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わさびと日本人

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世界文化遺産ともなった和食に欠かせないわさびですが、全国津々浦々で日本人がわさびを食すようになったのは意外と最近のことなのです。身近だけど知らない歴史を楽しみながら紐解いて行きま…
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#握りずし

握りずしが全国に広まったのはいつか

 かつて神楽坂には「大〆」という蒸し寿司と押し寿司を出す店があった。ステンドクラスの窓のハイカラな雰囲気の伝統的なすしの取り合わせが面白かったが、残念ながら2017年7月に閉店したようである。明治43年(1910年)創業だったとか。茶巾ずしが有名な四ッ谷3丁目の「八竹」は大正13年(1924年)だとか。  一方、関東の握りずしはいつ頃、大阪で広がっていったのだろうか。 大阪に握りずしが定着した契機は関東大震災 東京の名店、「松が鮨」は明治16年(1883年)に大阪の島之内