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2022.12.5 自由とピュピュピュピュピュピューン

某企業様からマジック体験(企業研修?)のご依頼をいただいた。形式が新しかったこともあり感覚が掴めず、企画内容と見積書の作成に手こずる。僕は要領が悪いので、自由度が高いほどピュピュピュピュピュピューンな気持ちになってしまう(fromぼのぼの)。

ピュピュピュピュピュピューンすると壁の一点を見つめたまま手が止まる。ただ、僕はまだ「マジック」という土台がはっきりしているから企画を立てやすい。僕がマジシャンではなく、「何をやってもいい人」だったら、お手上げだ。たったこれだけの自由で戸惑ってしまうのだから、一人でゼロから企画を考えて形にしている人たちは本当にすごい。

哲学者キルケゴールは言った。「不安とは自由の目眩だ」と。この目眩に悩まされたくないから人は、新しい試み、新しい企画を嫌う。今のままでいい、前回と同じのでいいとなり、自由への一歩を自ら放棄する。

そうして新しい体験を増やせないまま、過去にしがみつく大人が出来上がる。「その話は前にも聞いたよ」と孫に呆れられないおじいちゃんにならないために、ときどき自分に問う。

昔話ばかりしていないか?
同じ音楽ばかり聞いていないか?
新しい出会い、新しい体験はあったか?
おまえは将来、どんな人になりたいんだ?

僕はピュピュピュピュピュピューンを繰り返しながら、昨日の自分よりちょっとだけ自由になる。

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