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現代に生まれたら生きやすかっただろうにと思った話〜門井慶喜『ゆけ、おりょう』

かおりさんへ

こんにちは。
かおりさんは観劇はするんだっけ。わが家はここ数年劇団四季ブームが来ていて、春に「ジョン万次郎の夢」を見に行ったんだよね。ファミリーミュージカルだったから、話自体はわかりやすかったんだけど、実は私、幕末の話が苦手なんだよね……。

歴史は好きなんだけど、なんか幕末って人がいっぱい出てくるし、どことどこが繋がってるんだっけ?みたいな感じでわからなくなってしまうの。だけど「ジョン万次郎の夢」を見ておもしろかったし、前回の朝ドラの「らんまん」にもジョン万次郎が出てきたのよ。

で、これは何かの縁だなと思って、ちょっとおさらいしてみることにしたの。何から手をつけようか悩んでたら、ダンナが「うちにある武田鉄矢の『おーい!竜馬』のマンガから読んでみれば?」って教えてくれた。

まあフィクションだから「本当か?」って思う部分もあったんだけど、竜馬を取り巻く人々の話をマンガで読むことでなんとなく情報が整理されたんだよね。

で、大枠がわかったから次は司馬遼太郎だろと思ったんだけど、なぜか近所の図書館「龍馬が行く」の1巻がずっと貸し出されちゃっていて……。そこで、読んでみたのが「ゆけ、おりょう」門井慶喜

日本で初めて新婚旅行に行った人としておりょうは知ってたんだよね。すごく竜馬に愛されて、少しも離れたくなくて新婚旅行に連れて行ったんだくらいに思ってたんだけど、強引についていっちゃっただけなのね。

西郷さんがドン引きしてた。えええ……。大酒飲みで、酒グセが悪くて、あの勝海舟にも食ってかかったり、竜馬の周りの人に離縁を迫られるような人だとは知らなかったし。

池田屋事件とか寺田屋事件の話ももちろん出てくるんだけど、「おーい!竜馬」で予習してたから「ああ、あれね」って理解できたよ。いやあ、おりょうはあきれるくらいめちゃくちゃな人なんだけどね、それでも読み終わったあと「すごいね!おりょう」って思っちゃった。おりょうは、竜馬のことが好きだったのかもね。そして、行動力のある生命力あふれる人だったんだと思う。

ただ、おりょうは生まれる時代が早すぎたんだろうな。現代に生まれてたらもっと生きやすかったんだろうにって思う。まあ、現代にいたとしても一緒に働くのは嫌だけどね。遠くで「さすがおりょう!もっとやったれ!」って見ていたいな。

少しだけ幕末を追いかけ始めたので、今度こそ司馬遼太郎にいこうと思ってる。歴史ものは理解し始めるとおもしろいね。まずは、竜馬から入って、次はおりょう。

歴史の事実は変わらないけど、違う立場で書かれたものを読むと「ああ、そういうことだったのか」って気がつくことがある。勝海舟の本も読んでみたいし、新撰組も気になる。研究をしているわけじゃないから、ゆっくりと楽しんでいきたいなって思う。おもしろい本を見つけたらまたお話しするね。

2023年11月17日
やすこより


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