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全粒粉と自家製酵母で作るパン 覚書

週に2-3回はパンを焼いてます。全粒粉と自家製酵母が基本材料です。失敗を繰り返し、私なりに得たコツをまとめてみました。すでに普段からパンを焼いている方には常識レベルかと思いますが、最近焼き始めて試行錯誤中という人にはお役立ちかもしれません。

こだわり

‐ 手間と洗い物を最小限にする。
‐ 材料はなるべく精製されたり合成されたりしてないものを使う。
‐ 焼くタイミングに融通が利く。
‐ 自宅用なので多少膨らみが悪くてもOK(←お店で売ってるバゲット並みの膨らみを諦めたら、だいぶ気が楽になりましたあ)
- 外はカリッ、中はフワッ を目指す

ということで、たどり着いたのが以下の方法です。

‐ 小麦粉は全粒粉か半粒粉を使う。
‐ 自家製酵母には楽健寺酵母を使う
‐ こねない、長期発酵にする、ふたつきパン型を使う。

楽健寺酵母は、この記事を参考にしました。つれづれリメイク日和さん、いつもお世話になってます。

コツ・ポイント

他の人のやり方やレシピなどを読んで、実際に試してみて、体感的に「確かにそうかも」と感じたのが以下のポイントです。

‐ 相性の良い小麦粉を使う。
 当たり前なのですが、「全粒粉」と言っても色んな会社が作っていて、同じ作り方をしても結果が違いました。膨らませるのを諦めたとはいえ、膨らんでくれるとやっぱり嬉しい。今までで一番膨らんでくれたのは「T150 Blé Ancien」です。ただちょっとお高いのでまだジプシー中。
‐ 育てている酵母に雑菌が入らないように注意。
 瓶から取り出すときは消毒したスプーンなどを使う。私はコップに沸騰したお湯を入れ、そこにスプーンを10分くらい浸してます。以前、あまり注意を払っていなかった時代、酵母ちゃんからプーンとアルコール臭が漂ってしまいました。雑菌の香り。。。楽健寺酵母の場合、フルーティーな香りが正解です。
‐ 自家製酵母は元気な状態にしてから使う。
 冷蔵庫から取り出したばかりだとまだ眠っているので、瓶ごと温めるか、使う分だけ取り出して温めて起こす必要があります。私は暖炉の前に置いたり、お湯を浅く張った鍋に入れて蓋をしてしばらく置いてます。ちょっと急ぐときは40度くらいのお湯を大匙0.5ぐらい入れて混ぜてもOK。大体30分くらいするとプチプチと泡が出てきます。私は時々この段階で酵母の餌用に小さじ1程度の砂糖を入れます。
‐ 低温発酵する場合は、冷蔵庫に入れる前に室温でしばらくおく。
材料を混ぜた後、しばらく室温に置いて酵母がちゃんと働く環境を作る。冬の場合は暖炉の前に置いたりして生地を温めます。酵母はいったん活性化すると、冷蔵庫でもジンワリゆっくり発酵してくれやすいです。
‐ 次の工程に入るときに、生地の温度が室温になっているようにする。
 これも低温発酵の場合ですが例えば1次発酵を冷蔵庫で行い、取り出してすぐに膨らみを潰したり別の容器に移したりするのではなく、しばらく(30分くらい?)室温に置いてから次の工程に入ります。これも発酵が「ちゃんと起きてる状態」にするため。
‐ ちゃんと空気を抜く
 発酵してから空気を抜くことによって、次の段階での膨らみが促進されます。一次発酵後にちゃんと気泡を潰すのは大事です。
‐ 低温発酵の場合、甘味に要注意。
 過去に生地にレーズンを入れて発酵時間合計48時間くらいで焼いたところ「ん? 梅干し?」という仕上がりになりました。甘いはずのレーズンが酸っぱい。。。。 発酵中に酵母がレーズンの糖分を食べつくしてしまったのだと思います。膨らみそのものはいつもと変わらずでした。

レシピ例

【基本材料】
楽健寺酵母 100g
全粒粉あるいは半粒粉 200g(当地ではT110、T110、T150など)。
塩麹 15g-20g (あるいは塩。塩を使う場合は水の量を増やす)
水 130-140g  (塩麹と水を合わせて、粉に対して70%-80%)

【道具】
一次発酵用容器 ボウルかタッパー
混ぜる道具 お箸、スプーン、ヘラなど。
蓋つきパン型 オーブンに入れられる蓋があれば代用可能
クッキングシート

【作り方】
1.ボウルに酵母を入れ活性化させる。室温に30分ー1時間くらい置くか、オーブンなどで温めて起こす。プチプチっと泡が出てきます。
2.材料を全部合わせて、スプーンで混ぜる。粉っぽさがなくなったらOK。冬なら水を20度ー30度くらいに温めて使う。
3.ボウルに覆いをかけて、約2倍になるまで発酵させる。(ラップ、濡れ布巾等。一次発酵の前半終了)。低温発酵で8-24時間。
4.スプーンをブツブツ突っ込んで、空気を抜く。
5.3と4を繰り返す。(一次発酵の後半終了) 低温発酵で4-24時間。
6.型にクッキングシートを敷き、そこに生地を入れる。スプーンをブツブツ突っ込んで空気を抜く。だいぶしぼみます。蓋をして1.5-2倍になるまで発酵させる。(2次発酵) 低温発酵で6-24時間。
7. 膨らんでる状態でクープを入れて、オーブンで焼く。蓋をして260度で25分、蓋を外して220度で15分。

【補足】
低温発酵で有難いのは、生地が「待って」くれること。我が家では 5 までを24時間くらいかけて行い、型に入れて冷蔵庫に放り込んだ後は、今食べてるパンがなくなりそうなタイミングを見計らって、取り出して焼いてます。お陰で焼きたてが食べられます。

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