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2022.12.3 記憶のダークマター

本日ワンツースリーの日、つまり奇術の日。僕の日。なのに奇術をしない一日だった。トランプにすら触っていない。本も読んでいない。何をして過ごしたのか、悪事を隠蔽したい政治家ばりに記憶にゴザイマセン。

気が付いたら夜になっていた。21時ごろに横になったら眠くなってきて、次の日朝早いからこのまま寝てしまおう、あ、まだ歯を磨いていない、お風呂にも入っていない、でも、もう、だめ、だ、と薄れゆく意識の中で考えていたことしか覚えていない。翌日朝4時に目覚め、歯を磨き、シャワーを浴びた。昨日は何をしていたのか鮮明に覚えているのに、今日は何も覚えていない。

時々こんな日がある。過去を振り返った時、良いもの悪いもの他愛ないもの、ごちゃ混ぜの思い出たちが脳裏をよぎっていくが、その思い出と思い出の間には、この「記憶にございません」が宇宙空間の多くを占めるダークマターのように無数に散らばっている。記憶の天体望遠鏡を持ってしても観測できない。無に等しい時間。でも、きっとどこかで僕の人生に影響を与えてくれているはずなんだ。価値のない日なんて、ないんだ!

そんなことを考えていたら、車を車検に出して、バックモニターのない慣れない代車に乗ってダイソーに行って(それも2店舗回った)、白い封筒と厚紙とカラフルなクリップを買って帰ったことを思い出した。

よかった、ワンツースリーですっかり消え去ってしまったわけではなかったんだ。おかえり、僕の12月3日。

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