やすらぎ

※この詩には希死念慮に関する表現が含まれております。


右眼にゴミが入った
瞬きして涙で流す
左眼もちょっとゴロゴロする
両眼ともとは珍しい

充血した両眼が見下ろす世界
直接触れないように繋がりを求める
右目だけ泣きながら左眼で追う
文字の荒野にカウボーイを放つ

何も感じない
と心が言ってみた
何も感じない
というのは何か感じているということである
何も考えられない
と頭が言ってみた
何も考えられない
ということを考えている

(死にたい
というのは本当はかっこよく生きたかったのにということである)

脳を花椒電磁波で麻痺させて
脂の乗った文字で肥えさせて
空の御籤箱を振って、振って、振って
何か出るまで振り続けている

天井を見た
天井すら眼にしみる
肉の腕で覆った
ひんやりしてあたたかい

そういえば明日は月曜日だったか
サザエさんが私をせせら笑っている
吹っ切れて一時全ての義務から解放されよう
束の間の快楽

一瞬でもいいから
やすらぎを味わおう
ふざけた自分から
目をそらそう

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