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サガフロ2が本当に面白かったので本気で感想書く

 『サガ フロンティア2』をクリアしました。

 本当に、面白いゲームだと思いました。

 私は、人並みにゲームを遊ぶ。その中で「これは面白いゲームだ」と感じることは、結構多い。そして時たま、そこを1段上回る「これはすごいゲームだ」と感じるものに出会う。1年に何本か、出会う。

 そして、サガフロ2は「これはすごいゲームだ」と感じた。

 遊び始めてからクリアに至るまで、ひたすらに。ひしひしと。めちゃくちゃに。「これはすごいゲームだ」と感じ続けた。これはもう直感。なんとなくの“勘”で、「あぁ、これはすごいな」と一瞬で気がつくゲームがある。

 サガフロ2は、まさにそんなタイトルだった。

 ちょっと今から恥ずかしいことを言うけれど、私はRPGに夢を感じていたりする。RPGには夢が詰まっている。物語にはロマンが詰まっている。数値の中で紡がれる冒険には、唯一無二の体験が詰まっている。だからRPGが好きで。だからゲームが好きで。だから、冒険が好きで。

 しかもサガフロ2は、「100年分のRPG」を楽しむことができる。
 だから、「私の100年の冒険」を、そのまま書くことにしました。

 そのプレイ時間、なんとリアル2ヶ月。
 「2ヶ月かけてRPGを遊ぶ」なんて、流石に久しぶりです。

 よかったら、最後まで楽しんでいってください。



1220年代

ギュスターヴ誕生

 新番組R3X! これが新番組R3Xか!!

 ってことで、サガフロ2の最初から最後までの感想を日記みたいな感じで書いていきます。なんかカッコつけた冒頭ですが、要は「長いプレイ日記です」ということを言いたかっただけです。よろしくお願いします。

 パッと起動してみて思ったのは……「グラがいい」ってことですかね。この「ドットで3Dを立体を表現してる」感じ、FFTやゼノギアスでもそうでしたが何度見ても好きです。これ、HD-2Dとはまた違う味なんすよね。

はいッ!父上ッ!!


ウィルの旅立ち

 ポケステなんか持ってねえよ!!!!!

 やはりサガか。初手からいきなり無理難題をふっかけてくる。
 ポケットステーションだと? そんなもの持っているわけがない。

 そしてやっぱり……グラフィックの雰囲気が良すぎる。正直、ここは頭ひとつ抜けていると思う。私はスクウェアRPGが好きで、結構いろいろなタイトルを遊んできた。ただ、その中でもサガフロ2のグラフィックはズバ抜けていると思う。もう、「美術」に片脚を突っ込んでいる。

 これが、「オーパーツ」というヤツだろうか。

ここ好き

「そう、あなたはクヴェルを掘る方ね。」
「私はコーデリア、あなた達ディガーを守るヴィジランツよ。」

『サガフロンティア2』コーデリア

 まずい、いきなり世界観に殴られている。

 私は「クヴェル」を掘る方。
 この人は「コーデリア」で、「ディガー」を守る「ヴィジランツ」らしい。まずい、1行に固有名詞が3度も出ている。まずい、説明書をちゃんと読めばよかった。そして酒場のグラが良すぎる。

 この「サガフロ1の次に、サガフロ2が出てきている」という事実にびっくりする。なんかもっとサガフロ1に寄せに行ってもいいところを、全くの別世界にしてくる。早くも新番組R3Xとかどうでもよくなってきた。

 そしてナルセスさん、サガの化身すぎる。

 この人だけ河津のおっちゃんが中に入ってる着ぐるみなんじゃないのか。実は神羅の人が動かしてたFF7のケット・シーみたいな感じで、実はナルセスさんだけ河津のおっちゃんがリモコンとかで遠隔操作してるんじゃないだろうか。

 なに……なにこのバトルシステムは!?

 デュエル!? デュエルだと!?
 知らん、そんなものは知らん!!

 「みんなで戦う」と「それ以外(ウィル・コーデリア・タイラー・ナルセス)」のふたつのメニューが表示されていて、なんとなくウィル単独でのバトルを仕掛けてみたらこの仕打ちである。なにこの戦闘画面……。

 なんだか『ガンパレ』のマニュアル操作を思い出す。ひとつのアクションを自分で手入力していくこの感覚、ちょうど半年くらい前に味わったばかりだ。なるほど、『高機動幻想 サガフロンティア2』といったところか。

 流石に「デュエル」の仕組みくらいは理解した方がいいのではないかと思い、攻略サイトを巡回していた。そうしたところ、いくつかのサイトで「まずはハンの廃墟にこもって、技を習得した方がいい」と書かれていた。

 サガ及びスクウェア作品は、ちょっと手を抜くとすぐに詰むような作品ばかりである。冷静に考えてみたら、ひどいゲームばかりである。でも、そこがいい。マゾなんだろうか、私は。だから、さっそくハンの廃墟にこもってデュエルによる技の習得を狙い始めた。

 とりあえず最も技習得を狙いやすいスケルトン(青)に突撃してみたものの、流石にステータスが足りずに何度も何度もゲームオーバー。これじゃラチが開かんとランドアーチン相手に幾度となくデュエルを仕掛ける。これを、プレイ初日で2時間近く行った。

 ………………「うわぁ~サガフロ2の雰囲気めっちゃ良い!ストーリーも楽しみ!!」とワクワクしながら遊び始めたはずなのに、いつの間にか何時間もハンの廃墟にこもり、死んだ目で技の習得を狙い続けている。アタシ何と戦ってんの?

 たしかにデュエルシステムはすごいと思う。「コマンドを入力すれば、技を習得できるかも」だなんて、まさにサガじゃないか。だけどゲーム開始直後からひたすらハンの廃墟にこもり、いつ習得するかもわからない技に何度もアタックするこの空虚さはなんなのか。

 私は、ハンの廃墟であと何時間過ごせばいいんだ……。

 3日後。

 習得! 「疾風打」と「活殺獣閃衝」!!

 樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹振り回す振り回す振り回す振り回す振り回す振り回す振り回す振り回す振り回す振り回す樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹樹

 大変申し訳御座いません
 即疾風打習得致します

 大変申し訳御座いません
 疾風打の指導徹底致します

 ……2ヶ月前はこのネタ流行ってましたよね。

 具体的な習得手段としては、「ランドアーチンにデュエルを挑み、1ターン目で技を閃く」→「そのままでは勝てないので、2ターン目or3ターン目に交渉して逃げ出す」→「逃げ出しても技は習得したまま!」という、実に卑劣な手段で数々の技を習得した。まさか「交渉」システムがこんな序盤から何度も炸裂するとは思わなかった。俺はネゴシエーターだ。

 さらに、ベアクラッシュ・清歌・ガードビースト・焼殺も習得!
 あ、自分サガフロ2クリア宣言かましていいすか?^^

 正直、「キャラとストーリーさえよければゲーム部分なぞどうでもいい」派の自分がハンの廃墟に1週間もこもれたのだから、サガフロ2のデュエルシステムはすごいと思います。

 なんて言えばいいんですかね、「技のガチャ」みたいな感覚でしょうか。何度も敵にアタックし続ければ、いつかは超強力なSSR必殺が手に入る。そのために、延々とガチャ<デュエル>をし続ける。そしてここでSSRを引いてしまえば、ゲームバランスはあっさり崩壊! 疾風打最強! 清歌最強!!

 ここでしっかり技習得をやっておいたこと、今になってみれば我がサガフロ2人生最大の英断であったと思う。まぁ、1週間かかったけどね!!

 あと、コーデリアがかわいい。


ギュスターヴ12歳

 このゲーム……マジで雰囲気最強では?

 うっかり「サガフロ2みたいな絵のゲームをもっとやりたい」という神をも恐れぬ発言が口からこぼれそうになる。正直、サガフロ2みたいな絵のゲームをもっとやりたい。

 そして勘のいい方はもう気付いているかもしれませんが……序盤、ちょっとだけシナリオ読む順番間違えました。いや、まさか時系列すら自分で選べると思わないじゃないか! 普通は時系列順で進むと思うじゃないか!!

 なにこの関係……。

 この2~3行のセリフだけで言葉にインパクトを持たせる技術、相変わらずサガは最強。短い言葉のインパクト選手権、もしかしたらサガとBLEACHがトップ2になるかもしれない。

 個人的には「盗賊と対峙する時に一言も発さず剣を振り上げるギュスターヴ」のシーンが一番好きです。相変わらず大人のカッコ良さだぜ。「語らないカッコ良さ」っていうか。サガ、大人のRPGだぜ……。

ここです


ギュスターヴ追放~故郷を離れて

 はい、完全に見逃してたギュスターヴ追放です。

 正直「フリンって誰?まぁサガだとよくあることか……」と思っていましたが、ちゃんと説明されていました。侮ってごめん。

 なぜかファイアブランドを抜けないギュスターヴ。
 そのまま家庭崩壊。家庭崩壊フロンティア2。

 うっかり逆順で読んだせいで、「へぇ、ギュスターヴって魔法使えないキャラなんだ」→「魔法使えないのメチャクチャ大変じゃん!!」と変な順番でビックリしています。サガフロ2はこういうことが起きる。

 シテ……コロシテ…………

 街中から「出来損ない」と罵られ、追放され貧民街で暮らし、さらには友人の存在も奪われた。歪んでしまったギュスターヴと、それでも強くある母の姿。アレ、このゲーム面白くね?

 そして泣きながらフリンを叩くギュスターヴ。
 泣いてるの、ギュスターヴ?

 もうやめろーーーーーーーーーーーーッ

「ギュス様、あけびを取ってきたよ
 どうしたのギュス様? 
 大丈夫だよ、誰にも見られなかったから
 たべよう、ギュス様」

『サガフロンティア2』フリン

 泣きゲーすぎる。

 「大丈夫だよ、誰にも見られなかったから。」、泣いちゃうでしょ。
 ギュスフリ覇権カプか?

 これより前の「ギュス様だけなんだ、ボクのこと解ってくれるの……」も泣いちゃう。術不能者同士だから、分かり合えるというか。この身を寄せ合うような「居場所のない人間同士の関係」、いつも好きになる。

 このあたりで、サガフロ2の異質さに気がついてきました。ちょっと失礼な言い方かもしれませんが……わたし、サガは「ストーリーで魅せるゲームではない」と思っていました。どちらかというと、プレイヤー自身が遊んだゲームに「物語」が付随する。閃き、連携……そういう偶発的な体験まで含めて、「サガのストーリー」なのだと。

 要は、「プレイヤーが物語を見つける」ゲームだと感じていました。
 ところが、サガフロ2はストーリーの強度で殴っている。
 もはや見つけるどころではないストーリーがそこに存在している。

 まさか、サガがこっちの面白さを見せてくるとは。

 どうせ僕なんか、
 メモリーカードもポケステも無い
 人間のクズなんだ!

 ギュスターヴ、見なさい!
 メモリーカードがセーブできるのはPSの力ですか?
 やたらポケステを要求されるのは、ソニーのせいですか?
 ポケステが使えなくても、あなたは人間なの。
 人間なのよ、ギュスターヴ!

 ……冷静に考えると、この世界観でギュスターヴの話とウィル・ナイツの話が同居してるのヤバくないですか? このゲームすごくない?


大砂漠のメガリス

 コーデリア、愛。

 コーデリアかわいい。
 サガのヒロインがちゃんとかわいいのって珍しい気がする。

 なんかもうハンの廃墟で1週間戦い続けたせいで、このウィル・ナイツ、コーデリア、タイラーさん、ナルセスさんのパーティーにすさまじい愛着が湧いてきている。既に「ウチらズッ友だよ👊」の空気になりつつある。

 でも、よくよく考えたらタイラーさんってあんなケヒャリストみたいなビジュアルのくせに、普通に良いヤツなんですよね。この人が一番面白い気がしてきた。

 そして、まさかの「ゴールデンアクス」を粘り始める。

 なぜゴールデンアクスを粘ったのか? だ、だって攻略サイトに「ゴールデンアクスは取った方がいいです」って書いてあったんだもん……。いま振り返ってみれば、ここは別に粘らなくてよかった気がする。

 ただ、当時の私はよほど「詰み」をおそれていたのか大砂漠のメガリスでありえないほど粘り始める。ハンの廃墟に1週間こもった直後でこの苦行に挑む精神力、いくらなんでも鋼鉄すぎやしないか。1週間廃墟にこもった直後、またしても1週間廃墟から出られないかもしれない。

 もう俺の心が折れるか斧が折れるかのデスゲームである。

 そして獲得! ゴールデンアクス!!
 ウオオオオオオオオ!!!!!

 およそ3日渡る激闘であった。繰り返すが、流石にこれはここまで粘る必要はなかったと思う。もう二度とカエルの顔を見たくない。どんだけ詰むの怖かったんだよ。でも、ゴールデンアクスは実際メチャクチャ強い。

 あんなに「もう二度と大砂漠のメガリスから脱出できないんだ……もうひたすら泉のカエルと戦い続けて一生を終えるんだ……」と言ってたのに、ゴールデンアクスの火力があまりにも法外で「ゴールデンアックス最強!ゴールデンアックス最強!!」しか言えない。まぁ、序盤だけだったけど……。


病室の母

 ギュスターヴから、これ以上奪わないであげてください。

 もう既にサガフロ2への感情移入がすごいことになってきている。
 ギュスターヴ、キャラとして立ちすぎている。

「いやだ。お母様の死ぬところなんか見たくない。」

「俺は、どんな顔をすればいいんだ。悪さばかりして困らせて、俺のせいで追放されて、こんな異国の地で病に倒れ、苦労ばかりでいい事なんか何も無くて、まだ若いのに、寂しく死んでいくんだ。」

「そんな……それなのに……
俺はお母さまにどんな顔で会えばいいんだ。泣けばいいのか、笑えばいいのか、どうしたらいいんだ、教えてくれケルヴィン。」

「……何も考えなくてもいいんだ。
ソフィー様に会って、泣きたくなったら泣け。」

「笑いたければ微笑んでみせろ。
これまで二人で生きてきたんだろう。
ソフィー様を一人にしておいていいのか?」

『サガフロンティア2』

 サガフロンティア2、人生。

 というか、母が危篤の状態で流れ始める新戦闘曲がカッコ良すぎる。3年くらい前、私はFF13を遊んだ。そこで「マサシ・ハマウズの曲は最高だ!」といったことを口にしていた。その時、「サガフロ2おすすめですよ」と言われたのを覚えている。3年越しの伏線回収。

 「Feldschlacht Ⅱ」、最高です。

「人は一人で生きられないのだけれど、あなたはもう一人ではないわ、ギュスターヴ。周りの人たちとの関係を大切にしなさい。そうすれば、皆もあなたとの関わりを大切にしてくれます。」
「はい。」

「フリンには優しくしなさい。」
「はい。」

「レスリーを大切にしなさい。」
「はい。」

「ケルヴィンを信頼しなさい。」
「はい。」

(中略)

「ギュスターヴ、もう一度よく顔を見せて。」
「はい。」

『サガフロンティア2』

 サガフロ2マジで面白すぎなんだけど。

 このソフィーからのセリフが出るたびに、ちょっとずつギュスターヴの「はい」というメッセージウィンドウの表示スピードが遅くなっていく。サガフロ2は、この「メッセージウィンドウのスピード」をあまりにも巧みに使ってくる。まさに「ゲームの技」。

 ……突然だが、「私の母」の話をしたい。

 私の母親は、「昔、BLANKEY JET CITYと働いていた」という不思議な過去を持った人で、それ以外全然昔の話をしてくれない。
 なんか、音楽業界にいたらしい。息子の私ですら「らしい」としか言えない。謎の女すぎる。息子の私から見ても謎の女なので、もう誰から見ても謎の女なのだと思う。

 ちなみに母はブランキーのドラムの人に、「アナタの前世は落ち武者です」と言われたことがあるらしい。どういうこと? 俺をずっと騙しているのだろうか? だとしたらどういう嘘なんだ? 

 そして、なんかキャラも濃い。
 例えるなら、黛冬優子と黒桐鮮花を足して2で割ったような人である。なんとなく脳内で黛冬優子と黒桐鮮花が合体したハイ・サーヴァントを想像してほしい。

 母は、たぶん私の人生観に最も影響を与えている。

 一方、私の産みの父親は、物心ついた頃にはいなくなっていた。

 そもそも「気づいたらいなかった」状態なので、別に悲しさとかは何もない。「あー、なんかいないんだなー」くらいの感じであった。 

 母がそういう変な経歴の人なので、私は内心「俺のこの文才は父方から来ているんじゃないか……?実は作家の男性と結婚していたのでは……?」と思っていたりする。だって勉強も何もしてないのにこんなに書けるなんて、流石に変じゃない? 真実は未だ闇の中。たぶん永遠に闇の中。

 そんな母は、昔から呪いのように「あなたは他人に感謝して生きなさい」と言っていた。たしかに特化した才能があってすごいけど、それ以上にあなたは周囲の人間に支えられている。知らないところで、人に助けられている。だから、他人に感謝することを忘れずに生きなさい、と。

 すごく当たり前のことだけど、この言葉が私の人生観と人間性に、最も影響を与えていると思う。至極当然のことだけど、これを呪いのように刷り込んできた母はなんかすごいと思う。だから、私は結構母を尊敬している。

 そして私の本名も、「たくさんの友達ができるように」という意味が込められたものらしい。身バレが怖いので本名は書かないけど。

 だからこのシーン……なんかグッとくるものがあった。
 「人は一人で生きられないのだけれど、あなたはもう一人ではないわ、ギュスターヴ」。うん、めっちゃ良いセリフだと思う。

 「刺さる」って、正しい意味でこういうコトだよね。


潜入!アレクセイ一味

 嘘やろ?

 嘘やろ?

 嘘やろ?

 コーデリア、死亡。
 サガにしてはかわいいヒロインだと思っていたのに、死亡。
 嘘やろ?

 ………あの選択肢でコーデリア選ばないヤツいる!?
 コーデリア、死にました。
 コーデリアファンのみなさん、ごめんなさい。

 あっぶねえデータ残ってた!!
 タイラーさん生贄になってくれ!!!

 ……え、これマジでコーデリアかタイラーかナルセスの誰かから生贄に捧げるシステムなん? あまりにも気になったので、攻略サイトを見た。そうしたら、「コーデリアを選んだ場合のみ死亡します」と書かれていた。許さんぞアレクセイ<河津のおっちゃん>!!!

 でも、冷静に考えてみたらタイラーさんに「ウィル……さようなら……」とか言われても、それはそれで困る。やっぱりコーデリアなのかもしれない。いや許せるか?

 お前のことを想ってるからだよ!!!!!!!

 コーデリアを選ぶと「一緒に行くのも変だから、先に行ってるね!」というセリフが表示され、選ばなかったら選ばなかったで「どうして私を選んでくれないの?」と言われる。どんな性格しとる。流石に河津のおっちゃんが作った恋愛アドベンチャー「ドキドキ☆サガ学園」を遊んでみたくなる。

 この子……やっぱりサガのヒロインだわ!
 やっぱりこの子もスクウェアのヒロインだわ!!
 珍しく真っ当にかわいいと思ったのに!!!

 おい、タイラーさんにも「へへ、3対1でもヤルってさ。ウレしくなっちゃうゼ」って言えよ。

 コーデリアを連れていったらあんなにハッスルしていたアレクセイ一味が、タイラーさんを連れていくと見事にガン萎えしている。それはそれで悲しくなってきた。タイラーさんだって……タイラーさんだって真面目にやってるんだ!!


対決!アレクセイ一味

 タイラーさんがアレクセイ一味に3対1で犯された怒りを胸に、割とあっさりクリア。借り物の力で調子に乗んじゃないよ。

 そして死んでいくニーナ叔母さん。ウィルにとっては、ある意味「母親」でもあった存在。ギュスターヴとウィルの母親は、同時期に死んでいる。こんな……こんなことって……。

 やはりこの「アニマが消滅する(赤い発光)=死亡」を演出として上手く組み込んでるのが匠の技術を感じます。グラフィックで描ききれない制約すら逆に利用するこの感じ……流石の技。

 サガフロ2って、ここの「ゲームの演出」が極まってる。

 ここだって、「ウィル、しばらく一緒にいてやってくれ。俺は外で泣く」のセリフが一気に出るんじゃなくて、メッセージウィンドウのスピードを「ウィル、しばらく一緒にいてやってくれ」「………………俺は外で泣く」と見えるような形でコントロールしてるのが……………ヤバい(ヤバい)



1240年代

ワイド奪取~上陸

 まぁ、ツイートにも書いてることなんですが……これってリメイク無理じゃないですか? キャラのかわいいドット、美術的な背景、1秒でもズレたら台無しになりそうなゲーム的な演出の数々……もはや「リマスター」ですら難しそう。

 下の朝焼けのシーンとか、まさにその最たる例。ここ……「PSの画面」だからこそ美しく見えるのだと思います。別にこれHD-2Dそのものをディスってるわけじゃないけど、下手にHD-2Dにしたり、下手になめらかな画面にしちゃうと歯車に狂いが生まれそう。

 イカン、サガフロ2の話をしていると「原義厨」と化しそうになる。

 ギュス様……抱いて…………。

 なんだコイツ。ファンタジーのドンモモタロウか?

 なんかこのゲーム、「一生名シーンで殴れば面白いんじゃね?」を実行に移しているゲームな気がしてきた。………知性って言葉の意味………あんたわかるかい?

 このゼノギアスとかFFTとかもやってた「立体みたいなドット」表現、私はかなり好きなんですが……サガフロ2はもう「到達点」を感じます。これはもう後にも先にも超えられない何かになってる。

 PS時代のスクウェアタイトル、ここの「到達点」に辿り着いてしまったタイトルがいくつかある。サガフロ2もそこに辿り着いてしまった作品なのだと思います。


鉱山にて

 くそまみれにならずに済んだことを感謝する時に使える画像ですね。


グランヴァレを超えて

 引退ってなんなんですかナルセスさん!!!!!

 「引退」とは?

 RPGでそんな言葉がいきなり出てくるとは思わなかった。このゲーム、「引退」の概念がある。年代が無慈悲に進行していくのだから、そりゃそうである。だけど、なんか寂しい。

 正直、「ドラマティックに死んでパーティー離脱」より、「単純に歳を取ったので引退」の方が別れの寂しさを感じる。

タイラーさん大天使

 グラフィック……マジでヤバない?

 なんだか定期的に狂った完成度のグラフィックを投げつけられる。これプレステのゲームってマジ? まさかプレステのゲームで「ちょっ……グラフィック頑張りすぎ!?」と思わせられる日が来るとは思わなかった。

 特にこの「グランヴァレ」の気合の入りよう。
 「絵画の上を歩ているかのよう」という比喩すら、なんだか安っぽく聞こえる。それくらいサガフロ2のビジュアルは圧倒的だと思います。ここに関してはいま最新作で出てもマジで遜色なく行ける気がします。

キミはもしかしたらコーデリアが死んでいればメインヒロインになれていたのかもしれないが……ゴメンなこのパーティーコーデリア用なんだ……

 すごく今さらなことを言いますが、サガフロ2は「サガの持ち味を二分している」ところが面白いと思います。

 要は、「味の濃いストーリー」をシナリオ主体のギュスターヴ編でやって、「味の濃いゲーム」を探索主体のウィル編で行うことで、サガの持ち味を上手いことを切り分けているのが面白いです。どういう発想なんだ。

 「ふたつのメインシナリオが存在する」ことにちゃんと意味がありながら、「サガで2軸やる必然性」も付随している。サガフロ2、すごいのよ!

 そしてナルセスさん、最後までナルセスさんすぎる。


タイクーンウィル

 貴様に……貴様如きにナルセスさんの代わりが務まるとでも!?

 ナルセスさんが抜けたこと、普通にショックすぎる。単純に愛着があったのもそうだし、ハンの廃墟にこもった分だけ強くなっていたから。そもそも「年代が経過する」ことがゲームの基盤にあるから、キャラも普通に歳で脱退していく。なんすかそれ……。

 うちのナルセスさんはな、「清歌」で最強だったんや……ナルセスさんが「清歌」を歌えばだいたいのモンスターは一撃で沈んでいったんや……。サガフロ2最強の技はナルセスさんのブッシュファイアなんや……。

 お前…………メイレン2号か?

 クーン編の恨み、今こそ晴らす時ッ!!

 そしてメガリスビースト戦のBGMが神。
 この「Todfeind」という曲、イントロのキラキラ感から熱いボス戦BGMにシフトしていく可変っぷりがたまらない。マサシ・ハマウズは天才です。

 …………………………………なにこのオチ?


バケットヒルの戦い~兄弟再会

 初コンバット戦です。

 正直「なにがしたいの?」と思うシステムでした。あくまで「戦争をしている」ことをゲーム画面上で表現しているだけで、あまり面白さが分からない。……などと言ったせいで、後々地獄を見るのですが。

 まぁ、初戦はなんなく勝利です。実はギュスターヴ編って「ギュスターヴが大陸を制覇していくまで」が大きくカットされてしまうので、こういう「ギュスターヴが軍を率いて戦ってる描写」ってかなり貴重な気がします。

 うわぁ………………。

 なんかギュスターヴ編ってずっと「うわぁ……」って言ってる気がする。このあとの「出来損ないー」というセリフだけが画面端に見える演出も含めて、「うわぁ……」という感じがします。

 なんだか全体的に、「サガはやろうと思えばこういうことができる」を叩きつけられている気がする。個人的にサガの印象って、99%は不思議なストーリーとキツめのバトルをぶつけられて、残りのわずか1%で心動くものを見せてもらえる印象があったのですが……サガフロ2は全然違う。

「ありがとう、レスリー。
 君はいつも、俺を救ってくれるよ。」

「私は全然救われないわよ。あなたといても。
 いつも振り回されて、どんどん深みに引きずり込まれていく感じ。
 少なくとも退屈はしないで済むけれど」

『サガフロンティア2』

 勝手だけど、サガに対して「大人のゲーム」というイメージがある。

 おとなりのファイナルファンタジーと、「カッコイイ」という属性は同じだと思う。だけど、「どんなカッコ良さか」は全然違う。FFは「ロックスターのカッコ良さ」なのに対し、サガは「往年の名俳優のカッコ良さ」を感じる。大人のゲーム。ダンディなゲーム。このシーン、流石にクラクラする。

 さっきの「サガは99%で~」の続きの話かもしれないけど……やっぱりサガは「ものすごく大変なゲーム部分を突破して、ようやく一滴の極上の面白さを味わえる」ようなゲームだと思う。たとえるなら、「焙煎作業」みたいなゲームである。だけど、サガフロ2は違う。

 「あぁ、今日も美味しいですね」

 スッ…
 「えっ……?」
 「あちらのお客さま<河津のおっちゃん>から…」
 「2杯目もいただけるなんて…」

 スッ…
 「えっ……?」
 「あちらのお客さま<河津のおっちゃん>から…」
 「3杯目も…!?」

 ……みたいな感じです。どういう感じ?

 サガフロンティア2、人生。

 ここ、記事冒頭に書いた「すごいゲーム」を最も感じたシーンです。

 「大した術士らしいな。ならばそこからでもやれるな」のセリフに合わせたギュス様とフィリップの位置関係。「貴様を憎んで憎んで20年──」を歩きながら言ってくるセリフの出し方。泣き崩れるフィリップを見て退場する他のキャラ。演出、動かし方、タイミング。あまりに極まっている。

 もはや、「美しさ」を感じた。
 ここに、「ゲームだから描ける物語」の極地を見た気がする。


ハンノヴァ建設~ファイアブランドの悲劇

 全部歓楽街にしました。

 「素晴らしいな。」じゃないでしょwwwwwwww

 これで歓楽街の帝王だあああああああああーーーーーー

 ファイアブランド、呪いのアイテムすぎる。

 フィリップの息子がファイアブランドを抜こうとする。謎のアサシンにより、息子暗殺。フィリップ、キレた! 強引にファイアブランドを発動させ、刺客を焼き払う。そのままアニマが暴走し、フィリップはドラゴンになる。残されたのはギュスターヴひとり。数秒で歴史動きすぎなんだよ。

 もうその剣さっさと粗大ゴミに出せ!

 「ファイアブランドの悲劇(イベント名)」、何度考えてもサガフロ2で一番濃いイベント。サガフロ2、面白すぎる。ギュス様の「何故だ!なぜ、こんなことになったんだ!!誰か教えてくれーー」に流石に同情してしまう。本当になんでこんなことになったんでしょうね。


1250年代

アニマ教のうわさ~ウィル対エッグ

 コーデリアが……コーデリアが何の前触れもなく引退しているぞーーーーーーーーッ!!!!!!(エルメェス)

 この記事、ここまででようやく折り返し地点です。
 みんな……ついてきとるか!?

 そしてタイラーさんも引退を考え始めている。タイラーさんまで……タイラーさんまで俺を見捨てると言うのか……。あんなに若々しかったウィルは「タイクーン・ウィル」と呼ばれるようになり……初期メンバーは軒並み引退して……本当にこれでよかったのか……?

 みんな、みんないたんだ……ナルセスさんも、コーデリアも、タイラーさんも、ビルゲニアも………。コーデリアのいないパーティー、あまりにも華がない。男くさっ。もうヒロインがタイラーさんしか残ってないんだけど。

 ギュス様が………………ギュス様がデカくなっているぞーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!(エルメェス)

 流石にこの辺りで気づきましたけど、ギュス様これ織田信長ですね。異世界織田信長だ。「異世界織田信長」ってタイトルで発売されたサガフロ2全然売れなさそう。ギュス様、異世界延暦寺焼き討ち。

 このゲーム、本当に「時間が過ぎて」いく。無慈悲に、過ぎ去っていく。だからギュスターヴはどんどん織田信長化していくし、ウィルはいろいろな意味で大人になっていく。なんて残酷なゲームなんだ。全員の「人間」が、時間経過でどんどん変わっていく。無慈悲なゲームだ。

ウィルはもうダメや……

 タイラーさんとギュス様が合流するの流石に面白すぎか?

 私は勝手に、「ウィル編とギュス編の2軸は交わらないのだ」と思っていた。表と裏、2人の英雄。部隊も環境も違うふたりの道は……と思いきや、タイラーさんがきっかけで合流する。流石俺たちのタイラーさんだぜ。

 なんか急に「一体いつから━━ウィル編とギュス編が合流しないと錯覚していた?」とはしごを外されたような気分である。普通にしたやんけ。

ギュス様の剣がいつの間にか「手製の剣」から「ギュスターヴの剣」になってるのめちゃ良い

 ウィルってたまごの話になるとおかしくなるよね。

 そして毎回毎回クリフハンガーがすごすぎるサガフロ2。「ここで終わり!?」と何度言ったか。クリフハンガーフロンティア2。

 タイラーさんはここで引退。とうとう初期から残っているメンバーがウィルだけになった。最初は「あんまり強くないビギナーウィル、ちょっと強いコーデリア、2人を引っ張る先輩ナルセス&タイラー」だったのが、最終的に「みんな引退して、性能的にもウィルが一番強い」状態に。

 時の流れを感じる。なんか寂しい。
 個人的に、サガフロ2を遊んでいる時と『葬送のフリーレン』を見ている時の感情の揺れ動きがものすごく近いんです。こういうとこかもですね。


暗殺者ヨハン

 また……また主人公が変わっている!!

 しかも知らんヤツが一丁前に烈風剣なんぞ習得してやがる。
 「は!?こいつギュス様の持ってない技を!?」とキレそうになったけれど、冷静に考ええるとギュス様は術不能者だから必然的に烈風剣を覚えるわけがなかった。泣きゲーです。

 ヨハン、待機モーションもチャラい。ウィルも引退して、ギュス様も引退して……。これからこんなギャルと付き合っていかなきゃいけないのか。

 ギュス様がまた「オレなんかやっちゃいました?」ムーブしてるよ。

 ここで術不能者の特性が活きてサソリの術を看破できるギュス様、流石です。というか、ラストで一気にギュス様が合流して「……どうなる!?」と興味を引いてくるのがサガフロ2の技巧ですよね。

 ヨハン本人もストーリーも、ここで一気に「立った」感じがする。
 一体どんなマジックを使っているのか。


将軍の思い出

 みんな……みんなどんどんいなくなるじゃないか…………。

 この辺りから私の「加齢ナイーヴ」が始まります。ヒンメルとハイターが死んだ時のフリーレンの気持ち、今なら理解できる気がする。俺はフリーレンだ。時間ほど、残酷なものはない。時よ、どうか過ぎないでくれ。

 多分、私が異様にサガフロ2のストーリーを気に入っているのって、ここの「ちゃんと作中の時間が進み、それに合わせて世界と人間が進んでいく」ところだと思います。単刀直入に言うと、『無職転生』と『葬送のフリーレン』に近い味がする。いや、「逆だよ逆!!」なのでしょうけど。

 逆を言えば、私があらゆる作品の中でも無職転生と葬送のフリーレンが頭ひとつ抜けて好きなのって「RPGっぽさ」を感じるからで………と、脱線しすぎました。この話は、また機会があれば別のとこで。

ネーベルスタン・シルマール先生・ナルセスさんでチーム組んでたの面白すぎ
もうここでRPG1本作ってほしい

「将軍!」
「さ……ありがとう。」

『サガフロンティア2』

 サガフロンティア2、人生。

 もう、俺はフリーレンだ。くだらなくて、思わずふっと笑ってしまうようなありふれた時間が、今も眩しい━━。加齢ナイーヴ、どんどん悪化。


南の砦で

 めちゃくちゃ本能寺ってる!!!!!!!!!!

 燃え尽きるほど本能寺! お前たち……私のフリーレン化が進行している最中に……お前たち━━━━!! 終わりだ━━━(黒崎一護)

 ギュスターヴから逃亡命令を出されたフリンが本当に泣ける。もう、泣いちゃう。「泣いちゃう」としか言いようがないくらい、泣いちゃう。

 ヨハン;;;;;;;;;;

 というか、ヨハンに関しては正直感動よりも先に「たった2シナリオ&超短期間の登場のクセにここまでキャラを立てて、その上で忘れられないインパクトを残してくる」という見せ方の尋常じゃなさがヤバいと思います。

 実は私、つい最近人生で初めて「シナリオ」というものを書いたのです。まぁ、様々な事情があって私が人生で初めて書いたシナリオは世に出なかったのですが。突然の衝撃カミングアウト。あ、喧嘩したとかじゃないよ!? 余計な詮索はナシでよろしく!

 だから、「イベント2回分の尺でキャラを立てる」ことの無茶苦茶さが、シナリオ書く側の視点になってよくわかりました。河津のおっちゃん、バケモン。「ヨハンを作れ」と言われて作れるやつ、おらん。

フリンの「ギュスターヴ以外への接し方」がここで見えるのすごすぎ

 さらば、ギュス様。

 そして、ここでも「死亡シーン」が描かれていない。この「死亡シーンを直接描かない=アニマ消滅の演出で理解してもらう」手法、何度見てもオシャレすぎる。

 だけど、普通に考えたら「ギュスターヴが辞世の句を言うシーン」「フリンがギュスターヴと死別するシーン」「ヨハンが激闘の果てに劇的に死亡するシーン」辺りは、そのまま描いたって誰も文句は言わないはずなのである。というか、RPG的には絶対に描きたいはずの部分なのだ。

 でも、サガフロ2はそこを描かない。

 この「物語のトロの部分」を、あまり正確に描写せず、あえて(?)余白のままにしている。ギュスターヴは最期の時、一体何を思ったのか。ヨハンは、満足していたのだろうか。それら全てが、あえて余白になっている。

 普通のRPG……というか、ごくごく一般的な「作品づくり」の観点から見ても、ここは最も美味しい部分なのだ。だけど河津シェフは、何食わぬ顔でその部位を切り落とす。逆説的に言えば、「キャラとストーリーの強度そのものが尋常じゃなく高い」からこそ、その部位を切り落とされたとて、こっちが勝手に末路を補完したくなる。サガフロ2、すごすぎ。

 ギュスターヴの死後、世界は大きく変わっていく。

 この「大河」っぷり、最高です。NHK大河ドラマ「サガフロンティア2」を三谷幸喜に撮ってほしい。でも、もしかしたら100年後くらいに「名作古典」みたいな勢いで実写映画化されそうなゲームランキングで言ったらサガフロ2はだいぶ上位に来るのでは……?

 ギュスターヴ王家の13人。どうするウィル。

 この辺の展開、あまりにも勢いがすごすぎてプレイ当時は「どういうこと……?」と思っていたのですが、多分このレッドドラゴンってファイアブランドの悲劇のアイツですよね。

 う、うわああああああああああああああああっ


1275年代

樹海へ~生命の木の島

 また主人公が変わっている。

 しかも……今回に限っては知っているヤツがいない!

 某イベントに招待されて行ってみたはいいものの、終わったあとの立食パーティーで知り合いが全然いなくてひとりで飯を食べた時並の絶望感。

 え、リッチってこういうポジションなの?
 ゲーム内グラどう見ても40のおっさんなんだけど。

 あとナルセスさん長生きねぇ!!!

 もうあのパーティーはとっくに終わりを迎えたはずなのに、時間が進めば進むほど「ウィル・コーデリア・タイラーさん・ナルセスさん」の黄金時代が忘れられなくなってくる。あの頃に戻りたい。もう完全にフリーレンと同化してしまった。いや、流石にフリーレンに失礼な気がする。

 そもそも、あの初代パーティーはメンバー構成も神がかってたんです。主人公然としたウィル・ナイツ、メインヒロインのコーデリア、頼れる兄貴タイラーさん、サガの化身ナルセスさん。バランスが良すぎる。脳内補正で、あの4人だけ「RPG1本クリアした」くらいの思い入れが生まれてる。

 メンバーの入れ替わりが激しいアイドルユニットに、これまでは横目で「大変そうやね」としか思えていなかった。まさかサガフロ2でその気持ちを理解することになるとは。あぁ、どうか初代パーティーのような冒険がしたい。楽しくて、くだらなくて……あの時間はもう………。

合間に「妖精王のリラ」を回収
なぜかこのクッソ固いガーゴイルと2回も戦うハメになり、最悪でした

 お前……ナイツの一族だったのか!?

 こ、このグラフィックで主人公!?
 なんかもう脳内イメージ完全にCV稲田徹とかだったんですけど!?

 「樹海へ」で明らかにモブっぽいキャラが紛れ込んでると思いきや実はそいつが2代目主人公という……この……サガって意地悪なRPGですよね。

 嫁デリアおる!!!!!!!!!!!!!!

 アカン、泣きそう。
 お前が………お前が幸せに暮らしている姿を見たかったんだよ!!

 なんかゲーム側はギュスターヴもウィルも世代交代させて新主人公を推していく気マンマンなんだろうけど、こっちはちょいちょい顔出ししてくるナルセスさんとかウィルを見るたびに「フリーレンゲージ」が上昇し続けている。ビルゲニアゲージでもある。みんな……みんないたんだ……。

 さっき触れた「ウィルとギュスターヴの道は交わらないのかと思ったら普通に交わり始めたやんけ」ポイントも、ちょうどあそこを契機にして主人公交代が起こり始める歴史の特異点なんですよね。上手いことハメられている。悔しい。


化石洞窟へ~あの空に虹を

 ウアソ ナイトハルト シミタゲ エケ ローザリア
 ウ ワタナヘイナ モテク ニザム

 ナイツの一族って、「かわいいヒロインを捕まえること」に関しては天賦の才を受け継いでいるんでしょうね。ディアナかわいい。というか、このFFT味がある(多分同じ人が作っている)ゲーム内グラフィックがかわいい。

 そして次のシナリオ、「あの空に虹を」。
 また別の女性を掴まえている。

 リッチ・ナイツ、異世界阿良々木暦か?

 本当に女性を捕まえることに関して天賦の才を受け継いでいる一族なのかもしれない。(タイラーさんを除けば)コーデリア一筋だった親を見習えよ!

 俺はこんなことのためにコーデリアを生かしたっていうのか?

 ただ……エレノアはめちゃくちゃ強いと思う。
 アンタが真のナルセス後継者や。

 正直、「エレノアのファイアストーム」がないサガフロ2のことを考えたくない。エレノアだけは寿命で離脱しないでほしい。強すぎるから。エレノアのファイアストームのないサガフロ2なんて、倍速機能のない過去作リマスターみたいなものではないか。

 なんなら性能面だけで言えば、コーデリアの「離脱してほしくない度」の最高到達点を「エレノアのファイアストーム」が上回っている。せめてファイアストームだけは置いてけ。エレノアロボとか置いてけ。

 「Feldschlacht lV」、ここで初登場。
 最高!!!!!!!!!!!!!!!!

 なんかすげー今更なこと言うけど……サガフロ2の戦闘曲って、全部元は同じ曲をちょっとずつ変えてるのがすごいですよね。っていうか、これがプレステの音楽なのか。サガフロ2、全体的に「時空の歪み」ゲームだと思う。

このモンスター後藤ひとりに似てない?

 そして、こういう「ドットと背景を駆使して立体感を出そうとする」技法に謎のフェチを感じてしまう。このフェチなんなんでしょうね? 

 これ、「一枚絵の上をポリゴンが動く」プレステRPGやりがち技術とは、なんかまた違うフェチなんですよね。このフェチなんなんでしょうね?

 「ドットと3Dの中間っぽいこれが好き」という話、何度でもする。

 「あの空に虹を」ですね。


カンタールの死~ケルヴィン最後の戦い

 ギュスターヴ王家の面汚しめーーーーーーーーーッッッ

 なんかいきなり治安がイヴァリースになるやん。
 コイツだけ口の悪さの属性がイヴァリースなんだよな。

 「20人位いらっしゃるとか。よほど凄いんでしょうねー」「父の何が凄いのですか?」「アハハハハ」「オホホホホ」じゃないんだよね。いきなり治安がヤバくなってる。よほど凄いんでしょうね!

 そしてケルヴィン、死亡。おそらく第一世代から残り続けていた、最後のキャラだった。ケルヴィンの人生……報われてなさすぎる。これで、本当によかったのだろうか。71歳まで生きてこのオチか……。

 なんとなく、サガフロ2はここの「ドラマティックな死に方は許されていない」ところもすごいと思う。ただただ時が流れ、そのキャラなりの人生を全うする。散り際に何か希望があるわけではなく、「歴史」と共にいなくなっていく。ある意味、ドラマ的には一番残酷な死に方だと思う。

 「このキャラは、死ぬまでに何かを残したのか?」という部分すら、本当に時の流れるままに過ぎ去ってしまうのだ。

 ケルヴィンは、その71年間の生涯で何を残したのか?
 ケルヴィンなりに……人生を全うしたんじゃないだろうか。

 そう、「この」印象だけが残っているのだ。ある意味、全く情けがない。タイラーさんも、ナルセスさんも、レスリーも、きっといつの間にか時間の経過と共に、死んでいるのだろう。そこを描かない。そこに物語はない。このゲーム、尋常じゃない。「描かれない」ことに、物語が産まれてるのだ。


エッグ再び~エッグとの死闘

 「げっ……」じゃないだろ!!!!!

 やっぱりリッチ・ナイツはダメだ。なんかコイツが結婚したの腹立ってきた。反出生主義の自分が顕現しそうになる。ディアナ、こいつはよ捨てえ。

「赤ちゃんが出来たって話してるのに、何よ!
 他の女なんか見て!!」

『サガフロンティア2』

 終わりだ━━━━━(黒崎一護)

「エッグの事なんか忘れて、ワイドへ帰って幸せに暮らして何が悪い?」

『サガフロンティア2』

 本当にな。
 
もうお前ら呪われてるよ。

 やめろ! お前にはディアナがいる!!

 あんなに優しいディアナを置いていくことは俺が許さんッ!
 とりあえずウィルの代わりに俺が許さんッ!!

「卵なんぞの指示は受けん!
 俺はリッチ・ナイツだ!!」

『サガフロンティア2』

 リッチ・ナイツ、漢。

 こんなに卵に運命弄ばれてる一族おる?

 そしてこれ、ミスティがいい味を出しすぎている。今になって思い返してみれば、「エッグ」そのものの意志とは違う行動してますよね。リッチにエッグを継承させることで、味方にしようとする。が、失敗。

 この男、おそろしいことに敵にすら「失恋」を与えてしまった。
 リッチ・ナイツは本当に罪な男だよ……。

 もう、終わりだよ…………。
 情緒おかしくなる。

 ヴァージニア……ヴァージニア・ナイツですって……?

 というか、よく見るとコーデリアがいないんですよね。マズい、忘れかけていたフリーレン化が再発してしまう。ウィルの家、一瞬移っただけで五条悟の領域展開みたいな情報量を流し込んでくる。

 もうこの一枚だけで「コーデリアがいない」「ウィルが老人になったというコトは、ナルセスさんとタイラーさんは……」とか無限に考えてしまう。同じ途を選んだ。それだけだけだった、はずなのに……いつの間にかどうして……。コーデリア、最後は幸せだったか……?

 サガフロ2って、やっぱり「歴史」のゲームなのだと思います。
 だから、タイラーさんとナルセスさんの死は描かれない。「ウィルはおじいちゃんになっておりました」の描写ひとつで時代が大きく動き、その行間は一気に飛んでいく。ある意味、サガの「物語を見つける」楽しさを最も引き出しているのかもしれない。



1300年代

偽ギュスターヴ誕生~エーデルリッター

 偽ギュスターヴ……ナルセスさんの転生体か!?

 「偽ギュスターヴ」って絶対サガフロ2の有料配信DLC「サガフロンティア2.5」辺りで出てきて「もう敵おらんのか?」「ヤケクソか?」とか言われてそうだけど……事実無料範囲で出てるのだから仕方ない。

 そして、やっと最後の年代です!!
 長い……この記事長すぎる……。
 あと少し、付き合ってください!

 なんか………………偽ギュスターヴの方が本物ギュスターヴよりギュスターヴっぽい言動してない?


ジニーの旅立ち

 ウィルが……ウィルがジジイになってる…………。

 「ウィルがジジイになってる」事実、何よりも重くのしかかってくる。もう勘弁してくれや。これこそ本当に勇者ヒンメルじゃないか。

 まさかウィルが最後まで出てくるとは思わなかった。
 しかもこれで習得技とか当時のまんまなのが熱い。

 あと、ジニーが赤ちゃんとして生まれてきたシーンにコーデリアがいなかったのは「まぁ、買い物行ってるだけかな?」と自分を騙していたのですが……いよいよ1300年代になってコーデリアの影も形もないと、真実を受け入れざるを得ませんね。少し泣く。サガフロンティア2は人生。

 そしてジニー、かわいい。

 あんなに「ママの言うことを聞くんだよ」とウィル爺から釘を刺されたのにも関わらずこの無茶苦茶っぷり、やはり彼女もナイツの一族である。血が争えなさすぎるだろう。そろそろ血の停戦協定を結ぶべきだ。

 ……なんとなく、私の脳内でジニーは「コーデリアの容姿とディアナの優しさを受け継いだ、ナイツ一族の最高傑作」というイメージを作っています。本当に勝手なイメージです。そのイメージを壊さないでほしい。

 さらに登場する謎の女性。
 いきなり百合フロンティア2と化してしまった。

 あーもうめちゃくちゃだよ!
 
ロベルト is 誰!?

 サガフロ2、いよいよ大詰めです。だけど、未だに新番組R3Xは影も形もありません。私は新番組R3Xが見たくてサガフロ2を買ったのに。
 新番組R3X……サガフロ3に持ち越しか!?


ジニーの冒険

 僕はこんな変な髪型のヤツと旅しなきゃいけないんですか。

 俺の髪型が角竜ディアブロスみてーだとォーーーッ!?

 そしてジニーが相変わらずかわいい。なんだかリッチの時よりNPCが数倍優しい気がする。ジニーに生まれてよかった。美少女に生まれてよかった。

 …………グスタフの剣、めちゃくちゃ見覚えある!!!!!

 嘘やろ? 
 この変な髪型のやつ……嘘やろ?
 それ呪いのアイテムじゃねぇか!!

 えっ、じゃあこの「グスタフの剣」って……

 嘘やろ?

 しかもグスタフ、鬼強い。烈風剣ですべての敵が死んでいく。ワロタ。ワロタじゃねえよ! この「圧倒的」とでも言わんばかりの“知っている”強さ、何年ぶりだろうか。さらにあの時と違い、術技すら使える。
 しかも……ヨハンから覚えた「烈風剣」を。

 なんか、ジニー・ナイツ編でやりたいことが一気に見えてきた。

 これ、「サガフロ2のリマスター版が出るならウィルとギュスターヴで組めるドリームパーティーモードとかあったらいいよね!」「できらぁ!」「えっ!?」みたいな感じですよね?

 まぁ、これはクリア後の視点なのですが……ここでグスタフが持っているのが「ファイアブランド」と「鉄の剣」なのが熱いと思います。術不能者でありながら、「術の時代」を終わらせたギュスターヴ。その血を継ぐ者が、「術」と「鉄」を象徴する二振りの剣を携える。熱い。熱すぎる。

 そしてここから、地獄のレベル上げパートです。

 「ジニーの冒険でしっかりレベルを上げないと詰む」ということが攻略サイトに書かれていたので、虫のメガリスの半永久増殖スライム相手に1週間レベルを上げ続けました。ガチ1週間です。

 クリアまでリアル2ヶ月かかっているのは、こういう些細な「ここで何かしないと詰む」ポイントに対して石橋を叩いて叩きまくって陥落させるようなプレイスタイルを続けていたからですね。こんなん修行だよ。

 私だってなぁ、令和に「〇ボタンを固定し続けてレベルを上げる」だなんて手段でレベリングするハメになると思ってなかったよ!!

 そして、この時点で「サガフロンティア2は我が人生に名を残す1作となるだろう」という確信があったので、アルティマニアを購入しました。あと、「もうちょっと詳細な攻略情報が欲しい」という最後の一手でもあります。

 この時期のスクウェアRPGって……おそろしいことに、「ネットの攻略サイトでは最後まで詰め切れない」という現象が発生しがちなのです。なぜなら、そもそもゲームの要素が膨大だから。攻略サイトだけでは、そのすべてを知り尽くせない。ネットではカバーしきれない点が、ほぼ必ず存在する。

 だから、本当に最後に信頼できるのはアルティマニアになる。少なくとも、2023年の今でも「難しいスクウェアRPGで最後に頼れる攻略情報」は、未だアルティマニアだと断言してもいいだろう。たぶん。

 たとえば『ベイグラントストーリー』では「特定の敵の部位の耐性、命中率」辺りはアルティマニアにしか載っていなかったし、『クロノ・クロス』なんかでもかゆいところに最も手が届くのはアルティマニアだった。そしてサガフロ2も、「マップの宝の位置」はアルティマニアが最も正確だった。

 これ…………なんか普通にすごい現象じゃない?

 おいガチ中古アルティマニア買ったからなんか漫画原稿のコピーみたいなの挟まってんじゃねぇか!!! これ大丈夫!?!?

 味わい深いどころじゃないよ、こんなの!

 い、一応元の持ち主の方がこのnoteをご覧になっていましたら、私のアドレス宛にご一報ください。ご返却します。なにこのコーナー?

 すごくない? 
 私、レベル上げ頑張りすぎじゃない?

 俺ってこんなに苦行に向いていたのか?
 常日頃から「レベル上げは嫌い」とか言いながら、ここまで粘る俺の根性……尋常じゃなくないか? これが北国育ちの根性だよ。

 ファイナルレベリング、終了ッ!!

 ……いや、まだ大ミミズの穴から出られない!

 ここからは本当の最後の仕上げ、「技習得」です。ひたすらキャリア―アントに突っ込み、覚えるまでデュエルし続けます。まずは最強の剣技、「マルチウェイ」を習得。そのまま「かめごうら割り」と「からすとうさぎ」も習得。もう完璧な布陣じゃないか。

 何気に、「からすとうさぎ」のネーミングが気になったので、ちょっと調べました。そしたら「両目の間にある急所の“烏兎”から」とか書いてあった。サガのセンス、マジ渋カッコいいぜ。

 ……まだだ! まだ「魂の歌」を覚えちゃいない!!

 修行に次ぐ修行。苦行に次ぐ苦行。
 これが、これこそがRPGだ。

 もはやひたすらキャリア―アント相手に「絶唱炎」をぶつけるだけの作業。ゴールもなく、マイルストーンもなく、ただひたすら「いつか覚えるかもしれない技」に挑み続ける。もう、慣れた。サガフロ2に慣らされてしまった。感覚が本格的に麻痺している。責任取ってほしい。

 本当に先が見えなさすぎて、とうとう魂の歌の習得を狙いながら『Link!Like!ラブライブ』のストーリーを読み始めてしまった。世界広しと言えど、流石にリンクラのストーリーを読みながらサガフロ2で魂の歌の習得を狙っている人間は私だけだと思う。

 ……もう、頭がおかしくなりそうだ!
 助けて蓮ノ空女学院のみんな!!
 夏めきペイン! 夏めきペイン!!

 対戦ありがとうございました!!!!!!!!!!!!!!

 えー……大ミミズの穴に1週間こもってレベルを上げ続けた&魂の歌の習得まで粘った感想ですが……人間は、「キャリア―アントを見るだけで蕁麻疹が出そうになる」という症状を発症することがあります。


巨虫のメガリス~エッグを追って

 ストーリー的には大ミミズの穴に行って帰ってきただけの4人組なのですが、こっちはもう1週間レベルを上げ続けていたせいで「俺ら……ズッ友だろ!?👊」みたいな気持ちです。

 あんなに初代ウィルパーティーに心が囚われていたのですが、ここでようやく呪縛から解放された気がします。新しい仲間を見つけられました。ここまで含めてフリーレン化が進行してないか? なにこの壮大な伏線回収? 俺にとってのフェルンとシュタルク、見つかりました……。

 ちなみに私はプルミエールが好きです。

大人のゲームだねぇ……

 私、つい最近になって「意外と家族の話に弱い」ことがわかってきました。言われてみれば『すずめの戸締り』のラストシーンとかめっちゃ泣いてた気がする。リッチ・ナイツやっぱ絶対許さねぇ!!

 妻も娘も残して先に行きやがって!
 なんという不孝者だ!!
 やっぱリッチ・ナイツは許せないかな!僕の道徳的に!!

 あーもう情緒がずっと迷子だよ。

 私、割とマジで『葬送のフリーレン』の1話で号泣するタイプなんだよ。   
 ヒンメルとハイターとの別れで本当に泣いちゃうタイプなんだよ。

 運命とか、人生とか……。サガフロ2のプレイ時間に比例する形でどんどん膨らんでいく。たしかこの時点で、プレイ時間は「53時間」に到達していた。既に去年プレイしたゼノギアスを上回っている。ヤバッ。

 登場。ミーティア。
 レベル上げ終わってから加入してくるなーーーーーッッッ

 なんかこの子、既に「オルランドゥのあとに加入するメリアドール」みたいな悲壮さを感じてしまう。今さら入ってこられても……お前の席なんかないけど? いや、別にイジメてるわけじゃないから……。


和平会議

 なんて素晴らしい為政者なんだ、親の顔が見てみたい。

 ……チャールズ迫真の戦闘は全カットです。


ギュスターヴの陣営へ

 誰だよ3つ全部歓楽街にしたバカは。

 しかしこの歌舞伎町ばりの歓楽王国化により、最重要アイテムの「デッドストーン」を3つ確保! さぁ、揃ったぞ。「レベル」「魂の歌」「デッドストーン」の3神器が!! これが「石橋を叩いて陥落させる」スタイル!

 いやサルゴンめっちゃカッコ良ッ。

 なんか「私は炎の将魔改めサルゴン!フハハハ、ギュスターヴ様から得たこの力、とくと味わうがいい!!」的な仰々しい前口上もなく、淡々と「やるな。では、私がお相手しよう」の一言だけで、気合いの入ったウルトラ怪獣みたいなサルゴンが有無を言わさず出てくる。サガすぎる。

 このサルゴンめっちゃカッコいい。特撮好きの自分が喜んでいる。ちょっとソフビとかにしてほしい。将魔のソフビ化、ワンチャンありますか?


サウスマウンドトップの戦い

 熱い、熱いゲームだ。
 そして変な髪型の割に熱い男だ。

 こうしてジニーチームの面子の過去が明かされてくる中、ある事実に気がつきました。この「夢のパーティー」みたいな4人、明らかに変なのが混じっている。

 ウィル・ナイツの孫娘、ジニー・ナイツ。
 ギュスターヴの後継者、グスタフ。
 オート候最後の娘、プルミエール。
 ロベルト。

 なんか最後に変なのいたな。
 ロベルト。ロベルトだけ「ロベルト」なんだよね。ロベルト以上でも、ロベルト以下でもない。それはまさに、「ロベルト」であった。

 サガフロ2って全体的に「欲望、策謀、歴史、人の運命─────」と壮大な空気をかもし出す一方で、タイラーさんは気のいいモヒカンでしかなく、ナルセスさんはめんどくさい人でしかなく、ロベルトはロベルトでしかないのが良いと思います。ロベルトはロベルト。LPぶっとい一般人。

 そして始まってしまいました、「サウスマウンドトップの戦い」。
 もういきなり無茶苦茶な勝敗条件。

 敵がフレイムナーガを撃ってくる。
 絶対に勝てない鋼鉄兵がチャージで突っ込んでくる。
 8ターンどころか、偽ギュスターヴが動く前に負ける。

 終わりだ━━━━━━━━━(黒崎一護)

 「サガフロ2終わったらパラノマサイトやろうかな、スクウェア・エニックスのゲームだし!」と思っていたのに、サウスマウンドトップの戦いのせいで一生パラノマサイトを始められないかもしれない。

 そもそも、私はこのサウスマウンドトップの戦いまで、「サガフロ2にコンバットがある理由」をいまいち理解していなかった。私は、「意味のないもの」があまり好きじゃない。そしてサガフロ2のコンバットは、あまり存在意義を感じなかった。妥当性のあるものじゃないと思った。

 が、サウスマウンドトップの戦いで理解してしまった。
 というより、「これがやりたかったのかコノヤローーーッ!!」と絶叫する形で強引に把握してしまった感じである。

 その上、グスタフも全然援軍に来ない。あんなに「俺はサウスマウンドトップの戦いに行くぜ……」みたいな前振りをかましていたくせに、一向にグスタフは現れない。あいつポケモンGOでもやってるんじゃないか。

 サウスマウンドトップの戦いをやったことがない方には1ミリも理解できないかもしれないが、このステージはこの時点で負け確なのだ。4ターン目で雑魚が倒せていない。偽ギュスが動き始める4ターン目に食い止める用の3ユニットを配置できていない。はい、終わり。

 俺を殺してくれ――――――――ッ!!!!!

 もうダメだ、頭がおかしくなってしまう。
 そうだ、アルティマニア! アルティマニアがあった!!
 アルティマニアよ、我に力を!!

 行けるでオイ。
 行けるでオイ!!!!!!!!

 アルティマニアパワーで「80%くらいは勝ち確」の状況に持ち込みました。これでまだ「80%」なのが本当に恐ろしい。まだここからでも「相手のチャージでLPを減らされて死亡×4」で一部隊が全滅する可能性がある。

 サウスマウンドトップの戦いの最も恐ろしいところ、それは最終的に戦況を左右するのは結局「運」でしかないところ。「敵味方の駒を取れるかどうかがその場の確率に左右される、運ゲー詰め将棋」と言えば、そのヤバさがよくわかるのではないだろうか。だからもう、最後まで全く安心できない。サルーインと別ベクトルの精神の削られた方だ。俺を殺してくれ。

 対戦、ありがとうございました!!!!!!!!!

 もう何回「これは対戦ありがとうございましたでしょ」を味わうハメになるのか。ここ至るまでには多くの心が削られてるんだよ。

「皆さん、我々はようやく、ここにたどり着きました。
 世界中の人々が集い 平和のために力を結集したのです。しかし、ここに到るまでには多くの汗と涙が流され、多くのアニマが失われました。この尊い犠牲を忘れてはなりません。」

「そしてまた、この平和は多くの先人たちの労苦に負うものでもあります。特に、このハン・ノヴァを建設したギュスターヴ公は 鉄と技術で新しい時代をもたらしました。皆さんの中には、ギュスターヴ公はそれまでの秩序を破壊し、戦いと混乱を招いたとのお思いの方もあるでしょう。」

「しかし、ギュスターヴ公が我々に教えてくれたのは、人間は自分の意志で、自分の思うものに成れるのだということです。人がいかにあるかは、生まれやアニマで決まるのではないと、身を持って示されたのです。」

「また、ギュスターヴ公の周りでは 多くの人々が、公を支えました。
 ギュスターヴ公のような人物でさえ、友を、信頼できる仲間を必要とするのです。」

「我々ならば、なおさら協力が必要なのです。本来ならば、この場に立つのは 父チャールズでありました。私は不才ながら、全力を尽くして、この条約を守り抜く覚悟であります。」

『サガフロンティア2』

 サガフロンティア2、人生。

 デーヴィド自体はかなりポっと出の主人公ですが、ギュスターヴから主人公のバトンを手渡される者として、あまりにもふさわしい。ぶっちゃけ2~3回しか出てないのに、あまりにも好感度が高い。

 そして流れ始める、ギュスターヴ編のエンドロール。

 サウスマウンドトップの戦い自体は地獄だけれど、終わったあとのデーヴィドの演説+ギュスターヴの走馬灯映像で、なんかめちゃくちゃグッと来てしまう。なんだかサウスマウンドトップの戦いの負債が一気に返ってきたような気持ちにさせられている。悔しい。ギュス様は最高の男。

 ギュスターヴ編……………完!!


北大陸奥地へ

 いまサウスマウンドトップの戦いの話した?(発作)

 ギュスターヴ編は完結したものの、ジニー編はまだまだ続きます。
 今度サウスマウンドトップの戦いの話をしたらその口を縫い合わすぞ。

 いつの間にやら、グスタフの剣が「ギュスターヴの剣」になっていた。泣きゲーすぎる。サガフロンティア2、人生。もうこれ「サガフロンティア2、人生」って言った回数数えておけばよかったですね。

 あ、あぁ……サガフロ2が……サガフロ2が終わってしまう!
 嫌だ、終わりたくない!!

 デッドストーンも4つ確保して……ジニーの冒険で死ぬほどレベル上げて……魂の歌も習得して……サウスマウンドトップの戦いもクリアして……もう明らかに負けることのない盤石の布陣なのに……なぜだろう、サガフロ2が終わるのが嫌だから1週間くらい放置したいと思い始めている。

 2ヶ月も遊び続けたら、愛着が湧いちゃうじゃないか! この「最後のメガリス」とかいうラストステージをクリアしたら、この旅は終わりなのでしょう!? イヤーッ! 終わるな!! まだ別れたくないーッ!!


最後のメガリス

 リアルに2日くらい放置しました。

 だけど、終わらなきゃゲームじゃない。
 終わらなきゃ、物語じゃない。
 エンディングのないRPGは、RPGじゃない! 

 100年の冒険、これが正真正銘のラストです!!

 お……お前!!
 全然出番なかったクセに!!!

 ラストステージの「仲間が散っていく」お約束展開、なぜかミーティアだけちょっと面白い。「なぜか」っていうか、必然なんだけど。出番なかったのにそこまでしてくれるのか!? ミミズの穴に連れていなかったのに!?

 そして収束する100年間。
 表の歴史、裏の歴史。その戦いに……いま終止符を打つ!

 神!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 「俺はこの演出を見るために、いや、このラストバトルを迎えるために100年も戦ってきたんだーーーーーーーッ!!!」と胸を張って言えます。最高すぎる。サガフロンティア2、我が生涯に残る傑作。

 サガフロ2の「同じメロディをどんどん変えていく」手法、まさかのラストバトルでも炸裂。耳が腐るほど聞いてきた……というより、耳が腐るほど聞く仕組みになっていたあの音が、最後の戦いでやってくる!
 おい! あんまワクワクさせんなよ!!

 マサシ・ハマウズ、天才!!!

 まだあるのぉ!?

 エッグ、驚異の第二形態。正直、いくらサガフロ2が難しいと言えど、ここまで盤石の布陣を形成すれば負けることなどありえないと思っていた。しかしどうだろうか、苦戦している。フフ、フフフ。いいぞ、それでこそサガ! そうじゃなきゃサガじゃない!!

 「ゼノペイン」で、当然のごとく仲間が倒されていく!
 デッドストーンの防御力の低さがむしろ仇となった!!

 あとはもうひたすらにLP回復を連打! WPが尽きるまで各々の最強技を豆もやしみたいな卵に叩き込む!! おい、あんまワクワクさせんなよ!!

 これまで積み重ねた歴史が、物語が、時間が、ギュスターヴのベアクラッシュが、ウィルの疾風打が、コーデリアの活殺獣閃衝が、タイラーさんの車輪撃が、ナルセスさんの清歌が、ヨハンの烈風剣が、フリンとの友情が、ケルヴィンの無念が、そしてナイツ一族の100年間が、ギュスターヴ王家の100年間が…………………お前を討つッ!!!

 無事、撃破です。

 ちなみに最後の一撃は「マルチウェイ+針千本」で「マルチ本」という史上最低の連携が決まりました。マルチ本、世界を救いました。


おわりに

 ラスト。ここ……「鉄」によって時代を切り拓き、その象徴とも言える「ギュスターヴの剣」によってエッグが破壊されるの“粋”すぎますよね。時代の変革を象徴した剣が折れ、ひとつの時代が終わりを告げる。

 そして最後の一言は、およそ100年戦い続けた英雄ウィル・ナイツの「帰ろう」。あぁ、長い旅だった。もう……帰ろう。それだけ。

 アーッ!
 これタイトル画面の!!
 タイトル画面の折れた剣!!
 アーッ!!
 そういう事!?

 …………サガフロ2、クリアしました!
 読んだくれたみなさま、お疲れさまでした!!

 もう、リアル2ヶ月かけて遊んだから「思い入れ」を超越した何かがサガフロ2には生まれています。心の底から、「すごいゲームだ」と思いました。「本気にさせてくれるゲーム」に出会いました。2ヶ月かけて、本当に良かった! ここに、下手な修飾は要らない。

 サガフロンティア2、最高のゲームです!!!

 歴史追体験ゲームをリアル2ヶ月かけて遊んだから、本当に遊んだあとの余韻がずっと残り続けています。リアルに100年分を見てきた気がします。最初のパーティーも、ギュスターヴも、みんなどこかの「いつか生きていた英雄」になってしまったような。そんな感覚があります。

 「人生最高のRPGを挙げて?」と言われたら、私は間違いなくサガフロンティア2をその内の1本として挙げると思います。人生最高の冒険、また出会えてしまった。あぁ、だからゲームを遊ぶのはやめられない!

 もう、ホントのホントのオマケです。
 興味ない人は読まなくていいです。

 最後、アルティマニアに掲載されている「終末をもたらす者 Beender」のお話です。まぁ……ここに言及しないわけにはいかない。

 正直、私は「コーデリア死亡が正史らしい」と聞いた時、「それだけはちょっと、いただけないかな」と思いました。なぜなら私はハピエン厨だから。あらゆる冒険には、物語には、最後に「肯定」が待ってなくちゃいけない。だからコーデリアの死は、「肯定」にならないと思いました。

 そのため、私のプレイしたサガフロンティア2では、コーデリアは生かしました。なので、私はこのオチに誇りを持っています。ウィルとコーデリアの間に生まれた子が命を紡ぎ、世界を救った。最高のハッピーエンド。

 そう告げられた瞬間、ウィルはひどく懐かしいアニマを感知した。懐かしいが、つい今しがたまで、彼が心に思い出していた遠き日の女性のアニマ。

 「……コーデリア……そうか、彼女が」

 ウィルの目尻に刻まれた皺を伝い、涙がとめどなくあふれてくる。八十年以上の前のあの日、彼の腕の中で息絶えた愛しい女性は、そのアニマを大地に還らせることなく、安息に背を向けてウィルを守る道を選んでいたのだ。

 「泣くことはないのだ。すべてはコーデリアの望みだったのだから。」

「終末をもたらす者 Beender」

 でも、これを読んだ時、「コーデリアが生きていない世界も、きっと間違ってはいないのだな」と思いました。つくづく、「バッドエンド」という言葉は意地が悪い。ここで私がその言葉を使ったら、まるでコーデリアの死が良くないものみたいじゃないか。だから、「バッド」じゃないと思います。

 最後に、それだけ言いたかったのでした。

 100年間の旅路の中では、あまりに些細な出来事。

 たったひとりの登場人物。
 たったひとりで抱えていた思い。

 それがなくなってしまうことは、「報われない」ことなのか?
 いや、そうじゃない。というより、アルティマニアの小説で「そうではないな」と思えた。愛した人を守る道も、愛した人より先に行く道も、どちらもコーデリアの足跡。どちらも、コーデリアの「歴史」なのだと。

 彼女の最後は……幸せだったのだろうか?
 それは、100年の冒険でもわからなかった。

 RPGには、夢が詰まっている。物語には、ロマンがある。冒険には、唯一無二の思い出が生まれる。コーデリアにとっての旅路が、「夢のある」ものだったのなら、なにより嬉しいです。そしてコーデリアの記憶に残るものだったなら、それはきっと……「ハッピーエンド」なんじゃないかな、って。

 以上、蛇足ラブレターでした。
 おしまい!