がするんだけどどう思う?」

「おさまってないうちから笑かすな」

「鏡見る度に、なんかが変わったな?なんだろ?って思ってて、ハッとした。今度会ったら見て」




息つく間も無く、サバンナの草食系王者から「ちなみに目尻はここ」って完全に目の位置合ってないパック中の自撮り画像が送られてきて、再起不能になるくらい笑い倒す日曜日。

夫をクロマニヨンと呼ぶに至ったエピソードはこちらから。


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